第2話 いつものサービスエリアが
出発した綾は何か少し違う景色を見ている気分だった。中央高速を走ってるときに荒井由実の中央フリーウェイを聞きながら走るのが綾の楽しみの一つでもあった。
「曲を聴きながら歌詞と同タイミングで走るのにはちょっと無理があるわね(笑)」
などと、独り言を言いながら走るのはライダーらしいと思う。バイクにまたがり走っているときは一時の孤独を愛するものの楽しみの一つなのは確かだ。最近はインカム(bluetoothなどで通信するトランシーバのようなもの)などで会話しながらとか、動画配信しながら走るのが昨今のライダーでは流行っているようだが。
石川パーキングエリアに到着した。都心からゆったり走っても1時間弱の位置。ここで綾は休憩するのがお決まりだ。
が、ここで様子がおかしいことにようやく気付く。いつものお気に入りの焼きたてのパン屋がない。
あたりを見回すと、チープな食品自動販売機や、不愛想な店員がいるフードコートのようなものしかない。値段を見るといつも綾が買っているものよりも遥かに何もかもが安い。。。
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