生きる
@maikoko2027
冷たい少女
「はは、雨収まったね。」
私はそう呟き、フェンスに手をつける。
私は周りから蔑まれ、僻まれ、醜く歪んだ。
幼く純粋だった頃の面影なんて微塵もない。
今の私は冷たい。
「離れて」
「消えろ」
「近づかないで」
「アンタなんて産まれて来なければ良かったのに」
人を傷つける言葉が、ここまで心を追い込むとは。
「はー。雨なのに空気、澄んでる。」
「…変なの。」
この世界に未練なんてない。
「あのテレビ、今頃やってるのかな」
「もう今更どうでもいいや」
世界が沈んでいく。
__否、沈んでいくのは私の方だ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
とある学校で、飛び降り自殺が起きた。
飛び降り自殺をした少女は酷く冷えていた。
亡くなって間もなく、それ以前から雨に
打たれていたせいだった。
発見者によると、顔の原型は殆ど無く、
身体がひしゃげていたそうだ。
後にわかったことだが、彼女はいじめを
受けていた。
僕はそのニュースを片目で把握した後
せわしく家を後にした。
でも何故?
彼女は僕の家に居るはずなんだ。
生きる @maikoko2027
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます