◇閑話◇ 以前感想を書いた作品を、もう一度。
【過去に感想を書いた作品をもう一度】(私の一人語りなので、以下お暇な方だけお読みください~笑)
私は、カクヨム作品でもこれまで読んだ作品を読み返すことがあります。
小説でも漫画でも、そのほかの作品でも、そのとき読んだときと、次に読んだときって感じ方が変わることがありますよね。なんか、それが面白いなぁと思って時折一度読んだ作品を読み返すときがあるんですね。
今回取り上げる島本さんの作品は二年前にも読んでいて、感想を書いてレビューもしています。当時自分がどんなことを書いていたのかなと思って、レビューと感想を読み直したら、一所懸命だけど今よりもだいぶ
当時の感想も拙かったというのもあるんですけど、それよりも今読んだときの印象はきっと前とは違っていると思うので、久しぶりに読んだ感想を書いてみようと思います。
また、読んだことのない方にとって、新たな出合いとなれば幸いです。
【今回の作品】
今回『うどん屋の朝』の感想を書いているとき、ふと島本さんの以前書かれた作品を読みたくなって、久しぶりに『碁敵と書いて友と読む』を読みました。
カクヨムなどのWeb小説は、作者さん次第で公開をやめてしまうことがありますから、もう一度読めて良かったです。
一応URLを付けておきますので、興味がある方は読んでみてください。
5,000字程度の短編。完結済の囲碁のお話です。
『碁敵と書いて友と読む』
https://kakuyomu.jp/works/16817139554536718272
確か、初めて読んだ島本さんの作品だったと記憶しています。
会社の同僚である三澤(主人公)と池上が、囲碁を通して何気なく仲良くなる話で、今でも島本さんの作品のなかではこれが個人的に一番印象が強いです。
2022年に公開された作品ですから、今の島本さんの作品と比べると文章が少し硬く、三点リーダーなどの表記の仕方も違うのですが、今読んでも囲碁を通して築かれる三澤と池上の関係が素敵だなと思います。
三澤と池上は同じ部署で働いていた同僚でしたが、仕事の担当しているところが違ったこともあり、接点は特にありませんでした。
それがひょんなことでお互い囲碁をすることが分かり、月に一、二度、碁会所によって囲碁盤を挟み対局をするようになるのです。
しかし、池上が結婚したことで碁会所へ行く回数が減り、さらに部署を異動したことによって、いつしか対局することもなくなってしまいます。
そんなとき、池上が職場をやめることを、三澤は社内で女性社員が話していることを知るのです。
囲碁をする仲ではありましたが、三澤は池上のプライベートのことは他の社員たちと同じくらいのことしか知りません。それでも、三澤の中でちょっともやっとするんですよね。
別に、二人はすごく特別な関係ではないです。
でも、仕事を辞めることくらい言ってくれるんじゃないかって三澤は思っていたのかなと、一度目に読んだときも同じようなことを思ったなぁと思い返しながら読みました。
二人がどうなったのか気になった方は、是非上記URLより読んでみてください。じわっと来る友人同士の話がお好きな方には合うのではないかなと思います。
お話の流れは上記の通りなのですが、折角なのでもうちょっと勝手に語ります(笑)
三澤から見る池上の姿というのも興味深いです。
池上は見目がよく、人柄もいいため人望があるような人なのですが、囲碁の相手をしている三澤からすると、それは彼の表面的な一面にすぎないんですよね。対局するときの池上は、純粋に囲碁を楽しむ少年のような(←これは私の印象ですが)人なんです。
二人とも口数は多くないけれど、囲碁をしない人たちとはできない会話を盤上を通してしている――。それが三澤と池上のタイトルにある通りの関係なんだと思います。
それと読み返して思ったのは、二人が囲碁をしている指先が見えるようだなと思いました。以前読んだときは、三澤の感情の部分にだけ目を向けていたんですが、今回は特に三澤から見た池上の指がきれいだなぁと。別にフェチとかないですけど、文章から浮かぶ彼の手先がそういうふうに思わせるんですね。
これも島本さんが実際に囲碁をされている経験があるからではないかなと思います。
ということで、自由に語らせてもらいました(笑)
私の気まぐれにお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
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