第7話「エッジブレイザーの実力」
アメリカからやって来たFBIの捜査官、瀧川 仁は同じく日本に来た科学者、ジュリ ヒメノが開発した新たな戦士、エッジブレイザーに変身し彼らが追ってきたゲルドーの幹部ヴィリスが操る怪物が暴れる現場に向う。
東京の街を愛車ライトニングチェイサーに乗り疾走する。
「ヴィリスめ……遂に動き出したか……」
ジェットホークが戦える状態では無い今、彼が唯一の頼りだ。
現場では先に到着した岩城隊長が周囲の人々を避難させ、怪物を食い止めていた。
「くっ……コイツは……今までの怪人とは違う……」
そこへエッジブレイザーが到着。
「へっ、……待たせたな」
「ん?君は?」
エッジブレイザーがライトニングチェイサーから降りる。
「なるほど……ワームタイプのデビルズモンスターか……やれやれ……そんな醜い面で外に出てきて恥ずかしくないのかね?」
「デビルズモンスター?」
「ああ、詳しい説明は後だ。とりあえずコイツをデリートする」
エッジブレイザーはワームタイプデビルズモンスター(*以下ワームモンスター)に戦いを挑む。
ワームモンスターは口から溶解液を吐く。
「うわっ!?汚えなぁ……お仕置きだ!!」
エッジブレイザーは右腕に収納されている武器ライトニングエッジを取り出す。
「おりゃああ!!」
ライトニングエッジは電流を帯びた剣だ。
エッジブレイザーはワームモンスターを切り裂く。
「一気にトドメだ!!」
エッジブレイザーは必殺技『ボルテックブレイカー』を発動。
ライトニングエッジの電流を最大限まで上げ、強烈な電撃と共に敵を切り裂く技だ。
ライトニングエッジに切り裂かれたワームモンスターは爆発し倒された。
「よし、ミッションコンプリート」
「YES!!グレイト!!」
日本での初陣にヒメノ博士も興奮。
「チッ……エッジブレイザーめ……日本でも邪魔を……」
ヴィリスは去って行く。
エッジブレイザーは変身を解除。
「君は……一体何者何だ?」
岩城が近づいて来る。
「あなたは……」
「私は岩城、航空自衛隊の隊長をしている者だ」
「あ〜……もしかして矢木博士が呼んだのはあなた?」
「矢木博士を知ってるのか?」
「ええ、と言ってもさっき初めて会ったんですけどね。それなら話は早い。俺は瀧川 仁。FBIの捜査官です。詳しい話は矢木博士の所で」
「あっ、ああ……じゃあ行こうか……」
岩城と瀧川は矢木博士の研究所へ向う。
矢木博士の研究所に到着すると矢木博士とヒメノ博士が待っていた。
「やぁ、岩城隊長、忙しい所来て貰ってすまなかったね」
「いえ……」
「鷹井君の様子はどうだ?」
「まだ何とも……命に別状はありませんが、まだ目を覚まさなくて」
「そうか……あっ、紹介しよう。こちらアメリカから来たヒメノ博士と君の隣りに居るのが……」
「FBIの瀧川仁捜査官ですね」
「ああ……」
「彼が変身したアレはなんなのですか?」
「アレはエッジブレイザー……私が開発したパーフェクトソルジャーよ」
「アレもゲルドーに対抗する為の力と言う訳ですか……」
「ああ……2人は新たに日本に上陸したゲルドーの幹部を追ってやって来た」
「ゲルドーの新たなる幹部?」
「ああ、さっき俺が倒したデビルズモンスター、あれがソイツの使う怪人だ」
「そうか……さっきの怪人は確かにDr.ドルネスが使役していたモノとは違うな……一体今度の敵はどんな奴何だ?」
「ヴィリス……それが幹部の名だ。奴は危険極まりない男だ……」
「ヴィリスはかなり腕の立つ戦闘タイプの幹部よ。戦いにも積極的に参加するわ」
「そんな奴が日本で暴れたらとんでもない被害が出る……」
「だから俺達が来たんだ。それに……」
「それに?」
「いや、何でもない……」
「とにかく、私達は日本でヴィリスの動向を探るわ。もちろん場合によっては戦闘になる事もある。この国には迷惑を掛けるけど……それでも倒さなくちゃ行けない相手なの」
「国家の安全を守るのは我々自衛隊の役目だ。奴を倒すにあたってこの国での身勝手な行動は許可出来ないぞ」
「いいわ。我々のFBI公認で動いてる訳じゃないし、下手に騒ぎを起こせないもの、あなた達のサポートが必要なの」
「良いだろう……国家の安全を最優先にする条件で君達の戦闘への参加を認めよう」
「サンキュー、ミスター岩城」
その頃、病院で新斗も目を覚ました。
「……ここは……?」
ムクッと起き上がると新斗は辺りを見回した。
「病院?」
状況を理解した新斗はベッドから出る。
「いてててっ……まだダメージは残ってるか……」
新斗は病室を抜け、岩城と連絡を取る為に電話が出来る場所を探す。
「え〜っと……あっ、ここなら……」
