イキたいならみんなでイこう!

 新チョベリ部になり、既に一ヶ月とちょっとが経過した。もうそろそろ2人もこの部活が特になにもしない部活だとわかり始めた頃だ。


「夏休みはみんなでどこかに行くわよ!」


「いいですね!去年みたいに海とか行ってみたいです」


 千佳さんに続き、菅島さんと蘭童くんも首を縦に振る。


「でもどこ行きます?お金もないですし遠いところには……」


「なんのために中居ナカイキ先生を肛門に入れたと思ってるのよ?この為でしょ!」


 そういや居たな。出てこなさすぎて忘れてた。


「と言うことで愛知に行きましょう!一泊二日の合宿よ!」


「合宿って、何するんですか」


「遊ぶ以外にないでしょ」


 空気を壊すのもアレなのでただの旅行じゃないですか。とは言わず周りの反応を見る。


「いいんじゃないですか?凛城先輩ももうそろそろ大学受験の勉強始めないといけないですし、最後みんなでみたいに」


 千佳さんの言葉に寂しい空気が流れる。そうだ。この時間はいつまでも続かない。


「でもどこいくんすか?」


「愛知よ!田縣たがた神社を見に行ってから旅館でお泊まりでもしましょう!」


「田縣神社ってアレですよね!かの有名な田縣祭りがあって、どでかい男性器が神輿みこしされると言われる!」


「有名じゃねぇ!なんだそのエゲツない祭り!」


 祭りってかそれ後の祭りだろ。ある意味祭り上げられているとも言える。


「でも田縣祭はあるわよ。実際にチン◯を運ぶのよ。この句は聞いたことあるでしょ?『野も山も みな微笑むや 田縣祭 うんちぶりぶり わっほっほーい』」


「聞いたことないし下の句何とかして下さいよ。なんですかわっほっほーいって」


「普通はうんちぶりぶりの方にツッコミ入れるはずでしょ」


 菅島さんに指摘されるがそれじゃあチョベリ部ではやっていけない。下ネタの取捨選択は必要なのだ。


 じゃないと自暴自棄どころか自棒自起になっちゃう。何言ってんだ。


「それより私はこんな奴と一泊するなんて嫌ですよ!絶対性獣になるじゃないですか!」


「性獣先輩ね」


 野獣先輩みたいに言うなよ。やりますねぇ〜。


「でも安マ心しなさい」


 なんだよ安マ心って。まあこれをフォローしてくれそうだから黙ってるけど。


「確かに私たち4人で襲いかかっても返り討ちんちんにあって6Pが関の山よ。だから貴方だけ別の部屋にしましょう」


「まあ、6P云々は置いといてそれが妥当だと思いますよ」


 全くフォローになっていないがそんなもんだろう。あとなんで4人で襲いかかって中居先生までプレイに入ってんだよ。誰か1人ぐらい逃げれるだろ。逃さんけど。


「私にかかれば誉くんなんて一太刀ひとたちですよ」


「それに貴方は一勃ちひとたちね」


「勃つか!切られて興奮するのはハードプレイ過ぎるわ!」


「殺りますねぇー」


 菅島さん黙っててもらっていいですかね。カオスですから。


「大丈夫っすよ。俺も空手やってたっすし」


金的きんてき狙いのガチンコ勝負ね!」


「ガチンコってか、チンコ勝負じゃねーか」


 因みに千佳さんも剣道をやっていたので実は俺に勝ち目は無い。


「そんなヤバい戦法無いっすよ。基本寸止めなんで」


「寸止めっ!!男と男がくんずほぐれつっ!」


 菅島さんがBLの妄想をしているのを横目にみる。


オス押忍っ!ってね」


 ある意味技ありだろこれ。


「話を戻すわね。お盆前ぐらいでいいかしら?」


「いいですけど、中居先生了承してるんですか?」


「ええ、私の『インコ後ろ』と『無記名消えろ』、『運動提案』の三つの作品を校内に飾っていいことで交渉したわ」


 多分それ、『淫行しろインコ後ろ!』と、『剥き名器、エロ無記名消えろ』、

うん、童貞アン運動提案ッ////』だろ。ネーミングセンスある意味イケてる。


 と言うかそんなの校内に飾るなよ。大問題じゃん。


「それはヤバいでそうろう


「またしても、貴方は早漏そうろう


 下ネタ二人組がなんかやってるよ。あと俺の風評被害キツいから。俺は古文が出来ないのでいまいち意味は分かっていないが凛城先輩は確実に下ネタだろう。


「もうそろそろ完全に春も終わるわね。『散る桜 残る桜も 散る桜』とはよく言ったものよ」


 この句は良寛と言う僧侶の辞世の句と言われているものである。


「早く出しちゃっても、どうせ遅い人もそのうち出ちゃうってことよね」


 もしかしてこの人、早漏が出てきたから散ろうと遅漏で掛けようとしてるんじゃないだろうか?無理があるで早漏。


 こうして俺たちの一学期は終わった。



 完結まで残り2話!!

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