第41話・裏切者?


 カフェから出た俺は鍛冶場に向かった。

 何故?と問われれば凄く簡単、武器と防具を作成する為だ。

 といっても武器の方は最強ぶっ壊れチートである星3武器で事足りてはいるから、基本的に作るのは防具の方だ。

 一応武器も作るつもりはではあるが予備という形になるとは思う。


 てくてくてくてく


 鍛冶場に向かって一人歩く。


 歩いていると相川が紫色の髪を持った陰のある感じのイケメンと喋ってるのをみかけた。

 

「よお、ユウヤ、リーナとの話は終わったか?」


「丁度ついさっき終わった所だ」


「そうか。それは良かった。あ、一応紹介しとくか、コイツは一丸、ついさっきそこであって意気投合したんだ。ほんで一丸、コイツはユウヤ、じゃんけん大会の時に目立ってたから知ってるかもしれないが、割と強い奴だよ」


「ユウヤさんよろしくお願いします」


「あ、はい。こちらこそ」


 なんかよく分からないまんま握手をする。


 その時デジャヴを感じた。

 前もこうして握手をした気がする。

 そして、裏切られたような気がする。・・・まさか一周目で裏切られたということか?


「すみません。何処かであったことありますか?」

 向こうもデジャヴを感じていたようだ。


「いや。多分ないと思いますよ」


「そう、ですよね・・・変なことを言ってすみません」


「いや。大丈夫ですよ」

 どうする?どうするのが正解だ?

 もしもこのデジャヴを信じるのならば、コイツは一周目の世界で俺を裏切った可能性が高い。

 何かあった時に俺に対して裏切るような行動は・・・俺が仲間にするつもりないから無理でも、俺を害する行動を取る可能性は非常に高い。

 さあ、どうしようか。


「あ、では僕は今から狩りに行きますね。相川さん、また会いましょう。ユウヤさんもまた機会があればよろしくお願いします」

 一丸は明るい笑顔を浮かべて、この場から離れていった。


「俺もリーナと狩りに行くとするか。そうだ、良かったらユウヤも来ないか。お前の力はさっき見たからな」


「そうだな、せっかくのお誘いだが今から防具を作るから辞めておくよ」


「防具って?鍛冶でもするのか?」


「そういうことだ」


「そうか、もし良い防具出来て、余ったら売ってくれ」


「オッケー、それくらいなら問題ない」


「じゃあ。また何処かで」


「ああ。また」


 相川とひと悶着あったものの、俺は再度鍛冶場へと向かうのだった。






――――――――――――――――――――――




 

次回

相川死す・ユニアリスタンバイ

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