#6 綿あめ惑星
汁のないみそ汁に沈む秋茄子を食む。にじむ体液と煮崩れた輪郭、柔らかな食感。惑星の食感は固くざらざらしている。歯が立たない。雪が覆う地表にどこまでも鮮やかに赤かき氷シロップをかけて、天に届くくらい長い砂糖菓子製のスプーンで掬って食べよう。お菓子の家もびっくりなお菓子の星で。砂糖水の海から綿あめでできた海月が飛び出してきて、私たちを危機から救った。危機、そう、あれはまさしく危機であった。体がプリンでできた巨人の魔法で世界は急速にキャラメリゼされて。私たちの肉体も焦がしキャラメルになってしまうところだった。そこに綿あめ海月がやってきて世界を寒天ゼリーに作り変えることでキャラメル化を食い止めた。
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