第5章
第14話「誤解」
〜翌日の放課後〜
私は、メールに既読がついてなかったので、これは自分で行くしかないと思い、翔人の教室へ行った。すると、翔人はいたのだが、、一人、女性がいた。見覚えのある女性だなと思ったら、この前の先輩だった。私は二人の様子をうかがった。しばらく見てると、先輩が言い出した。
「ねえねえ、翔人くん。大好きだよ。翔人も、大好きって言って?」
私は、言わないでくれと願った。
「大好きだよ、¥@*」
後半何言ってるのかわからなかったけど、私はショックだった。やっぱり、あの先輩のことが好きだったんだ。まだ、二人の会話が続いた。
「じゃあ、翔人。大好きなら私とキスなんて、平気よね?」
ああ、私のこの恋はここで終了するんだ。さよなら、二股男。
「平気じゃない。恋果とキスするときは、、、俺からが、、、、、いいって決めて、、る、、、、の」
え、今私の名前呼んだ?
「またあの恋果って子の名前出てきた、、、。私のこと大好きなんじゃないの?私のほうが、この前来てた子よりスタイル抜群だし?顔もいいし?男何人も惚れさせてきたし?経験済みだし?全然私と付き合ったほうがいいじゃん!」
なんか話聞いてると、先輩が嫌いになりそう、、。すると、翔人の口から、とても低い
「おい」
が聞こえた。
「さっきから、ずっと恋果と話してる気でいましたよ、川上先輩。俺は、川上先輩のこと一度も好きになったことはない。」
「でも、さっき大好きって言ったじゃん!」
「それは申し訳なかったっすけど、あの言葉、本当は恋果に言うつもりだったんです。ちょっと寝てて、寝起きだったこともあって間違えただけです。後半目が覚めてきて、聞いてりゃ恋果を下に下げるような内容。
俺は、先輩が言ってたことを求めてるんじゃなくて、恋果そのものに惚れたんです。スタイル抜群?顔がいい?経験済み?そんなことどうでもいいんだよ!!俺は恋果だからいいんです。、、、
これで俺の本気がわかりましたよね?わかったらとっとと俺の視界から消えてください。先生にも報告します。先輩が拒もうと、そんなのあんたの都合なんで。俺帰ります。さよなら。」
翔人が荷物を持ってこちら側に接近してくる。話しかけるのは、仲直りするのは、今がチャンスだよね。
「翔人!」
翔人が、ビクッとして、こちら側を向く。
「恋果?!どうしてここに?!」
「ここじゃ言いづらいから、一緒に帰りながら話すね。」
翔人がわかった、と言った。
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