やっと食べ歩き回です!
「じゃあこの前忘れていた食べ歩きと行きましょうか!」
「そうですね」
俺たちは学校の門を通って駅とは反対方向に向かう。バレなきゃなんでも良いのだ。もう空には白い夕月が登っていて、夏の準備期間ともいえどこの時間帯は太陽の光も少し弱い。
「今夜は月が綺麗に見えそうですね」
沢良木さんがいかにも沢良木さんらしい言葉を発する。
「そうですね。良い満月になりそうです」
「月が綺麗といえば夏目漱石の言葉が有名よね!」
「それに対応する言葉が死んでも良いわ。ですね」
あっという間に沢良木さんの会話の糸口がほつれ、主導権が凜城先輩に移る。
「私も同じようなもの考えてみたの!」
あぁ、これダメなやつだ。
「なんでしょう?」
「私の
「下心丸出しじゃねぇか」
しかも綺麗に凱旋門もエッフェル塔もパリなのが腹立つ。
「当たり前じゃ無い。下乳と下心は丸出しするものよ。そもそも恋は下心なんだから」
アレな。恋は下心 愛は真心みたいなやつ。因みに愛の部首は下心である。もうパンドラの箱開いちゃってるって話なんだよね?
「下乳も下心も隠すべきでしょ」
「見て!ウンコの力よ!」
「ウコンの力な。小学生でそのネタは賞味期限切れですよ」
「小学生の時やりましたよね」
「沢良木さんもですか?」
沢良木さんはクスッと笑って頷いた。可愛すぎだろ。
「私はマ◯コーミルク飲むけど貴方達はいらない?」
「俺は大丈夫です」
「私も辞めときます」
凜城先輩は「そう」と頷きながらお金を入れマンゴーミルクを買った。選ばれたのは綾鷹ではなかったようです。
「近くにコンビニってありましたっけ?」
「えーっと、左に
「マジで一回怒られろ」
そんなこんなでコンビニに着いた。俺たちはそのまま店内に入り各々食べたいのを探す。てか食べ歩きってコンビニでいいんだ。
コンビニってマジでなんでもあるよな。ほんとに便利。因みに1番好きなのはセブンイレブンです。オチンイレルンじゃありません。
俺はサンドイッチとキャピキャピ君を買いレジに並んだ。外に出るとすでに沢良木さんがドーナツ片手に待っていた。
「それ買ったんですね」
「はい、あと敬語じゃなくていいですよ」
「沢良木さんも敬語じゃないですか」
「そうですね」
また少し頬を赤くして笑う。ドーナツ食ってるだけでこんなに可愛い人はマジでこの世にいない。
「あら、貴方もサンドイッックゥ////買ったのね」
「9割型勢いじゃねぇか」
「勢いも時には大切よ。なんてったってもうそろそろネタが切れるからね」
いい調子でネタが減っているようだ。よかったよかった。最悪ネタが完全に切れたら沢良木さんとのラブコメを始めよう。
「凜城先輩もサンドイッチ買ったんですか?」
「ええ、セック◯サンドを買ったわ」
「何サンドしてんだよ」
レタスや卵、ハムがサンドされているのを見るにミックスサンドだろう。
「見て!見て!」
これは体験談だがこの人の「見て!」は碌な事にならない。凜城先輩に視線をやるとポッキーを股間あたりに携えている。やばいのくるぞ。
「ポッキーならぬボッキーなんちゃって」
本当にこの人ネタ切れなんだろうか?下ネタのクオリティ上がったんじゃねぇか。
「コンビニってすごいわよね。お菓子コーナー見てびっくりしちゃったもの。ヌキヌキクリクリ梅なんて買おうか迷ったもの」
「商品名わかんねぇよ」
「流石に辞めておくわ。これ以上名前出すと訴えられかねないからね」
因みにコメントにはもっと攻めても良いと言う助言を頂いています。と言うことは……
「甘い干し梅毒は流石にびっくりしたわ」
「梅毒……マジでやめろ。マジで」
「あ!キャピキャピ君買ったのね!私もアイス買ったわよ。私もチ◯コノナカジャンボ」
「絶対チョコモナカジャンボだ」
「中にチョコの板が入ってるのですね」
「誰の胸が板よ!」
「誰も言ってねぇよ」
この人の胸のコンプレックス、エグすぎだろ。凜城先輩はマンゴージュースを飲み干したのか、ゴミ箱を探している様子だ。
「こっちありましたよ」
俺がゴミ箱まで先導する。俺はすぐそこのゴミ箱を指を刺して、沢良木さんの方を見る。
「ちょっと待って、見て!」
「何ですか」
呆れながら振り返ると、凛城先輩がペットボトルをゴミ箱から出し入れしている。何やってんだ。
「
「さっさと突っ込め」
「ダメよ。そんなに荒くしたらァ破けちゃう〜」
「ここ外だぞ」
凜城先輩の下ネタはまだまだ止まることがないようです。
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