第9話 追手
暁は16式に砲弾を補充したり、銃器の整備をして時間を潰していると、二人が目覚めた
「おはよう、名前とかわかるかな?」
「僕の名前はA-035です」
「私の名前はA-407です」
暁は少し困惑した
「ん?名前だよ?」
「僕たちはこうやって呼ばれて来たんだ。これ以外の名前は…ない」
「完全な物扱いじゃないか…呼びずらいから何か一般的な名前を教えてくれないかな?」
「私たち、こういう名前とか無いので、おじさんがつけてもらえませんか?」
困ったな…名前なんてつけたことが無いぞ。う~ん、一人称が僕で目の色が赤い女の子と、一人称が私で目の色が青い女の子か…
「よし、一人称が僕の娘は『ルビー』、そして一人称が私の娘は『サファイア』だ。君たちは行くところはあるのかい?」
「無い…逃げてきたから…」
ということはここに高確率で誰か来るな…。対策を考えねば
「よく頑張った、もう安心だぞ」
「「うっく…うわぁぁぁぁ」」
二人はため込んでいたものを吐き出すように暁にしがみつきながら泣いた後、また眠ってしまった。その間にギャラクシーから出て赤外線センサーや監視カメラや遠隔操作武器などの機器を取り付けた
さて、これからが大変になるな…多分行動力が早いやつなら今晩を狙ってくるはずだ。向こうは魔法とか物理法則を無視した現象を使える分、こちは現代技術の力を使って勝たせてもらうよ。お、早速お出ましですか
ギャラクシーの側で立てたテントからノートパソコンで黒服の少数精鋭部隊を確認した後に、トラップを仕込んでいた場所で発動させた
ドォォーン
流石クレイモアだ、広範囲に効果あるなぁ…。さて、次はもうバレていると思って走ってくるぞ
※クレイモアとは、対人地雷で広範囲に鉄球を高速でまき散らす代物だ
次は流石に無線での起爆は移動が速いから不可能。しかし、赤外線センサーやワイヤートラップがあるからその心配は不要だな
精鋭部隊は次々と移動する度に爆発をして、数を減らしていった
残ったのが…二人か。これは私が仕留めるか
「なんだあの魔法は!こんなの聞いてないぞ?!」
「落ち着け、今帰ったら旦那様が俺たちを殺してしまう。だから一刻も早く捕獲しなければならない…そうだろ?」
「あぁ…そうだったな、すまないn…」
パァーン
「ッ?!どこから攻撃さr…」
パァーン
「ふぅ…まだまだ腕は鈍ってなかったな。やっぱりM24は馴染むな」
※M24とは、自衛隊で採用されている対人狙撃銃だ
「攻撃される前にこっちから仕掛けた罠で蹴散らす…これをやられた時にはたまったもんじゃなかったなw。さてと、私も寝ますか…」
テントを片付けてギャラクシーの中に戻り、眠った
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