電話が出来るスペースを見付け、岩城に電話を掛ける新斗。
「ん?鷹井か?目が覚めたのか?」
「はい、すみません……ご心配をお掛けしました」
「とにかく気が付いて良かった。まぁ、無理はせずにゆっくり療養しろ」
「いえ、大丈夫です。それより今ゲルドーが現れたら……」
「……あのな鷹井……体を休める事も大事だぞ。今は気にしなくて良いからゆっくり休め」
そう言って岩城は電話を切ってしまった。
「あっ……切られた……まっ、良いか……」
新斗は病室に戻る。
翌日ーー
ゲルドーのアジトでヴィリスが動き出そうとしていた。
「さて……日本の生ぬるいやり方では征服なんて出来んだろぉ……本当の恐怖による支配を見せてやる……破壊だ……破壊だ!!」
ヴィリスは新たなるデビルズモンスター、バイソンタイプデビルズモンスターを呼び出した。
「お前のそのパワーで日本を破壊し尽くせ!」
バイソンタイプデビルズモンスターが出撃。
新宿の街にバイソンモンスターが現れた。
バイソンモンスターは街の人々に無差別に突進し襲い始めた。
バイソンモンスターの出現は矢木博士の研究所でも察知。
「また来たか……岩城隊長!」
「ええ、今、陸自が対応に向かってますが、私も現場に向かってます」
「鷹井君は?」
「俺も向かってます!」
「鷹井!?お前……病院抜け出して来たのか……」
「はい。この国を守るのが我々の使命……隊長いつも言ってるじゃないですか。だったら自分が必要な時は自分が使命を真っ当します!」
「お前……まったく……その暑苦しいまでの正義感、誰に似たんだ?」
「隊長に叩き込まれてる事ですよ」
「よし、ジェットホークの修理は完了してる。発進準備を進めておくぞ」
「お願いします!」
その会話を無線を傍受して瀧川達も聞いていた。
「やれやれ……まさにサムライスピリッツだな……」
「仁……彼の事嫌いじゃないでしょ?」
「ええ、まぁ……それじゃ俺も行きます」
「彼に会うの楽しみね」
「フッ……じゃあ!」
瀧川も『ライトニングチェイサー』に乗り現場に急行。
バイソンモンスターが暴れる新宿ではかなりの被害が出ていた。
先に対応に当たっていた陸上自衛隊はほぼ壊滅状態。
僅かに生き残った自衛官が無線で連絡する。
「こちら……第3班……怪人は現在、歌舞伎町方面に向かい進行中……繰り返す」
「歌舞伎町方面か……よし!」
新斗は先回りし歌舞伎町を目指す。
そして、新斗が歌舞伎町に到着。
「何処だ……?」
すると突然バイソンモンスターが猛スピードで突進。
「うわっ!?」
新斗は突き飛ばされ壁に激突。
「クソッ……コイツか……」
新斗は『J−ウォッチ』を操作しジェットホークを呼ぶ。
しかし、バイソンモンスターは間髪入れずに新斗に攻撃。
装着の隙を与えない。
「チクショー……変身は待つのが常識だろ!!」
「日本の悪役はそんなに優しいのか?」
「え?」
新斗が振り向くとそこには仁が立っていた。
「誰?」
「アメリカじゃヴィランはそんなに待ってくれないぞ?だから一瞬でスーパーヒーローに変わるんだ」
そう言って仁が前に出る。
「あっ、ちょっと……」
仁はエッジブレイザーに変身。
「えっ〜!?どうなってんの!?」
「行くぞ……」
エッジブレイザーがバイソンモンスターに戦いを挑む。
「おお〜……って感心してる場合じゃねぇ!!俺も……」
新斗は改めてジェットホークを呼ぶ。
そして『装着』
「よっしゃー!!」
ジェットホークがバイソンモンスターに挑む。
「なるほど、お前がジェットホークか……」
「あんた何者!?」
「俺はエッジブレイザー……詳しい話は後だ」
エッジブレイザーは『ライトニングエッジ』を取り出し攻撃を仕掛ける。
「くっ……奴は皮膚が硬いな……なら!」
エッジブレイザーは武器を銃タイプの『ライトニングショット』に切り替えた。
『ライトニングエッジ』を収納し、腰の『ライトニングショット』に持ち替える。
「喰らえ」
電流の弾丸がバイソンモンスターにダメージを与える。
「トドメだ」
エッジブレイザーは『ライトニングショット』を使用した必殺技『ボルテックキャノン』を発動。
『ライトニングショット』にグレネードランチャーを装着し、高電圧の強力な弾丸を放つ必殺技だ。
『ボルテックキャノン』を喰らいバイソンモンスターは倒される。
「ミッションコンプリート……」
「あんたは……一体……?」
「さっきも言ったが俺はエッジブレイザー……宜しくな、サムライボーイ」
「はぁ?」
こうしてジェットホークとエッジブレイザーの2人のヒーローが出会った。
続く……。
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