新チョベリ部です!
「次は好きな言葉ね!好きな言葉はあるかしら?」
「俺は思い立ったが吉日ですね」
「奮い立ったらイチモツね。分かるわ」
「分かんねーよ!」
日本語が仕事を完全に放棄してる。凛城先輩の視線はそのまま菅島さんに向かう。
「3人よらばただの3Pですね」
「おう、せめてある言葉にしてくれ」
そんな簡単に3P始まってたまるか。たまるのは精子だけだ。
「では、穴があったら弄りたいで」
「だからある言葉つってんだろ!」
俺は1人、声をあげる。1人だけテンション上がってるみたいで恥ずかしいなこれ。いつもの凛城先輩の苦労が少しわかった気がする。
「貴方、何言ってるのよ。あるじゃ無い。どうしようもない憤りを快楽で紛らわせたいって言うことわざよ」
「聞いたことねーよ」
因みにいつか忘れたけど穴があったら入れたいは聞いたことがある。
「どっちもいいんじゃないかしら?まっ、部室の狭さも何とかアなるでしょ」
「ありがとうございます!凛城様!なかなかの出だしですね、略して中出しです」
もうだめだこれ。収拾がつかないってかつきようがない。
「ねえ、貴方、相当なライバルが入ってきた気がするのだけど私の立場危うかったりするのかしら?」
「安心してください。元々凛城先輩の立場は話題提示みたいなもんなんで」
「酷くないっ?!」
凛城先輩の高い声に部室がいつもより2色多い笑い声で満たされる。悪くない気分だ。
「そう言えば新入部員が入った時恒例のいい話という名の猥談はないんですか?」
「みんなでワイワイ談笑するという意味の猥談よね」
「話進まないんで質問に答えてもらっていいですかね?」
ここぞとばかりに下ネタを入れまくるせいで話が一進一退だ。まあ、いつものことか。
「まずチョベリ部の説明をしましょうか!チョベリ部と言うのは言葉の真髄を学ぶ部活よ!例えば、『人』と言う字、これはお尻よね」
「「はい?」」
全員の疑問符が重なる。人がお尻?お尻から出てくるってことだったらシャレなんねーぞ。
「形の話よ。人と人が支え合うとか言うけどどう見てもお尻の形でしょ?」
確かに、「人」これがプリケツに見えないこともないけど……。
「分かります!『文』って言う時もバックの時の
「ケツより訳わかんないって」
要するに「文」の一画目が背筋、二画目がTバック的なのに、残り二画でお尻ってことだろう。分からない人は頑張って下さい。
「あれですよね、『ぷ』が走ってる人に見える的なやつっすね」
下ネタにズレた軌道を蘭堂くんが修正する。
「ちょっと!今私たち、下ネタの話してるのよ?!無修正でイクの!」
さっきまでボケてた菅島さんがツッコミに回る。これがツッコミになる部活とはこれいかに……。
「そうよ、最近の高校は△▽より、ライブの方がメジャーよね」
メジャーってか、「あちゃー」だよ。△▽は、見える人には文字に見えるらしい。俺はもちろん見えます。
「そうなんすかっ?!ずっと浅田えろみが王だと思ってました!」
名前出すのはギリアウトだろ。いや、こんな話してる時点でモロアウトだけど。※作者は浅田さん以外知りません。
「にわかね、でもアレよ、広告で出てくる貴方と繋がりたいっ!て言うのは100%釣りだから気をつけてね。ほんと、酷いことになったんだから」
あれ押す奴いんのかよ……。ってか俺の彼女押してんの?!
「そんなんあるんですか……」
ギリピュアの蘭堂くんは引きながら顔を引き攣らせていた。
「痴漢ちゃんももう少し性知識つけた方が良いわよ」
「もう充分ついてるでしょ。偏りに偏った性知識が」
千佳さんはニコッとはにかんで首を縦に振る。どうやら偏った知識がある自覚は持ってるらしい。普通は部室に男子集めて一斉に自家発電させたりしないもんな。
「気になったんすけど、何で空川先輩だけあだ名無いんですか?」
「私も思いました!何でこんなヤツ貴方って読んでるんですか?アナ○にしましょうよ!」
スカトロちゃんも考えることは同じらしい。何でそんなポンポンタンポン下ネタが出てくるのだろうか。
「深い意味は無いわよ。でもこんなヤツってのはよくないわね、これでも私の肉体関係第一候補よ」
「言い方言い方!!」
なんで彼氏って言わないんだ……。少し顔が赤い凛城先輩。恥ずかしいんですね。
「そんな、凛城様の彼氏がこんな……こんな……」
「言いたいことがあるなら聞こうじゃないか」
「あんまりです!いえ、アンマです!」
この人、アンマりダメージ受けてないだろ。こうして、波瀾万丈ならぬ、波乱満場の一年が幕を上げた。
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