第28話「最終章4 平和の為に」

ゲルドカイザーの前にジェットホーク、仁、氷室が並び立つ。

いよいよ最後の戦いが幕を開ける。


仁と氷室は『変身』

エッジブレイザーとゼロブレイカーが登場。

「お前はこの力で倒す!」

ジェットホークは『ブルースカイフォーム』にチェンジ。

3人は一斉にゲルドカイザーに戦いを挑む。

エッジブレイザーは『ライトニングショット』でゲルドカイザーを攻撃。

「ぐっ……その程度……」

次はゼロブレイカーが『ナックルバスター』を装着し接近戦で攻める。

「フンッ、貴様では俺に勝てない事は分かっているだろ?」

「ぐっ……確かに僕1人では勝てないかも知れない……だが、仲間と一緒なら……」

「その通りだ!!」

ジェットホークはゲルドカイザーに飛び掛かる。

「ぐっ……」

「俺達は仲間と共に戦う事で強くなれるんだ!!」

ジェットホークはまだゲルドカイザーを殴り飛ばす。

「ぐはっ!?……くっ……くだらん……仲間だと?そんな物……」

「お前にもかつて仲間が居たはずだ!!矢木博士だってそうだろ?」

「仲間……いや、違うな……俺は学会を追放され全てを失った……それもこれも奴のせいだ!!」

「篠田……それは違う!お前の発明は人類には早すぎたんだ……だから……」

「俺をマッドサイエンティストと罵り学会から追放したんだろ?」

「俺は研究を1からやり直そうと提案しただけだ!!でなければお前の発明は危険だったからだ!!」

「フンッ……俺は天才だ!!危険が及ぶ発明などしない!!」

「そうじゃない!!誰もがお前を天才だと認めて居たんだ!!だが……お前の発明は人類が扱うには危険だった……ただそれだけの事だ!」

「それだけ?それだけだと?ふざけるな!!俺は……俺はそれで全てを失ったんだぞ!!」

「いい加減にしろ!!」

ジェットホークのパンチがまたゲルドカイザーを殴り飛ばした。

「ぐあっ!?」

「あんたがどんなに天才かなんて俺には分からない……あんたがどれだけ研究に費やして来たかも俺には分からない……でもな!あんたは人としての道を踏み外す所だったんだぞ!!それを止めてくれた親友が居るんじゃないか!!それに気付かず親友を罵倒する様な事は俺が絶対に許さない!!」

「小僧……分かった様な事を……」

「だから分かんねぇよ!!……あんたが何を開発したのかもどれだけ凄い発明なのかも……でも結局……人の道を踏み外したら終わりだろうが!!」

ジェットホークのさらなる一撃はゲルドカイザーにダメージを与えた。

いや、それだけではない。

ゲルドカイザー……篠田の心にも響くものがあった。

「くっ……」

「ハァハァ……」

ジェットホークの息も荒くなる。

「鷹井君……ゲルドカイザー……僕のゼロブレイカーはあなたが設計した物なんでしょ?あなたの発明は今こうして人々の役に立ってるじゃないか!あなたはもっと誇りを持っていい」

「ゼロ……ブレイカー……そうだ……私は人々の役に立つ発明をしたかった……なのに……何故……」

ゲルドカイザーから戦意が失われつつあった。

「篠田……すまん……お前には辛い思いをさせたんだな……だが、氷室君の言う通りゼロブレイカーを始めお前の発明は素晴らしい物ばかりだ。誇りに思っていいさ。だから……ゆっくりと休んでくれ」

