P.29


 「 ご、ごめんね………

   そんなつもりじゃなかったんだ…

   僕にも何がなんだかさっぱり……


   …………あぁっ! そうだっ、

   れいちゃん、さっき僕にっ……

   何か言おうとしてたでしょ?


   それ……… 何だったの?? 」



 「 あのね、れい、ホントはね……

   4才の時ね、一人だけ………


   “お友達” がいたの…………。


   『チーちゃん』 ……っていう、

   女の子のお友達………。


   れいのお父さんもお母さんもね…

   チーちゃんのお父さん、お母さんと

   仲良しでね…………


   み~んなで、お出かけしたりね…

   ………ごはんを食べにっ、

   行ったりしてたのっ………… 」



 「 うんうんうん、それで………… 」



 ( …………う~む、なるほど、

   要するに……………


   チーちゃん……って友達がいて、

   その一家とは…………


   “家族ぐるみのお付き合い” を……

   していた……って事勝……… )



    僕は、相槌を打って………

   ひとつひとつを確かめるように、

   聞き入っていた。


    

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