第330話 集団でお邪魔します!

「おーい、ピュアホワイトウォーター見つけてきだぞー」


漬けタレが出来たタイミングでセーフゾーンの外からゴン太の声が。

……ん?足音が多い?

セーフゾーンに入ってきたゴン太の後ろには10人ぐらいの人達が。


「ゴン太、お疲れ様ー……って人多っ!」

「……だれだぁ?知り合い?」

「いやーピュアホワイトウォーター取ってる時にスパイクシーサーペントに襲われててなー。助けてあげたらお腹すいてるってことで連れてきた!」


おいー……漬けタレそんなに作ってないぞ。

刺身だけなら出来るかもしれないけど。

よくよく入ってきたメンバーを見ると入口にいた大学生グループだった。


「あ!タジマさん!お疲れ様っす!」

「ん。あーさん、お久しぶり」

「あ!近見君、今藤さん!また会ったねー」


そこに居たのは崩城のダンジョン部で一緒に潜ったことがある近見君と今藤さん。

カレー作った時以来かな?

随分前な気がするよー。

あの時はカレー食べてそのまま別れたんだっけ。


「お、あーさんの知り合いだったか。学生と知り合いってまだ肉渡してるのか?」

「あーさん、持ち帰れないからって学生に渡してたもんなぁー肉」

「え?そうなんすか?まだ肉貰ってないっすよ!?」

「深淵の素材、欲しい」


深淵の素材なんて渡しませんよ。

けど、肉は一応渡してなかったかな?

ミノタウロス狩りすぎてボス部屋に助けに行った時にお詫びとして。

あの話もだいぶ前な気がするよ。

もう一年前だもんねー。


「肉の話は置いておいて。今日は人多いねー。合宿か何か?」

「そうっす!夏合宿も兼ねて天草まで来たっす!人数が増えたから3チームに別れて合宿中っす!」

「他のチームは阿蘇と人吉に行ってる。どれも楽しそう」


ダンジョン部は俺とコラボ配信をしたおかげで学校からも補助金が出るようになったそうで合宿出来るようになったらしい。

崩城、サークル活動は自主性を重んじるとか何とか言って活動費くれなかったもんなー。

予算会議で何度揉めたか……


後輩が元気そうでなにより!



:突然の参加、羨ましい!

:料理食えるとか裏山〈2500円〉

:どんな運だよwww

:カレーの時にいた子か!

:あれ?あの女の子、確か九州学生探索者大会で優勝してなかった?

:この前ニュースに出てたな。確か『魔神美少女』とか言われてたな




「……コメントですごいこと書いてあるんだけど」

「ん。美少女。他の人弱かったから無双した」


……そっかー

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