第2話 次の日

次の日




デーベルはどこの館へ行ったのか

まずそこからだろう

この手紙は最初冗談だと思ったが

デーベルがわざわざこんなにかしこまって、しかも字も綺麗だ、今までにないくらい

万年筆で書かれた字はくっきりしていて頭のいいやつが書いたようにしか見えない

そして

冗談の手紙とは思えない


サクにも聞いてみた

「確かに字、綺麗だね、デーベルさんのこんな字見たことないや」

「だよなあ」

「…秘密の本探してみたら?」

「そうするしかないか」

家に帰ったら探してみよう

秘密の本というのは聞いたこともないが

地下にある、親の部屋があやしいか…?



僕の両親は亡くなっている

謎の病気で

突然倒れて、突然死んだ

なぜ死んだのか

本当に謎なのである

私の両親の死も関係しているのか…?

デーベルの考えていることこそ謎だ

そして手紙の通りならデーベルを助けに行かなければ


この辺に館なんてあったかな…?






「…どうか私の友人を呪わないでくれ、

私が変わりの生贄となる…!彼がこの町の安寧を握っているのだ!

私の両親が死に

友人の両親が死に

そして私が死に

この町の平和を紡ぐ…!」




サクは館マニアだ

館の場所はだいたい把握しているはず

デーベルの家近くの地図をみて

「ここらへんで言えば……全部遠いよねえー」

「そうなのか」

「歩きじゃきついし、電車を使うことになるかな、微妙だね」


なぜデーベルは私は死ぬ発言をしたのか、わざわざ館に死にに行くのか

不思議な点はいくつかある

ヒントは全てデーベルの手紙の中から読み取るしかない

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