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 「 ………れいちゃん、

   どうして “ウソ” なんか………

   ついちゃったの…??


   ………どんなウソ?

   なにか、訳があったのかな? 」



    ………と、

   そんな質問をしながら………

   僕は思っていた。


    人に嘘をつくのは………

   ……………確かに良くない。


   だが、嘘をついたくらいで………

   “遊び盛りの子供” を、家の中に…


   ………監禁するような親も親だ。


   僕は、れいの “両親” に対して…

   憤りを感じていた。


   すると、れいは…………

   躍起になってこう言った。



 「 れいっ… 『ウソ』 なんかっっっ…

   ついてないんだよっ…!!!


   おじいちゃんだけはっ、

   信じてくれた…………


   だけど、みんな……………

   ホントの事を言っても…………

   信じてくれない…………


   れいはね… れいはねっ…… 」



    れいが僕に “何か” を………

   伝えようとした…………


   その時だった……………



 「      あっ…!!     」



    れいが、ジャングルジムから

   足を滑らせてしまったのだ。



 「 あっ…!! あ、危ないっ!!

   れいちゃんっっっ…!!! 」



    目の前が………

   スローモーションになった。


   れいが、真っ逆さまに………

   落ちてゆく……………



 「 れいちゃぁぁぁーーーん…!! 」

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