第3話

とりあえず梯子を降ってみると、どうやら通路になっているらしい。

歩いていくと扉が現れる。

「こういうのって大抵ボスだよなぁ」

扉を開くと甲冑が現れッ!

「ッぶっね!『ダークランス』!」

入った瞬間走って横薙ぎに斬りつけて来たので、しゃがんで躱しカウンターで闇魔法ダークランスを当てて吹き飛ばす。

「『ブラッドウェポン:ナイフ』」

続けて血魔法でナイフを創り出し、投擲する。

しかしHPバーは殆ど減ってない。

「全然効いてねぇな…

過去に囚らわれた亡霊騎士 アヴィ フリーダ

レベル38!?」

おいおい俺のレベル2だぞ?やっぱフラグ無視して直行しちまってんだろこれ!?


「『ブラッドウェポン:ソード』」

とりあえず剣を生み出し構える。

甲冑は直線的に進んで来て攻撃範囲に入ったと思い俺が構えるとサイドステップを踏み横から攻撃を叩き込んでくる。

「『ブラッドウェポン:シールドッ!』」

ギリギリで防御が間に合い防げたが、それでも半分以上HPが持ってかれた。

力の差を見せつけられたのに萎えるどころか高揚感が湧き出る。

「ハハッwいいなァ!」

つい笑ってしまう俺は追撃を振るう亡霊騎士に対し闇魔法を撃ち込む。

「『ダークショット』」

少し怯んだ瞬間を見逃さず片手剣を相手の首に振るう。

すると兜が飛んだ亡霊騎士の何もない首からまるで怨念のようなドス黒い炎が首から湧き出る。

「なーんで亡霊騎士がデュラハンみたいになっちゃうんですかね?」

アイツは精霊だろ?

そんなことは置いといて確実に特殊行動だろう。しかし悪いことだけではなくHPの1/3が削れている。

多分部位欠損で割合ダメージが入ったのだろう。

これもしかしてだが鎧の隙間に武器通せば倒せるのでは?

「やってみようッフアッ!?」

炎の斬撃が飛んできた。

縦で良かった横なら確実に真っ二つだったぜw

「クリエイトブラッド」

ブラッドクリエイトはブラッドウェポンと違い自由に作れるので亡霊騎士の片足に縄状にして引っ掛ける。

すると、亡霊騎士が走ろうとした瞬間転けた。

「入んのかよww次は足元見ろよww」

そう言いながら俺は近づき右腕の隙間に剣を挿し込み抉り取る。コイツ玩具かもしれねぇ…

左腕で殴ってきたのでバックステップで下がる。

HPは2/3削れているので左腕を落とせれば勝てるだろう。

ギミックボスで良かった…

「あーもう駄目だな次を作るか。

 『ブラッドウェポン:レイピア』」

血の武器を生み出していると亡霊騎士の右肩から頭と同じ炎が湧き出て腕となり、そこからさらに

剣となる。

「えぇ…エグくね?」

そして頭の炎が荒ぶるとスケルトンナイトが2体召喚される。

「おいおい!マジかよ!?」

スケルトンナイトのレベルは20である。

「だいぶ弱いが俺じゃ相手出来ねぇぞ?」

ただ、どうやらスケルトンナイトを倒すまで亡霊騎士は動かないらしくそこはありがたい。

ただ炎で包まれててダメージも入れられ無さそうなのはやめてくれ!

「首殺るしかねぇなぁ…」

流石に骸骨なら首飛ばせばどうにかなるだろう。

クリティカル判定で確実にダメージ入るし火力さえ足りれば…足りるかなぁ?

武器も打撃系にしなきゃな。

「とりあえず『ブラッドウェポン:ハンマー』」

スケルトンナイトは最初から挟み撃ちで殺しにかかってくる。

とりあえずバックステップで挟まれないようにしつつダークランスを片方に撃ち込み反対の方の敵の首に腕ごと巻き込んでハンマーを叩き込む。

すると吹き飛んで行くが、首以外にも当てた為かダメージはあまり入ってない。

しかしスタン状態になっているので当分放置していいだろう。

その間に、ダークランスによって吹き飛んだ方のスケルトンが斬りかかってくるので…

「クリエイトブラッド」

縄に引っかけて転ばせ首を全力で叩き割りに行くと、こちらは一撃で首をやれた。

残ったスケルトンの連撃を受け流したりバックステップで避け、縦振りの際に横に躱し蹴りを入れて大きな隙を作りだし、首を粉砕した。

「さて次はテメェだ!」

亡霊騎士の纏っていた炎が収まり攻撃が出来るようになるが、炎の斬撃を大量に飛ばして来るため近寄れない。

「弾幕ゲーじゃねぇか!クールタイ厶有れよ!」

なんとか躱してるが流石にキツイ。

てか攻撃速度上がってねぇかな!?

MP自動回復があるとは言え魔法を連発し過ぎたためもうあと1〜2発しか使えないだろう。

「どうしようか…うん?」

亡霊騎士のHPが少し減っている。

もしかしてあの炎自分の体だったりしない?

亡霊だから魂か?

まぁどっちでもいいが耐久してたら勝てるらしい…うん!無理だわ!

こんな弾幕あと何十分も耐えれねぇ!

他に手は…あるな。

「デケェの1発ぶち込んでやろうじゃねぇか!」

「『ブラッディウェポン:スピア』」

再生して満タンになった俺のHPのほぼ全てを使い生み出された槍はそのまま亡霊騎士に飛んでいき、斬撃を産み出す手を止めさせる。

「ブラッドウェポン:ナイフ」

なけなしの魔力でナイフを産み出し左腕を斬り落とすと、亡霊騎士の動きが止まり残りの甲冑がバラバラに崩れ落ちる。

ティロン♪

〈レベルアップ2→16〉

〈スキル:罠制作を取得しました〉

〈スキル:剣術を取得しました〉

〈スキル:短剣術を取得しました〉

「ふぅ…いやーキツかった。」

ログを見るとレベルが16に上がってる。多分俺がプレイヤーで最高レベルじゃねぇかな?

スキルは、


罠制作Lv1

罠を制作出来る。

製作可能

ベアトラップ


剣術Lv1

剣にダメージボーナスが付く。


短剣術Lv1

短剣にダメージボーナスが付く。


を新しく取得した。


作者

この人ハンマーでどうやって受け流してんだ…

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