第25話・決意とこれから


 俺は一人で町を歩く。

 

 町並みは驚くほどにリアルだった。

 

 歩く音から風の音、肌に当たる太陽に日差し。

 時たまこれがゲームではなくリアルではないかと感じてしまう程、リアルだった。


「これでデスゲームじゃなければ最高なんだけどな。ハア」

 歩きながら一人ため息を吐く。


 デスゲーム・・・その名前の通り生きるか死ぬかがかかったマジのクソゲーである。

 この世界で死んだら現実世界の肉体も死亡する。


 脱出する方法は3つのみ。


1つ目はゲームのラスボスとして君臨している【魔王・サタン】を討伐すること。


2つ目は誰もプレイヤーをキルしてないプレイヤーを10人キルすること。


最後、3つ目はいつ来るかも分からないイベントにてログアウト出来る権利を手に入れること。


 クソゲーだ。

 ただ、俺だけスキル【死に戻り】という、デスゲームを根底からひっくり返すようなチートスキルを所持している。

 所持しているのだが今の所一回も使ってない。

 宝の持ち腐れ、豚に真珠、俺に【死に戻り】ってか。


「ハハハハハハハハハ」

 笑えて来るな。


 でも、他にプレイヤーはそうじゃない、死んだら終わりだ。

 まあ、楽しくはないだろうし、笑えない状況だろ。

 俺は【死に戻り】があるからそうじゃない。


 そう、俺は死なないんだ。


 そうやん、俺死なないじゃん。


「ハハハハハハハハハ」

 俺は一人笑う。

 

 正直なことを言おう、俺は今急に楽しくなってきている。

 この世界はデスゲームだ。

 でも、現実と見間違ってしまう程にめちゃくちゃリアルで未知の広がるデスゲームだ。

 そして俺は【死に戻り】が出来るから、どれだけ無茶をしてもリトライ出来るし、思う存分この世界を楽しめる立場にいる。


 こんなもの、楽しまないって選択肢ないだろ。


 それは俺にだって人並みの正義感はあるし、倫理観はあるつもりだ。


 でも、俺だって一端のゲーマだ。

 これはもうやるしかないだろ。

 このゲームを思う存分楽しんでやろうじゃないか。

 

「ハハハハハハハハハ。ああ。いいぞ。興奮してきた。楽しくなってきた。ハハハハハハハハハ。さあて、マジック・ワールド・ファンタジー。思う存分遊びつくしてやろうじゃないか」

 




――――――――――――


 こっからガッツリVRMMOになります。

 デスゲーム要素は減りますが、まあ多分今からの展開の方が好きな人多いかも。


 後、蛇足かもですが、これデスゲーム大賞に応募するかって思って見切り発車で何も考えてない状態から今週の土曜日に書き始めました。

 まあ、普通にリアルでバイトあるし、大学もあるし、時間全然取れないよねってことで、ワンちゃん今頭に思い浮かべてる完結まで行けるかなとか日曜日の時は思ってたのですが、昨日の時点で無理じゃねって思い。

 今、絶対に無理だという結論に至ってます。


 という訳で応募要項満たしてない駄作となりましたが、まあ一応ある程度作者のモチベーションがある限りは書き進めていこうかなと思ってます。


 という訳で星やフォロー、ハートを入れて頂けるとモチベーションが上がります。

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