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「 みのりん……………
お外で遊ぶのって…………
……楽しいね……………
………………みのりん、
れい………と、
“お友達” になってくれて………
ありがとぅ…………… 」
れいの “急変” に、僕は……
…………少し動揺していた。
「 ……………っっっ、
ど、どうしたっ、れいちゃん!?
具合でも悪くなったの!!? 」
れいの瞳から、涙が……
ポロリと零れ落ちるのが分かった。
そして……… れいは、また…
静かに口を開くのだった。
「 …………あのね、れいはね、
“お友達” だぁ~れもっ………
………いないの……………。
お父さんと、お母さんがね………
れいは……………
『嘘つきだ!』 ……って言うの。
だからね、よその子とは………
遊んじゃダメだ!! ……って。
……………本当はね、
お外で遊ぶのもダメなの………。
おうちの中で遊んでなさい! ……
…………って、
お父さんに叱られちゃうの……。
だからね、れい…………
お友達と一度も遊んだ事ないの。
……………でも、今はね、
とっても楽しい……………
みのりんが………
“お友達” になってくれて………
それで……………
ジャングルジムしてるから………
とっても、とっても………
楽しい…………… 」
それを聞いた時、僕は………
返す言葉が見つからなかった。
胸が熱くなり、そして………
心が締め付けられるような思いで…
…………いっぱいだった。
“人は見掛けによらない” ……と、
よく言うが 『れい』 も………
それ………なのかもしれない。
この子の 『過去』 に、一体……
何があったのだろう…………
笑顔を絶やす事のなかった……
れいの “闇” が垣間えた瞬間、
僕は、その 『過去』 が………
無性に気になり始めた………。
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