大阪決戦
第12話「ゲルドー四天王現る」
ゲルドーの幹部ヴィリスを新たな力を得て倒したジェットホーク。
「ヒメノ博士ありがとうございました」
新斗はヒメノ博士に改めて礼を言う。
「ノーノー、大した事してないわ」
「いや、大した事ですよ。まさかジェットホークにナノマシンを使って新たな力を与えるなんて……私にはとても思い付かなかった」
矢木博士もヒメノ博士の才能を褒め称える。
「まっ、システム自体はエッジブレイザーの応用だけどね」
「博士、何故ジェットホークに?」
仁が尋ねる。
「日本を守るジェットホークに必要な力だと思ったからよ」
「え?」
「鷹井君、岩城隊長にも報告しておかないと」
「あっ、そうですね。じゃあ、俺はこれで失礼します」
新斗は基地に戻って行く。
そして、ヴィリスを倒した事、ジェットホークに新たな力が加わった事を岩城隊長に報告した。
その頃、ヴィリスが居なくなったゲルドーのアジトは……。
ボスが1人でやって来ていた。
「ジェットホークめ……だが、奴らが来ればジェットホークも終わりだ……」
「そのジェットホークとか言う奴はそんなに強いのか?ボス……」
ボスが振り向くとそこには……。
四天王の一人炎帝ヴォルガが立っていた。
「ヴォルガか……お前が一番乗りだな」
「へへっ、ヴィリスを倒したっつうジェットホークって奴と早く戦いたくてよ」
「戦いを好むお前の事だ。そんな事だろうと思ったよ。他の四天王も時期に到着する。それまでひと暴れしてきても良いぞ?」
「んじゃ、ボスのお許しも出たし遊んで来るかな」
そう行ってヴォルガは出撃していった。
「早っ……フンッ、奴らしいな……」
その頃、自衛隊の基地で新斗は昼食中。
「今日の定食はからあげかぁ……うん、これでいいや」
そう言って券売機に小銭を入れる。
「よっ!鷹井」
「あっ、鈴木先輩!」
「なぁ、お前に頼みがあるんだが」
「なんすか?」
「今度お前のオススメのメイドカフェに連れてってくれよ」
「へ?」
とそこでボタンを押してしまう。
「あー!!間違えてB定食にしちゃったじゃないですか〜……B定食はサバの味噌煮ですよ……」
「何だよ俺のせいかよ!」
「メイドカフェは俺がハマってる訳じゃなくて友達がハマってるんですよ……」
「ふ〜ん……まっ、なんでもいいから教えてくれよ!」「てか先輩何でそんなにメイドカフェに行きたいんですか?」
「そりゃそうだろ……野郎ばかりの職場だぜ?たまには可愛い娘に会って癒やされたいっての」
「オホン……」
そこに振り向くと柊がいた。
「あっ……柊先輩……」
「馬鹿な話してないでどいて。邪魔」
「すみません……」
「そうカリカリすんなよ……」
そう言って鈴木は去って行った。
「あ〜あ……サバの味噌煮か……」
その頃、東京の街に現れたヴォルガは……。
「フンッ、日本も大した事無さそうだな……さて……ジェットホークとやらを誘き出してやるか」
ヴォルガは手から火球を放ち街に攻撃を仕掛ける。
通報を受け自衛隊基地ではゲルドー出現の警報が鳴り響く。
《東京港区にゲルドー出現、無差別に暴れ回っている模様、陸上自衛隊は直ちに出撃せよ……繰り返す……》
「またゲルドーか……陸自も大変だね……」
と呑気な事を言っている鈴木。
だが、新斗は直ぐに出ていく。
「おいちょっと……俺らに出動命令出てないって……」
新斗は一度指令室へ……。
「隊長!」
「鷹井……ジェットホーク出動だ」
「了解!」
新斗は現場に向う。
その途中で『J−ウォッチ』を操作しジェットホークを呼ぶ。
そして新斗はジェットホークを『装着』
「行くぜ!!」
ジェットホークは飛行しヴォルガの元へ急ぐ。
その頃、仁も現場に向かっていた。
だがその途中……。
ライトニングチェイサーで現場に向う仁の前に1人の男が待ち構えていた。
仁はライトニングチェイサーを停める。
「誰だお前……」
するとその男は怪人の姿に『変身』
その正体はゲルドー四天王の1人風帝ミザルだった。
「ゲルドーか……俺の邪魔をする気か?」
仁はライトニングチェイサーから降りる。
ミザルは沈黙を貫く。
「何も答えないか……だが、敵と言う事に変わりは無さそうだな……」
「変身しろ……」
「……上等だ……」
仁はエッジブレイザーに『変身』
ミザルは攻撃を仕掛けて来る。
「うわっ!?」
ミザルは目にも止まらぬ速さで攻撃を仕掛けエッジブレイザーを翻弄する。
「な……なんて速さだ……」
その頃、ジェットホークが現場に到着。
「居た!このやろー!!」
ジェットホークは空中からヴォルガに攻撃を仕掛ける。
「フンッ!」
だが、ヴォルガはジェットホークの攻撃を片手で受け止めてしまう。
「何っ!?」
「お前がジェットホークか?」
「ああ!」
「そうか……ヴィリスを倒したって言うからどんな奴かと思ったが……この程度か……」
「何っ?」
「フンッ!」
ヴォルガはそのままジェットホークを投げ飛ばす。
「ぐわっ!?」
「へへっ……なぁ……本気出せよ……戦いを楽しもうぜぇ……」
そう言ってヴォルガはジェットホークに迫る。
「くっ……何だ……コイツ……」
そしてエッジブレイザーもミザルに苦戦していた。
「くっ……なんて速さだ……全く反撃の糸口が掴めない……」
そしてジェットホークとエッジブレイザーは同じ事を思っていた。
”このままじゃ……勝てない……”
2人が装思ってる間にヴォルガとミザルは更なる攻撃を繰り出す。
ヴォルガは巨大な火球を作りジェットホークに投げつける。
「ぐわぁぁぁぁっ!?」
そしてミザルはエッジブレイザーを超スピードの接近戦で切り刻んで行く。
「ぐわぁぁぁぁっ!?」
ジェットホーク、エッジブレイザー共に敗北……。
「この程度か……詰まらんな……」
そう言っては去って行く。
「その命預けておいてやる……しばしの間その余生を楽しむがいい……」
そう言ってミザルは去って行く。
戦いの後、新斗はその足で矢木博士の研究所を訪れた。
「博士……」
「鷹井君……大丈夫か?」
「えぇ……しかし……奴は強過ぎます……何か手は?」
「奴らの情報は私も……そうだ!私の知り合いにゲルドーの事を調べている人物が大阪に居る。彼なら何か知っているかも知れない」
「へ?大阪!?」
「ああ、大阪に行って彼と会えば何か分かるかも知れないぞ!」
「分かりました。隊長に相談し大阪へ行けるよう掛け合ってみます」
その頃、仁は……。
「くっ……奴め……」
仁は怪我を負いながらもヒメノ博士との合流に向う。
そして、アジトに戻ったヴォルガとミザル……。
すると……。
「よぉ、早速一暴れしてきたみたいだな」
「まったく……勝手な事を……」
そこには残り2人の四天王。
雷帝ジグルと水帝メルドが到着していた。
「フンッ……揃ったみてぇだな」
「四天王を全員集めるとは……ジェットホークとやらはそんなに強敵なのかね?」
メルドが尋ねる。
「いや、大した事無かったぜ。この俺に手も足も出ないんだからな」
「油断するな……奴にヴィリスが殺られたのは事実だ」
そこへボスもやって来る。
「ボス!」
四天王達もボスの前では跪く。
「四天王を集めたのはジェットホークとエッジブレイザー……我らの世界征服の野望を邪魔する奴を消し去る為だ。だが、奴らの力を甘く見ると痛い目に会うぞ」
「ボス、俺達4人集まる事なんて無いですって。ジェットホークはこの俺に手も足も出ない状態だったんですよ?」
「奴の背後には我々の計画を邪魔する何者かの存在がある……いずれジェットホークは我ら以上の力を得るだろう……そうなる前に叩くのだ」
「はっ!」
その頃、新斗は基地に戻り岩城隊長に大阪行きの事を話し、許可を貰っていた。
続く……。
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