これがオネショタです!
「あちぃ〜」
夏休み真っ只中、海での水着回を終えた俺はアイスを頬張りながら散歩していた。散歩というか本を買った帰り道なのだが。
「うぇーんっ、ここどこぉ〜?わーん」
近道するべく細道を通っているとどこからか俺の助けを求める声が。
「どうしたんだい僕?迷子?」
泣き声の持ち主は小学生二年生ぐらいの男の子だった。俺は優しい声で話しかける。この子、どこかで見たことあるような……。
「お兄ちゃん誰?」
「通りすがりのお兄ちゃんだよ」
「お兄ちゃん、西石町って分かる?」
西石町?聞いたことないな……あっ、
「西岩町のこと?」
「多分そう!」
「うん、知ってるよ」
「おねぇちゃんと逸れちゃって……」
男の子は俯きがちに言う。ちょっと泣きそうにもなっている。と言うか泣き止んですぐなのだけれど。
「お姉ちゃん近くにいるの?」
「分かんない」
手詰まりか。とりあえずこの子を家に返すのが得策か。
「お兄ちゃん!お名前なに?」
「俺は空川
「僕、凜城
凜城……?あぁ、だから見たことあったのか。ラインのアイコンのブリッジしている子はこの子だ。
俺はすぐさま凜城先輩に電話をかける。凜城先輩は4コール目で息を切らしながら出た。
「ごめん、アナ◯、いま暇じゃないの。また今度にして頂戴」
「弟探してるんですよね。俺と一緒にいるんで会いましょう」
数テンポ置いた後凜城先輩が「えぇっ!」とマスオさんのように叫んだ。
「そっ、それは本当なの?空がそこにいるの?」
「お姉ちゃんの声!」
「貴方!傷一つつけてはダメよ。怪我してたらファックどころかア◯ルファックよ」
「早よ来い!」
ってことで無事迷子を凜城先輩に会わせることができた。
「お兄ちゃんありがと!」
「どういたしまして」
「本当にありがとうね。助かったわ。この子すぐどこかに行っちゃうから」
「そう言うお年頃ですからね」
「すぐどこでもイッちゃうお年頃ではないけれど」
「そんなお年頃ねぇよ」
てか一応家族の前だぞ。
「お姉ちゃんいつもこうなんだ。恥ずかしいったらありゃしない」
めっちゃ言われてますけど……流石に今のはダメージがデカかったようで凜城先輩はよろめいていた。
「貴方目線は完全にオネショタ展開よね。小学2年生とか1番美味しい年頃じゃない」
本人の前でなんてこと言うんだ。
「もう少しマセてくれたら、M and Sプレイ出来たのに……」
「S&Mってなに?」
「ナニよ」
弟はキョトンとしているがまぁそうなるわな。
「SMにOKをつけて
「急に何言い出してんだ」
「因みにOKにHをつけると
NOですね。前にHを付けるって発想に何故至るのか。
「貴方は何していたの?」
「俺は本買ってアイス食いながら帰ってました」
「アイスね。細い牛乳のアイスって良いわよね。グラビアアイドルの撮影会でも使われているのよ」
「知ったこっちゃねぇよ」
「ドピュッからのおえぇよね」
その擬音語が「おえぇ」だよ。とツッコミたい気持ちを抑えながら、「黙ってください」と牽制する。
「JCが女子中学生ならACジャパンはアダルトチルドレンジャパンよね」
アダルトチルドレンって矛盾しすぎだろ。大人な子供じゃん。
「地獄みたいな国だな。多分凜城先輩みたいなのばっかりですよ、そこ」
「夢の国ね」
「悪夢の方だけどな」
俺たちの会話を聞いて空君が物申した。
「お姉ちゃんたち付き合ってるの?」
「いやっ」
「そうね、貴方が私にツッコミを入れてるのだから突かれている。と言うのが正解かしら?片想いね」
「そうなの?!」
「そうじゃないよ。空くんはこんな高校生になっちゃダメだよ」
「うん!」と元気よく頷く弟を見てか、凜城先輩はまたいっそう傷を深くしたようだった。
「空にまでそんなこと言われたら、私生きてイケない…」
「充分生き恥晒してるでしょ」
「ある意味露出よね。ここまできたら」
「自覚あったんですか……」
無自覚なのも怖いけど自覚していて尚やっているのも恐怖だ。
「近親相姦禁止ってダジャレ面白いわよね」
「面白くねぇよ」
「じゃあ家族とはいけないからイケないは?」
「0点です」
「体重ねて罪を重ねるは?」
地獄みたいなダジャレだな。親父ギャグでもその場どころか背筋凍るわ。
「ダメでしょ。もっと面白くないのお願いします、これがそのまま今回のオチになるんで」
「では行きましょう!」
「快楽堕ちオチンチン…これが今回のオチってね!」
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