第6話・狂気=精神強化と3種類の隠しステータス


「この世界がデスゲームになってしまった・・・・・・。

 ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


 俺は笑う。

 笑う。

 笑う。


 盛大に笑う。


 笑わないと気が触れて頭がおかしくなってしまいそうだったから。


 笑う。

 笑って笑って、思う存分に笑って。

 笑いまくった。


「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


 ひたすらに、思う存分に笑いまくった時だった。


 ピコン

 スキル【狂気】level1を確認しました。


 ピコン

 スキル【精神強化】level1を獲得しました。


 一気に冷静になるのを感じた。

 まるで冷たい水を頭から被ったような気分だった。


「そうだ。冷静になれ。冷静になるんだ俺。ああ、そうだ深呼吸をしろ。ヒッヒッフー、ヒッヒッフーって、これラマーズ法やん。ハア、まあでも落ち着いた。ああ、そうだ落ち着けた。

 喚いても笑っても仕方がないこれからについて考えよう」


 俺は草原に座り今持っている情報を整理する。


「まず。このゲームは世界初となるVRMMOゲーム・マジック・ワールド・ファンタジーだ。

 おそらく1日もすれば異変に気が付いて助けが来る可能性が高い。

 流石に思考加速はないと信じたい・・・信じたいが、もしもラノベみたいに思考加速があればどうにもならないので諦めるしかないかもだが、そこは考えない様にしよう。

 次に俺の持っているスキル【死に戻り】だ。これはおそらくだが効果がある。俺だけデスゲームなのに死に戻りが出来るというある意味で無敵な状態だ。余程変なことをしない限り俺が死ぬことはないだろう。

 正直助けが来るまで我慢をしても良い気はしなくもないが・・・それはデスゲームがどういうルールで始まるかにもよるな。

 後ある情報はこの世界には隠しステータスがあること、特殊スキルとして【完全ランダム】があることって・・・


 あれ?


 そういえば特殊スキル【完全ランダム】を出現した際にメッセージ来てなくね?流れ的に来てもおかしくないけど?俺初めてじゃない?

 てことは、もしかして・・・・・・もしかしなくても」


「Iちゃん質問だ。他にも特殊スキル【完全ランダム】を選んだ人はいるか?いや、見つけた人はいるか?」


「います。具体的な人数の方は不明とさせていただきます」


「そうか。ありがとう・・・マジかよ。もしかしたら【死に戻り】に類似するようなゲームバランスを崩壊させかねないスキルを持った存在がいるってことか・・・味方ならいいが、もし敵なら・・・」


 VRMMOゲームの筈なのに背筋に冷たい汗が走る。


「ハア。落ち着こう。落ち着こうじゃないか俺よ。ヒッヒッフー、ヒッヒッフーっと。よし落ち着いた。

 さて、じゃあ情報の整理はこのくらいにして、ステータスポイントの振り分けをするか。ステータスオープン」


 名前 

 種族 ヒューマン

 性別 男

 職業 

 職業レベル 1

 HP 10

 MP 10

 攻撃力 1

 魔法力 1

 防御力 1

 俊敏 1


 オンリーワンスキル

 【死に戻り】


 スキル

 【狂気】level1 【精神強化】level1


 称号

 【真実の眼】


 残りステータスポイント100


「そういえば、スキル【狂気】と【精神強化】のlevel1を獲得する為に必要なスキルポイントってそれぞれ10だったな。

 そう考えるとスキルポイント10で獲得出来るスキルって外れかもしれないな。

 しかし、ステ振りどうするか。

 取り敢えず6項目全てに10ずつ振って、残り40を俊敏にでも振ろうかな。

 逃げるが勝ちともいうしねって、あれ?待て、隠しステータスに振ることって出来るのかな?

 Iちゃん質問だ。隠しステータスにこのステータスポイントを消費して振ることは可能か?」


「はい。可能です。振ることの出来る隠しステータスは3種類です。器用と幸運と○○です」


「その○○ってのは自力で当たれば解放される感じか?」


「はい。そうです」


「なるほど。この運営はこういうのが本当に好きだな・・・○○ねえ・・・これは意地でも当てたいな」

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