第9話:バイナリアーク領へ

やぁやぁ、この小説きろくを見てくれている君たち1話ぶりだね。

ん?さっさとガオウ君が旅立った後を見せてくれって?

1人で反乱を起こす。うん、あれは既に小説きろくを見終わった僕が書き加えた独白後に起きる事実でしかないからね。

けど、ヒントは前回の話で2個くらい出てるから考えてみると良いよ。まぁ、答えも直ぐ出てくるけどね(笑)

さぁ、物語これから起きる事の続きを見ていこうか。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~バイナリアーク領との境界線~

「………境界線ってこうなってたんだ…」

僕は今、フィアンマブル領とバイナリアーク領の境い目となってる山の頂上に居るのだが領地同士を隔てる結界にぶつかってしまった。

「ここ来るまでに日も直上くらいに上がってきてるし…」

夜までには領内の屋敷に行きたいので……腕を鉄機変換で螺旋回転棒エンドミルにする。


━鉄の異形の力:鉄機変換━

自分の腕や脚を人には取れない形に変える。剣や槍といった武器の形状から今回のような形も可能である。


「…はぁぁぁぁ!」

結界に螺旋回転棒エンドミルを回転させながら打ち込もうとするが…

「ぁぁああーー!?」

まさかの螺旋回転棒エンドミルが結界をすり抜けて痛くはないが身体が激突してしまった。

「…人の身体かどうか判断してるのか……」(今、人間に擬態してるから人間判定されたかな…それなら…!)

実家を出る時に持ってきた顔の下半分を覆う灰色のマスクを付ける。長い時間をかけて人間に擬態出来るようになったがこのマスクを見つけて付けるだけで異形←→人間擬態に変われることが分かってちょっと悲しくなったが普段の異形の時より力が湧いてくるので仕方ないと割り切るしかなかった。


━鉄の異形(versionガオウ)━

全身が鉄のように硬くそれでいて打撃・衝撃には柔らかく衝撃を吸収する性質があり、脚は槍のような形を取り先端は鋭い腕は両方ともにマスクと同じく持ってきた剣の刃の形状を取る。

腰の辺りから鉄の触手を生やし捕縛・打撃・斬撃・鉄などの捕食・血液中の鉄の███の流し込み等多岐に渡る。


「…………これでダメなら…」

結界に腕【現在は剣】を伸ばし結界の方に歩いていくと……

スッ…

(後は身体…)

腕と同じく身体もスッ…と通れた。

「ふぅ…通れて良かったー」(地図は…仮面外してからだった)

マスクを外し人に擬態してからバイナリアークの屋敷付近の街に向かっていく。


「教皇様!フィアンマブル領とバイナリアーク領間の山脈で何者かが通ったと結界より報告がありました!」

「……関門以外で人が通り抜けれるはずはないのですよ。ですが、知性のある無しに関わらず魔物は通り抜けれます。問題はないでしょうが警戒の程をお願いします」

「分かりました。では、失礼します」

(……今までに無い反応を結界が示した。今は静観するしかありませんね)


~バイナリアーク領・街が見える森の中にて~

「……ざっと見た感じ街の構造に変化は無さそうかな…」(と、なると奴隷売買の場所もあそこかな…)

周りに人が居ないか確認して街への道に出て街中のとある目的の場所に向かう。

大教会と王城のお膝元からすればバイナリアーク領の治安は悪い方だが、ちゃんと秩序はあるとは昔のお姉ちゃんの言葉だ。

奴隷制度や奴隷剣闘士や奴隷の売り買いの一切をさせないフィアンマブル領は穏やかな場所ではあるが、そこでは物足りない者がこの領に流れるので意外とWinWinなのかもしれないと思える。


「……さてと、この中から探さないとだね…」

到着したのは…この領奴隷商店街だ。僕が知ってるだけでも今のフィアンマブル領以外では奴隷の売り買いが当たり前であり、姉さんは貴族社会の中で『』と言われてる。

姉さんが当主になった日に姉さんはフィアンマブル領内の奴隷を全て買い上げ衣食住や教育の場を作り、仕事を与え奴隷は家族として見ることを領民に叩き込み。領外から連れてきた奴隷も家族として申請すれば了承される領内の自治法に加えた。

今の屋敷のメイドや街に住んでいる者の半分近くは元奴隷である。

「寄ってらっしゃい見てらっしゃいー」

「お安くしてますよー」

(人間なのに人間売るってのは理解出来ないな……ここなら同じように異形が居るかと思ってたけど…やっぱり稀か…)

諦めて当初の目的を早めるかと思い奴隷商店街から出ようとすると……

「ん?」(……あれは…)

ある看板に視線が止まった。と…

(………この一店だけか…分散してないなら…)

━━━━

(……夜になるまで何処かで時間を潰すか…?この周辺に居すぎるのも怪しまれるし今は距離を取って別の場所から入ろう…)


結局、夜になるまで路地裏で待つことにした。

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