第26話 天才二塁手の孤独な闘い②:あるいは鬱屈した少女の成長
彡(゚)(゚)「ワイがときめき学園のレギュラーメンバーに……?」
259:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
明日も試合や……ワイいつかデカイ失敗しそうで怖い
260:やきうのお姉さん@名無し
イッチどこ守ってるの?
ときめき学園はエラーに寛容そうなイメージあるけどな
守備より攻撃に力入れてるってホッシも言ってたし
261:やきうのお姉さん@名無し
守備力はかかる時間の割にあんまり差が出ないってホッシが言ってたな
エラーしてもええんやで
262:やきうのお姉さん@名無し
まーたホッシのちんちん画像ハラディか
一緒にお風呂とか言うから期待したのに
263:やきうのお姉さん@名無し
ssスレやろ?
なんでみんな信じとるんや
釣られとるやつ多すぎ
264:やきうのお姉さん@名無し
ときめき学園でホッシみたいなイケメンと汗を流したい人生だった
265:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
>>262
水着でお風呂やからそんな写真ないで
そもそも風呂にカメラ持ち込んだらあかんやろ
>>264
ぐう分かる
266:やきうのお姉さん@名無し
>>265
ホッシの上半身裸水着どうだった?
267:やきうのお姉さん@名無し
>>266
アトラス大陸に留学してた時の写真ならいっぱいネットに転がってるよ
268:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
ワイはほんまのクズや
周囲の期待を背負うのが嫌で嫌でしゃーないガキやったんや
269:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
ワイのマッマは超お金持ち
やからワイは、何にもしなくても暮らせる勝ち組や
270:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
せやけどな、実は金持ちのガキって、習い事もお勉強も頑張らんとあかんねん
ワイは知らんかったんやけど、ワイが頑張らないことでマッマもパッパも白い目で見られるんや
特に専業主夫のパッパがな、地域のコミュニティの付き合いで浮くんや
『お宅の〇〇ちゃんって最近どうなの?』
みたいに聞かれたら気まずくなる
271:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
ワイが頑張らへんだけでマッマもパッパも悲しむ
ダメな子に生まれてほんま申し訳ない、っていう気持ちと
ダメな子に生まれてもうたのはもうしゃーないやんけ、って開き直ってる気持ちがあるんや
ここで100%自分の責任やと思わないあたり、ほんまワイはクズやね
272:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
ときめき学園を選んだのも、この学校やったらワイでもワンチャン無双できるんちゃうかな? という甘い見通しや
島国のベースボール大会なんかクソ楽勝やろ、って思っとったわ
ボコボコにされたわ
273:やきうのお姉さん@名無し
突然自己評価クソ高くなってて草
274:やきうのお姉さん@名無し
島国のベースボールとかどこ目線やねん
留学生か?
275:やきうのお姉さん@名無し
息をするように世の中を舐めた発言をするの、これぞなん掲民って感じがするわ
イッチ応援してるで
276:やきうのお姉さん@名無し
マッマが金持ちで勝ち組って時点でめっちゃ嫌いになった
甘ったれのくせに世の中舐め腐ってて大草原ですわ
277:やきうのお姉さん@名無し
ガチの高校生なのか、ssの設定なのか悩むな
278:やきうのお姉さん@名無し
おいイッチ、釣り針でか過ぎんぞ
279:やきうのお姉さん@名無し
なん掲民に海外留学してるやつなんかおるはずないやろ
280:やきうのお姉さん@名無し
ワイわかるわ
マッマもパッパも立派やけど、ワイもクズや
281:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
でもそんなことなかったんや
ワイ、試合でひどい結果出してばかりで、ベンチで泣いてばっかりや
周囲におだてられてのぼせてたんや
ワイはカスや
282:やきうのお姉さん@名無し
泣くぐらいなら頑張れ
283:やきうのお姉さん@名無し
イッチ金持ちの子供なんやろ?
クソ恵まれてるやんけ
頑張れや
284:やきうのお姉さん@名無し
だから釣り針でかいって
285:やきうのお姉さん@名無し
""ガチ""ならコテハン付けないんだよなぁ
286:やきうのお姉さん@名無し
証明するなら簡単
イッチのIDとコテハンのメモをときめき学園のユニフォームと一緒にうpすればすぐ本当って分かる
そうしないってことは、つまりそういうことよ
287:やきうのお姉さん@名無し
甘ったれでも反省してるだけまだまし
>>281 とか、泣いてるってことは悔しいってことやろ
今までのイッチだったら「しゃーないやんけ」で開き直ってたんと違うか?
288:やきうのお姉さん@名無し
誰か!! ホッシのちんちん写真はありませんか!!
夫が危篤なんです!!
289:やきうのお姉さん@名無し
画像も貼らずにスレ立てとな
290:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
せやけどワイは、明日も試合に出る
ベンチを温めるだけかも知らんけど、べつにええんや
ワイは相変わらずクズのままやし、ほとんど大して成長してないけど、周囲の変な期待もなくなった気がするんや
291:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
それに、ワイ自身も気付いてなかった成長とか、ワイ自身知らなかった自分の強みを見つけて褒めてくれる人がおるんや
それがホッシや
292:エドワルダ・シコッティ ◆oSaIFu.moNeY []
今も泣くぐらい試合が怖いし、終わったら落ち込んで泣くんやけど
昔よりは少しだけ前向きや
293:やきうのお姉さん@名無し
前向きでよかった
294:やきうのお姉さん@名無し
>>292
思いつめすぎちゃう?
295:やきうのお姉さん@名無し
最近の子って心が弱いんかな
泣くようなことでもないと思うが
ま、頑張れ
◇◇◇
2回表。鹿鳴館杜山の攻撃。
ときめき学園側の先発投手は、森近や星上や緒方ではなく、まさかのフィル・幸奈・岩崎という一年生であったが――。
(まさかのナックルボーラーっスね……。正直、全然軌道が読めないし芯で捉えにくいし、苦手っスけど……)
馬杉は内心でぼやいた。
正直、研究をしていた森近、星上、緒方の方がやりやすかった。
ピッチングマシンを使って緒方の速球には合わせてきた。変化球への対応は微妙だが、前の試合を見る限り、星上や森近にはコースを絞っての強振戦略がそのまま通用しそうであった。
岩崎のナックルボールはその点――有効な手立てはない。コースを絞り切れないのと、変化が読み切れない。普通変化球は、沈むなら沈む、曲がるなら曲がる、と変化の初動で変化の大体の方向はつかめる(もちろんだからと言って変化に反射的に合わせに行くのはひどく難しいが)。
だがナックルは、変化の初動と変化の終端が一致しない。
魔球と呼ばれるナックルボール。変化は不規則で読めず、結果的に芯からずれやすく長打になりにくい。
相手が疲労するまで粘って、失投を狙って叩く――という基本的な戦法も難しい。なぜならナックルボールは、単純にカットしにくいからである。
強いて言うなら、キレが凄すぎて分かっていても打てない、という類の変化球ではないので、長打を捨ててコンタクトさせに行く手がある。
変化が甘い球を待って強振してもいい。
ナックルボールにこれといった対策がないということは、逆に言えば、相手バッテリーにとっても、これといった決め手に欠ける不確実な変化球だということである。
捕手の甲野も、組み立てに苦労しているだろう。
(塁に出てみりゃ、いくらでもやりようがあるっス)
岩崎の投球は悪くなかった。
最後に押し出すように投げるため、どうしても投球フォームに癖が出るが――彼女の投球フォームも、テイクバックを身体で隠しているためか、出所が分かりにくく、しっかり打ちづらい球になっていた。
110km/h近い球速のナックル。
100km/h程度のナックル。
90km/h程度の遅いナックル。
緩急の使い分けで打者のタイミングをずらす技術もある。
ときめき学園の新しい一年生投手、岩崎と水川は大したことがない――と掲示板ではひどい書かれっぷりであったが、全くそんなことはない。
馬杉にとってもやりづらい投手であった。
だが――。
馬杉には足もある。バットコントロールもある。
芯は外したが手首を返さずおっつけて流し、教科書通りの単打を放って1塁へ。
一度でも出塁してしまえば、あとは馬杉のやりたい放題であった。
(進塁打で十分っス。打者たちにはとにかく強打してもらって、この馬杉が次の塁を攻めるっス)
盗塁、送りバント、犠牲フライ。1点をもぎ取るプレー。
僅か1点ではあったものの、先制点は、鹿鳴館杜山に上がった。
(ナックルボーラーは足で殺すっス。投球モーションが独特で球速も遅いから、盗塁しやすいっスからね。それにスピンをかけて変化させる球種じゃないので、変化が極端にならず、バントも通用しないわけじゃないっス)
バントするにしても、狙った当て方にならないのは承知のうえ。これは、走者の馬杉が俊足でカバーする。
相手がどんな球種を操る投手であれ、関係なく無理やり1点をもぎ取る――。
これもまた野球の戦術。守りに回れば外角低めを集中して投球し、攻めに入れば足を使って無理やり1点をもぎ取る。
本質は、
――――――
後で掲示板回の場所を入れ替えるかもしれません
フィルの内心描写は「試合前日」の話ですが、読んでいて時間が過去に行ったり今に戻ったりで混乱しちゃうので……
次回更新は9/5 20:15となります(※以降、隔日更新となります)
お待たせして恐縮ですが、よろしくお願いします。
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