第42話・相川の死亡とミスリルの指輪


 鍛冶場に到着したらインゴットの購入を行う。


 1万ゴールドと買い食いで3000ゴールド使ったので、現在の所持金は39万7000ゴールド。

 まあ、かなりある。

 そんでもってインゴットの値段表を見てみよう。


 鉛インゴット500ゴールド

 鉄インゴット1000ゴールド

 銅インゴット3000ゴールド

 銀インゴット5000ゴールド

 金インゴット100000ゴールド

 ミスリルインゴット300000ゴールド

 アダマンタイトインゴット500000ゴールド

 オリハルコンインゴット1000000ゴールド


 まあ、うん。

 結構色々買えそうだ。


 思い切ってミスリルインゴット買っても良い気がする。

 お値段は驚異の30万ゴールドだが、それだけの価値はありそうだしな。

 なんたってミスリルだ。

 古今東西様々な作品で活躍するあのミスリルだ。値段もそれ相応に高いがこのミスリムを使えば相当良い物が作れそうだ。

 そんでもって俺は今ミスリルを買えるお金があると、これはもう買うしかないよな。


 思い切って30万ゴールド払いミスリルを購入した。


 購入し手渡されて驚いた。

 ミスリルのインゴットが想像以上に小さかったのだ。

 短剣一本すら作れそうにない量だった。

 作れるものと言ったらおそらく指輪とかそのレベルだろう。流石にこれはマジで酷すぎるな。


「えっと?これがミスリルインゴットですか?」


「はい。そうです。それと返金の方は出来ません」

 無表情で店員さんからマニュアル通りの回答をされた。

 

 なるほどね。そういうことですか、ハア、世の中そんなに優しくないということね。

 まあ、買ってしまったものはしょうがない、これでなんか作るか。


 俺は地下室へと降りて今日借りてる部屋へと入る。


 ミスリルインゴットをアイテムボックスから取り出してから考える。


「さて、何を作ろうか?

 これだけで何かを作るってなったら指輪が出来るくらいかな?

 防具は絶対に無理だし武器も無理そうだ・・・うん、指輪作りますか」


 ミスリルインゴットを炉に突っ込み叩いて伸ばしていく、慣れた手つきでミスリルインゴットを指輪の形に整形し、繋ぎ目を溶接する。

 指輪の形とサイズを整える小さなハンマーを使って叩いて丸くしながら更に調整していく。

 そもそも論として鍛冶なんてのは今日初めてやったし、指輪を作ったことなんて一度もないければ作り方知らなかったが、何故か簡単に作ることが出来た。

 まるで何年も鍛冶をやってきたようなそんな気分だ。


 ピコン

 スキル【鍛冶】のlevelが1上昇しました。


 ミスリルインゴットを使っての指輪が完成した。

 早速鑑定をしてみる。


【精巧なるミスリルの指輪―――レア度☆】

 高い技術力を持った鍛冶師の手により作られた100%ミスリルから出来ている指輪。

 ミスリルという魔法に対する親和性と伝導率の非常に高い素材の良さを存分に引き出しおり、魔法に対して様々な補正がかかる。


装備必要条件

魔力が300以上である。


装備時効果

魔力+50

魔法被ダメージ20%上昇

魔法使用時消費MP20%減少


「いや、とんでもなく強いな。え?何これヤバすぎるだろ?装備必要条件こそ少しきついが、俺には関係ないし、魔力+50ですら、割とやらかしてるよりの能力なのに、魔法系統のダメージを2割上げて、必要MPを2割減らすって?ヤバすぎるって。

 しかもこの指輪作った感じから、ミスリルインゴットさえあればいくらでも作れるような気がする・・・

 指輪をいっぱい嵌めた場合効果が重複するのかどうかはまだ分かってないが、もしそれ出来たらガチでチートやぞ。

 仮に出来なくてもある程度のプレイヤーが育った後ならば高いゴールドで売りつけることが出来そうだな。

 いいね。最高だよ。ミスリルインゴット小さい思ったが、この性能の指輪を作れるんだったら確かに30万ゴールドの価値はあるわ。いやあり過ぎるくらいだ。

 さて、じゃあ今からミスリルインゴットを更に買うために魔物狩りにでも行こうかな?

 いや、その前に残りのお金で防具を作るのも有りだな?

 合成吸収合金法を使えば、ミスリルインゴットを使わなくてもそこそこの性能の防具を作れそうだし・・・

 どうしようかな?悩むな」


 一人楽しく悩んでいた時だった。


 聖騎士のリーナさんもといリナからチャットが来た。


「誰かデジャヴを感じる人でも見つけたか?」


 そう呟きながらチャットを確認した。


 そこにはこう書かれていた。


「相川が一丸っていうプレイヤーに殺された」


 と。




―――――――――――――――――


 補足説明

 因みに作者であるダークネスソルトは一丸君を気に入ってます。

 追々過去編も出すつもりなのでお楽しみに。


 面白いと思っていただけたら星やハートを入れて頂けると嬉しい限りです。

 

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