地球最後の日に

幾多しん

地球最後の日に

地球最後の日がきたら、なんて誰かが何度も話すような話題は嫌いじゃない。

例えばあなたと出会った場所に行く、例えばひたすらドライブをする、例えば。

例えば。


私はあなたと同じ部屋で、一時も離れずに過ごしたい。

死ぬ時はそばに居てね、なんてふざけて言ってたことを思い出したりして。

でもそんな野暮なことは言わないで、ただくっついていたいの。


将来なんてわからないから、あなたがどんなおじいさんになっていたかもわからない。

ただきっと、あなたのそばに私はいると思うだけ。


地球最後の日はただ、あなたの横で眠るように静かに明日を諦めたい。


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地球最後の日に 幾多しん @ikutashin

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