「矢木……俺はもう死んだんだもんな……人の役に立つ発明か……俺はそれに気が付けなかった……」


「おのれ〜……篠田の心から闇が消えつつある……そうはさせるかー!!」

何処からか聞こえたその声は周りを不穏な空気にさせた。

「何だ?」

すると黒い霧がゲルドカイザーを包み込む。

「こ……これは!?」

「篠田……お前の体借りるぞ……奴らは俺が消し去ってやる!!」

「お前は……ゼ……レ……ウ……ス……」

「ゼレウス?ゼレウスだと!?」

「まさか奴の言ってた悪魔か……」

ゼレウスは完全にゲルドカイザーの体を乗っ取った。

「貴様ら……我にひれ伏せ」

ゲルドカイザーは闇の衝撃波を放つ。

「うわぁぁぁぁっ!?」

ジェットホーク達は吹き飛ばされる。

「くっ……何だ……?さっきまでとはまるで違う……」

「これが……悪魔の力か……」

「くっ……奴を倒すには……」

「ああ……トドメを刺すしかない……」

「え?……でも……」

ジェットホークは矢木博士の方を見る。

矢木博士は悲しそうな表情を浮かべ俯いていた。

「鷹井!この国を守るのがお前の使命だろ!!奴に好きなようにさせていいのか?」

「……そう……ですね……」

「鷹井君、私に気を使わなくていい。今、目の前の敵を倒してくれ……それが篠田を救う事にもなる」

「分かりました……二人とも手伝って下さい」

「ああ」

「その言葉待ってたよ」

3人は再び立ち上がる。

ジェットホークは空へ飛び立つ。

「フンッ、逃がすか!!」

ゲルドカイザーはジェットホークに攻撃……。

だがそれはゼロブレイカーがゲルドカイザーに掴み掛かり阻止する。

「ぐっ……邪魔だ!!」

エッジブレイザーは『ボルテックキャノン』を構える。

ゲルドカイザーはゼロブレイカーに『ゲルド覇王弾』を撃つ。

超至近距離でゲルドカイザーの必殺技を喰らったゼロブレイカーは大ダメージ。

「うわぁぁぁぁっ!?」

「くっ……喰らえ!!」

エッジブレイザーは『ボルテックキャノン』を撃つ。

「ん?ぐあっ!?……ぐっ……こんな物……」

ゲルドカイザーは耐える。


その頃、空へ飛び立ったジェットホークは雲を突き抜け太陽エネルギーを集めていた。

「よし……これだけ集まれば……」

そしてジェットホークはゲルドカイザーに向かって急降下。

ジェットホークは必殺技『ソーラーエクストリーム』を放ちゲルドカイザーを切り裂く。

「ぐあっ!?」

「チッ……ここまでか……」

ゼレウスはゲルドカイザーの体から抜け出す。

ジェットホークの必殺技を喰らったゲルドカイザーは遂に倒される。


1ヶ月後ーー


「え?滝川さんアメリカに帰っちゃうんですか?」

仁とヒメノ博士は帰り支度を進めていた。

「ああ……これ以上日本に留まる必要ないしな」

「それにゲルドーのボスであるゲルドカイザーは倒したけど、まだアメリカ……いや、世界中にゲルドーの支部もあるし残党を片付けなきゃならないのよ」

「そうですか……」

「そういう訳で、この国はお前に任せたぞ」

「はい」

「あっ、そういえばアイツはどうしてる?」

「アイツって……氷室さんの事ですか?」

「ああ」


氷室はゲルドカイザーの攻撃を喰らい重傷を負ったものの奇跡的に回復し現在はリハビリに励んでいた。


「そっか……じゃあアイツにも宜しくな」

「分かりました」

「仁、そろそろ出ないと飛行機に乗り遅れるわ」

「ええ、それじゃあな」

「はい!色々ありがとうございました!」

「こっちこそな」

「仁!ハリーアップ!!」

「はいはい」

こうして仁とヒメノ博士はアメリカに帰って行った。


矢木博士は篠田の墓参りに来ていた。

「篠田……もうゆっくり休めよ」

篠田の墓標に水を掛けながら矢木博士は呟く。


航空自衛隊基地に戻った新斗は……。


「ただいま戻りました」

「おうお帰り。鷹井、お前に異動命令が出てるぞ」

「え?異動命令ですか?」

「ああ」

そう言って岩城隊長は異動命令通知書を新斗に見せる。

「え?僕がブルーインパルスに!?」

「ああ、新生ブルーインパルスのメンバーにお前が欲しいと言われてな。正直お前が居なくなるのは惜しいがお前の夢だもんな。応援してるぞ!」

「はい!ありがとうございます!」

「やったじゃん!」

葵も喜んでいた。

「ありがとうございます!ありがとうございます!」

周りの隊員達も祝福。


それから更に1ヶ月後、新斗は正式にブルーインパルスに異動となり、今日も訓練に励む。

「今日も空は快晴、絶好のフライト日和だ」

そこに無線で連絡が。

「これより新生ブルーインパルス小隊、飛行訓練を開始する」

「了解!行くぜー!!」

新斗は今日も空へ飛び立つ。




ー完ー

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ジェットホーク 山ピー @TAKA4414

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