~ゴッド・オブ・ブレイビア~ 姫騎士デュエル・アナリストの俺、男だからとランク2位のチームを追放され、訳あり美少女ばかりの新チームに拾われる。「開幕戦は3日後だ。よろしく頼むよ」「……OK」
第104話 デュメナス・ナドレ・ケルディム・エクシリア
第104話 デュメナス・ナドレ・ケルディム・エクシリア
ゴスロリでオッドアイなリリィホワイトさんは、俺たちの前にやってくると自己紹介を始める──前に、横ピースした左手を左目の前に構える不思議なポーズを取った。
そして言った。
「
「……」
「……」
「……」
「……」
そのあまりに個性的過ぎる自己紹介――でいいんだよな???????――を聞いて、俺たち(ミューレ以外)は一様に沈黙した。
ミューレは知っていたのだろう、言葉を失った俺たちを見ながら一人、
「ふふっ……」
笑いをかみ殺していた。
「どうした? 何ゆえ黙っておる。ふむ、察するに偉大なる
「えーっと……」
なんと返したらいいものか、返答に窮する俺。
「じゃがそれもまた仕方なきこと。
なんとも困った俺がリュカ、マリーベル、アスナと順繰りに視線を向けると、これまた困ったような視線が俺を見返してくる。
仕方ない。
ここはみんなを代表して、俺が質問をするとしよう。
デュエル・アナリストという仕事は実に
「ええっと、デュメナス・ナドレ・ケルディム・エクシリアってのはなんなんだ? 君はユリアンナ・リリィホワイトさんなんだよな?」
俺はまず、ミューレが呼びかけた名前と自己紹介の名前が全く違うという最大の疑問を尋ねてみた。
「ユリアンナ・リリィホワイトは
「な、なるほどな」
ごめん、さっぱり意味が分からない。
これがジェネレーションギャップなのか。
若い子の感性にはついていけないなぁ。
最近ひしひしと思うんだけど、若い女の子の感性とズレてしまっていることが、俺の最大の弱点だよ。
俺は助けを求めてマリーベルを見た。
こういう時は同年代かつ、なんでもはっきり言えるマリーベルの出番ではないだろうか?
きっとそのはず。
そうに違いない。
デュエル・アナリストとしての勘がそう告げている。
よしきた、頼んだぞマリーベル!
マリーベルは『もぅ、ヤマトさんは頼りにならないわね』みたいな目で俺を見ながら、小さく肩をすくめると、俺の話を引き取るように話し始めた。
「じゃあなんて呼べばいいわけ?」
「エクシリアと、そう呼ぶがよい」
ゴスロリオッドアイの女の子――エクリシアは尊大に頷いた。
「エクリシアね。私はマリーベルよ。これからよろしく」
しかしマリーベルがそう名乗った瞬間だった。
「あの無敗の女王アリッサ・カガヤ・ローゼンベルクを倒したマリーベルさん! すごい! 本当に同じチームで戦えるなんて、わたくし感激です! こちらこそよろしくお願いします! あの、大ファンなんです! 後でサインをください!」
エクシリアは言葉遣いから目の輝きから表情まで、さっきまでのミステリアスな姿とは別人ってくらいに豹変した。
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