思い出作りですっ!

「来ました!愛知の田縣神社!チンチンを祀る最高の神社よ!」


 バスから降りると早々に凛城先輩がはしゃぐ。


「チンチン!チンチン!」


 その後からヒョイっと菅島さんもついてゆく。流石に街中でチンチンは引くよ。


「ちょっと、気をつけて下さいね。逸れたら面倒なんですから。ほら皆さんも降りて」


「ありがとうございます。先生」


 中居先生と千佳さんが会話しながらバスを降りる。俺と蘭童くんも4人の後に続く。凛城先輩からの前情報でなかなかヤバい神社かと思っていた。しかし、しっかり立派で、一見普通だ。立派っていうのは神社のことね。


「季節外れだから、全く人居ないっすね。貸切状態っす」


「だな。ってなんだアレ……」


 はしゃぐ凛城先輩の近くには鳥居型に積み上げられた2メートル強の石垣と、その下には左右にまん丸の石が置かれてあった。


「これは珍宝窟といって、右の玉を触ると家内安全や金運が、左の玉を触ると恋愛や子孫繁栄が叶うものよ!私は左玉を3こすり半するわ」


「3こすり半って……別に二つの玉があるってだけで金玉ってわけじゃないでしょ」


 千佳さん、蘭童くんは右玉、ほかの4人は左玉を触り、珍宝窟を後にした。ここら辺は普通の神社って感じだ。珍宝窟って言う名前は気になるけども。


「ここの鐘を鳴らしてお願いするのね!」


 一見ただの鐘で、ただの神が祀られている場所。ただ、鐘の形を見た時、俺は絶句した。鐘の形はモロにチンコの形をしていたのだ。中居先生なんか写真撮ってるし。


「これ、ツッコんでいいんすかね?」


「卵子ちゃん、これは突っ込むものよ」


「そういう意味じゃねーよ」


 そのあとは6人で横に並び、パイパンと手を合わせる。各々がそれぞれの願い事を願っているのだろう。


「誉くんは何を願ったんですか?」


「俺ですか?俺は先輩の大学合格を」


「貴方っ……。先に自分の卒業を願ってくれても良かったのに……、本当にありがたいわ」


 感謝は受け取るけど真ん中のやつ要らないな。あと卒業は自分で頑張るしか無い。ここでいう卒業は童貞ね。


うに願いと書いて睾丸乞う願って、タマタマなのかしら?」


「十中八九タマタマだろ」


 てかゴリ押し過ぎませんかね。それから、隣にあったショップに向かう。凛城先輩曰くお土産を買うならここらしい。正直嫌な予感しかしない。


「うわ、地獄ですかここは?」


「天国でしょ!四方八方チンコよ!」


「四面楚歌だろ」


 八方美人ならぬ八方チンコ。四面楚歌ならぬ四面祖チンだ。八方チンコは完全にAVですね。


 そこには数々のチンコ型のアクセサリー。他にもチンコ型のカスタードケーキ。お守りまで丁寧にイチモツ型だ。


「これとか貴方のに似てるわよね」


「似てねーよ!3センチぐらいじゃないですか!」


 流石にもうちょっとある。てかあんた見たことないでしょ。因みに商品のほとんどがズル剥けだ。


「このチョコバナナとか、完全にフェ◯じゃない!レロレロレロ」


「辞めてください、気持ち悪い……」


 ピンクの舌が、見本のバナナの近くで右往左往する。それと同時に俺のアソコもウオウ竿ゥ右往左往しそうである。


「これとか完全にTENGAよね」


「マジやめろやめろ。もうそれにしか見えんから」


 小さめの水筒ぐらいの大きさの木の筒(形は想像にお任せします)はそれはそれは、見事な太さだった。


「10点満点中10点ねTEN10GAだけに」


「0点でしょ……」


 凛城先輩はその筒を詳しく観察している。いったい何を感じているんでしょうか?もしかしたら感じているのかも……。


「この大きさなら一回でハッテン出来るわね」


「それもハッテン8点じゃなく0点ですよ」


「私の8点がTENGAあぁぁぁぁ!!」


 マジこの人、奇想天外TENGAい過ぎんだろ。流石にTENGAネタこすり過ぎたな。ネタをこすり過ぎて床オナまである。ないね。


「私、これ買ってくるわ!」


 そう言ってレジに大量のチンコを持っていく。ある意味テロだろ。


 その後も凛城先輩の暴走と菅島さんの暴走を止めつつ、宿に向かった。凛城先輩は有金のほとんどを叩いたらしい。



 残り完結まで1話!

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