第4話 ミーティング
『今日こそ、カミエル様に会える』と思いながら俺はインモルターリス基地本部に向かった。
「おはよう、ルシファー」とナタが突進してきた。
この人の名前はナタ・ロドニー。情報解析やシステムのハッキングをしている。元気で明るい性格だ。
「おはよう、ナタ。朝から元気だね。」
「おっ、もう私の名前覚えてくれたの!嬉しい!今日はカミエル姉が来るはずだよ。」
「ナタはなんでカミエル姉って呼んでるの?」
「私を助けて居場所をくれた人で、尊敬してるから。」
俺が『居場所をくれた』の意味を聞こうとしたとき、ヘクターがやってきた。
この人の名前はヘクター・ヘイゼルウッド。メカニックを担当している。ほとんどの機械は簡単に直せるらしい。
「おはよー!」
ヘクターが合流し、俺とナタとヘクターはおしゃべりしながら部屋に向かった。
部屋の扉を開けるとヴェスタルが目の前にいた。
ヴェスタル・フォーチュン。衛生兵担当。彼女はおっとりした性格だが医療技術はトップクラスらしい。
「おはよう。今日はミーティングをするそうなので会議室Cに来てね。他のみんなは先に行って待ってる。」
そういうとヴェスタルは会議室Cに向かった。
そして俺たちも会議室Cに向かった。
会議室Cに行くとみんながいた。
「おはよう。ミーティングするから座って!」とマークが言った。
俺たちは座ったがミーティングは始まらなかった。
「あの〜、ミーティングしないんですか?」俺が聞くとマークが
「カミエル様が来てからだ」と言った。
その時、カミエル様と側近が部屋に入って来た。
「待たせてごめんなさい。ミーティングを始めましょう。あっそうだ。ルシファー君はミールちゃんと会うのは初めてだよね。ミールちゃん、ルシファー君に自己紹介してあげて。」
「はじめまして。私はミール・マラン。カミエル様の側近です。君はルシファー・ファラクトでいいんだよね?」
「はい、ルシファー・ファラクトです。気軽にルシファーと呼んでください。よろしくおねがいします。」
「よろしく!ルシファー。私にも敬語使わなくていいよ。」
「はいっ。よろしく、ミール。」
俺とミールの自己紹介が終わった。俺は側近が男じゃないというのが知れて嬉しくなった。男だとライバル意識を持ってしまうかもしれないし。
カミエル様がミーティングを始めましょうと声をかけるとみんな真剣な表情になった。
ミール
「これより、明日行う救出作戦のミーティングを始めます。昨日、偵察を行っていた第一世界の駐屯地の部隊が敵の襲撃を受け、20人中2人死亡5人がケガをしました。部隊は装甲車が破壊され退避できず、救難信号を我々に送ってきました。この救出任務は極めて難しいと判断し,私たちの部隊が引き受けることにしました。」
マーク
「敵の数は?」
ミール
「正確な敵の数は分かりませんが地上から攻撃してきたそうです。」
ヘクター
「敵は地上だからヘリが使えるな。」
ミール
「はい。なので、我々はトランスポート型ヘリT10を使い救出に向かいます。ですが、敵は全員殺すために爆撃など行う可能性があり、護衛戦闘機が来るかもしれません。なので2チームに分けて地上からも向かいます。地上チームは対空システムを備え付けたバスで向かってもらいます。」
俺
「ねぇナタ、なんでバス…?」
ナタ
「お金がないらしいから、使えるものは改造してでも使うんだって。」
俺
「なるほど…」
ミール
「チーム分けはどうします?」
マーク
「俺、ラムダ、ジェイク、ナタ、ヴェスタルはT10で、ヘクター、ドレイク、ルナ、ルシファーは地上でいいか?」
一同
「OK〜!」
ミール
「ではそのチームでお願いします。カミエル様はどうしますか?」
カミエル様
「私は地上から向かうからミールちゃんは空から向かってもらってもいいかな?」
ミール
「わかりました。本作戦は明日の早朝から始めます。各自武装して持ち場についていてください。くれぐれも遅刻しないように。以上でミーティングを終了します。」
マーク
「ルシファー、遅刻するなよ~。」
一同
「www」
こうしてミーティングが終了した。俺は、明日死なないか心配になっていた。
すると、「ミーティングも終わったことだし新人歓迎会やろうぜ。」とマークが言ってきた。
「カミエル姉も来る?」とナタが聞くと「もちろん!」とカミエル様は答えた。
俺はその言葉を聞いて嬉しくなり、明日の心配はいつの間にか消えていた。
「まだ昼だけど、明日早いし行っちゃおうか。」とミールが言うとみんな勢いよく部屋を出ていき、みんなで居酒屋に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます