~ゴッド・オブ・ブレイビア~ 姫騎士デュエル・アナリストの俺、男だからとランク2位のチームを追放され、訳あり美少女ばかりの新チームに拾われる。「開幕戦は3日後だ。よろしく頼むよ」「……OK」
第93話 リュカとマリーベルの、ビキニ水着撮影会
第93話 リュカとマリーベルの、ビキニ水着撮影会
それから数日後。
俺はリュカとマリーベルと一緒に屋内プールにやってきていた。
遊びに来たわけではない。
ちゃんとしたお仕事だ。
というのも、ライトニング・ブリッツの大スポンサーの1つである大手飲料メーカーの広告に、リュカとマリーベルの2人が起用されることになったからだ。
今日はその商材作りのために、休園日を利用して水着での撮影が行われていた。
俺の役割は、2人の付き添いというかマネージャーというかもろもろ雑用というか、そんな感じだ。
今は撮影の邪魔にならないように、隅で静かに進行を見守っていた。
目にも鮮やかなビキニ水着をまとったリュカとマリーベルは、砂浜エリアでカメラマンの指示を受けながら、様々なポーズを取ったり、跳んだり跳ねたり走ったり座ったり寝転んだりしている。
「しかし、こうやって改めて見ると2人ともかなり可愛いよな」
その姿を見て、俺の口からは思わず独り言が漏れ出てしまう。
子犬のように可愛らしくどうにも保護欲をくすぐられるリュカと、高貴さと美しさを兼ね備えてどこか浮世離れしたマリーベル。
2人ともモデルや女優と比べても勝るとも劣らず。
広告に起用されるのも納得だった。
なんてことを口に出すと親バカ感ありまくりなので、心の中だけで思っていると(少し口に出してしまったが)、
「はーい、オッケーでーす! これにて撮影は全て終了となります。お二人とも、今日は朝早くからお疲れさまでした~!」
この撮影現場の責任者の人が、元気いっぱいの明るい声で撮影が完了したことを告げた。
撮影に関わっている各種プロたちの張りつめていた緊張感が解け、少し緩んだ雰囲気になりながら撤収作業を始める中、
「ふぅ、緊張しました~」
「こう言う仕事って初めてだから、けっこう疲れたわね。ま、楽しかったからいいけど」
慣れない仕事をしっかりとこなしたリュカとマリーベルが、俺のところに歩いてきた。
「2人ともお疲れさま。普段とは勝手が違うことばかりで大変だっただろ? はい、スポドリ」
俺が2人をねぎらいながら、用意していた飲み物を手渡すと、
「ねぇねぇ、ヤマトさんから見てどうだった? 上手くできてた? 感想聞かせてよ?」
マリーベルが、今日の撮影会の感想を求めてきた。
「私も聞きたいです!」
さらにはリュカも両手をギュッと握って脇を締めながら、ズイっと身を乗り出してくる。
しかし脇を締めたことでリュカの胸が左右から挟まれて、水着の中から溢れんばかりの自己主張を見せた。
ご、ゴクリ……はっ!?
いやいや、俺は何も見てないよ。
ほんとほんと。
俺は何も見ていない。
だってリュカはいわゆる『仕事の同僚』だぞ?
しかも10歳も年下の未成年だ。
そんなね、柔らかそうな巨乳が盛大に谷間を作りながらビキニ水着から溢れ出そうになっていたとか、そんな目で俺は見たりはしてないから、してないし、してないよ、するわけないし、ないって言ってるだろ!
こほん。
それはともあれ。
「俺はプロじゃないから専門的にどうだってのは言えないけど、素人目で傍から見ている分には良かったと思うぞ」
「具体的には?」
ややふんわりとした俺の答えに、マリーベルが突っ込んで聞いてくる。
「そうだな。一番はやっぱり、2人とも表情が良かったことだな。美味しそうに飲んでいたし、楽しそうにはしゃいでいた。今日の2人を見た消費者は、みんなこの商品を買ってみたいって思うはずだ。少なくとも俺はそう感じたよ」
これはお世辞でもなんでもなく、率直な感想だった。
最終的にどんな広告ができあがるかは俺には分からないが、たとえどんな広告になろうともスポンサーはそれなり以上の手応えを感じるに違いない。
俺はそのことを確信していた。
実際、予定されていた時間よりもかなり早く終了している。
それだけ納得する撮影ができたということに他ならなかった。
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