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「 ……………ふぅ~~~。 」
僕は、太陽の光に目を細めながら…
深呼吸をした…………。
小鳥の囀りや、木々の緑……といった
“爽やかさ” は………まるでない。
だが………………
“久々の外の空気” は…………
とてもうまいと感じていたのは……
……………確かだった。
毎日ぐうたらな生活をしていると、
何を食べたのか、そして………
何を飲んだのかさえよく覚えていない。
覚えていると言ったら、
朝と夕方、必ず服用している……
『薬』 を飲んだという事だけだ。
( 今朝……… 何食べたっけな?
………薬のせいかなぁ、
思い出せない…………………
まぁ、でも…………
ろくなモノ食ってないのは、うん……
………………確かだなぁ、
冷蔵庫の中身も、もうそろそろ……
底つし…………… んん、
外…………出たついでに、
食料でも調達しに行くかっ……… )
僕は、少し人目を気にしつつも、
コンビニへ行く覚悟を決めた。
だが、その時だった……………
僕の前方から、
厚化粧の “JK2人組” が………
ワイワイ言いながら歩いて来たのだ。
「 ハッハッハァ~~~ッ!!
超ウケるんですけどぉ~っ!!
そりゃないっしょ、マジでぇ~! 」
「 でしょ~~~っ!?
そ~思わね? そ~思わね?? 」
焦った僕は、
ササッと物陰に身を潜めた。
( うわぁっ、
一番苦手なタイプっっっ……
と、通り過ぎるのをっ………
待つしかないっっっ………… )
すると…………………
〈 ポトッ… 〉
向かって右のJK(女子高生)が、
“何か” を落としたのである。
( …………ん? …………??
話に夢中で、気づいてないぞ!?
“あれ” ………な、なんだろ? )
最初はどうでもいいと思った。
だが、僕は…… 何故か無性に……
“それ” が何なのか………を、
知りたいという衝動にかられたのだ。
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