おめん
イタチ
第1話
文字起こし
その村には 鬼のお面というものがあるらしい
何でも昔 鬼を討伐した際に 顔の顔を剥ぎ取って 乾燥させたというのだ
それは大きな 政事などで実際に使用したという
がそれを使ったものは時として気が触れて しまうというのである
それはいつしかどこにあるかわからなく なったがただ
古い伝承を探るとその話が飛び降り ゆっくりと
浮上するように まばらに点在してい たある時私は大学のレポートでその 硬い中に電車を乗り継いで行ったことが
あっ たその頃はそれこそ
外と家というものが非常に 隔たっており
自分の大学の名前を言ってなんとか話を 聞くことができるようなものであっ
たそれもそのまま聞くのではなく話の流れ でその方向へ持っていくことができるよう
であればなんとか聞けるようなこともあれ ばそれこそは泣き落としのようにとにかく
根気よく聞くというようなことを 繰り返すことも多々あっ
たそんな中で私は話を聞いているうちに もしかしたらというような
そんな話を 仕入れることができたのである
何でもその家の地下にあるのではないかと いうのである
しかしその家はもう 潰れているというか誰も住んでおらず
空き家になっているというの だそこに行くというわけにもいかず私は
村の村長に行きその家でその話を聞いて みることにし
するとお茶と 漬物を出され しかもそこを探検させてくれるという 話も取り付けることができた
私は 懐中電灯を片手に 村の人間に 案内してもらった家に入ると
確かにその 蔵というものが 土壁が所々割れているが それでも
地下に 階段が続いているのである こんなところがあるのか 私はそう思ったが
その先にあるものを見たくてどんどんと 階段を降りていた
階段といっても土でできたものであり私は その上にいたというようなものが載せられ
て その上を ゆっくりと歩いていく 大丈夫
街の上でそんな声がした私ははい そう言いながらさらに足を進める
そこは10畳ほどの場所があり その一番奥に
木でできた 箱を私は見つけた あれだろうか 私は他に特に何もないガランとした場所の
中で ゆっくりと足を詰めてい たそういえばどうして使わなくなったの だろうか
私がそんなこと思った時ガタン
箱が揺れた気がしたいや実際に揺れたはず だ音が聞こえた
しかし 暗い中 懐中電灯の性能はそこまで良くはない もしかすると目の錯覚かもしれない
感覚が 尖っているだけで 錯覚というのも 十分にあり得る話し
た私は その土の地面を歩いてそこまでたどり着く
お面をしまうには大きすぎる それこそ
人一人が入っていてもおかしくないほどの 大きさだ
これを勝手に開けていいものだろう か上に声をかけたが
返事がない 戻った方がいいだろうかしかし私は好奇心 には勝てず その木の箱を
軽く見ると 特に 留め具もなく私は その蓋を開いてみることにし
た中に 懐中電灯を当てると ぼんやりと 白い中に
一種別の 素人は違う
猿と白っぽい何か が綿のようなものの中に
埋まっていた こんなに大量の中に入れる必要性があるん だろうか
そうは思ったがこんな地下室である 湿気の多いところでそれは
仕方がないのかもしれない 私がそーっと手を近づけたその時であっ
たまあ待ってください 横を見るといつの間にか降りてきた村人が
いた これは触らない方がいい 学者先生にゃどうも笑えるかもしれません が
しかしあまりいい噂はないんです
私が話を聞いてみることにし た何でも
大きな 災いやそれこそ とんでもないような時にそのお面を出して まつりごとをする
それは一種の それこそ 一つの役割と言っても良かった それを出す人間というのは一つ決まって
おり 役回りと言えますかどうも
決まっているとも言え たそれがどうもここで止まったらしい そして
ある意味それを受け持つということは
その年だけ 他よりもお米をみんなからもらえたり
もしくは何やら 免除してもらえるのだという
この家の人はどこへ行ったんですか そう聞いても皆首を傾げるばかりでどうも
要領を得ない
この面もう使わないのですかでしたら大学 に持って行ってもよろしいでしょうか
すると村長は首を振った いやーよろしくない
こういうものはこういうところによく 似合うのです
どうも納得はできなかったがそこまで言う のであれば
重要なものなのであろう 見た感じそれは 木のようにも思えたがしかしその 質感は
能面というにはどうも違うそれこそ
皮そんな言葉が ぴったりとあっ ただそれは 革製品のように
するりとしたようなものではなく まるで
刻まれたようにシワを見ることができた 政り事も調べているんですけれど 一体どういうお祭りをしたんですか
私がそう聞くと いやー大したことはありません
それこそ 薙刀の相手役というか まあその程度なものです 誰かやってみてくれ
私は その内容をメモにとっ
たやっていることはどこにでもあるような 祭りの作法に思われた
しかし最後 鬼というものが
退治された後 川を剥がれるというものは非常に
グロテスクというか 写実的とさえ言うことができたもちろん
実際にではなく 川を剥ぐそれこそお面を取るというような
形になっている ただ どういうわけか そのお面をかぶったものは
気が触れたり よくわからないことになるというのだ
私は結局 それ以上何か手がかりというようなものを
持ち帰ることもできず 別の話を聞いたりそのうちの歴史を調べ
たりして帰ることになっ
た私はそんな内容を手帳で見ている おじいさんが死んで
荷物整理などをしなくてはならなくなった が その中で実に 妙な話し
た土地を調べてみるともう配送になって おりそこには誰も暮らしていないという
ただ その時期を調べてみると どうも同じような日付なのである 何かあったのだろう
かそれこそ時代的に 廃村云々かんぬんよりも
まだ前のように思われた しかし
新聞を調べてみても その類の話はどこにも乗っておらず
ただ公的な 書類に
その村が 廃村になったよう なそういう趣旨が書かれているだけなので ある
私はどうしても気になった いろいろな整理をほっぽり活かして私は
電車に乗ったいろんなものが 便利になったとはいえ
その場所まで行くには 苦しくもノートに書かれているのと大して
変わらない手順が必要であっ たなんとか私がその村に着いた時は
草ボウボーの中を長ズボンで歩くような 散々たる状況であっ
懐中電灯を照らすと 廃墟のような家が ゆっくりと揺れている あまりにも口当てすぎて
廃墟マニアさえ 寄り付きはしないだろう 幸いにしてもおじいさんの手帳に書かれて あった地図というのは
案外正確であり 一見一軒の名前と跡地というものがそれ
なりに合致していく その中で私は最後に あの お面があったという家に行ってみることに
した キアー柱が倒れ 草に埋もれてしまっている それでも
瓦礫の中というものはそれなりに草という ものを死ぬのぞいていた
書き分けるように進め その
切れ端に 服を破かないように私は慎重にその間を
進む これは非常に 危険としか言いようがなかっ た懐中電灯の明かりが
乾いた土を数か所刺している この家のどこかにあの地下があるはずで
ある 何十年前とはいえもしかしたらまだ
崩れることなく残っているかもしれない そしてその
奥に それこそもしかしたらまだあの木の箱が
しかも中にあのお面を残してあるのかも しれない
私はそう思いながら じっと 奥へ進んでいく あるのだろう
か草の中 ゆっくりと辺りを見渡す この家に間違いないはずだ どこだろう
か懐中電灯の明かりが 瓦礫を指していく
どこだ どこだ
どこだ 足の音
あたりはわずかに草が揺れる音もする そんな売りに私は
言いたかった折れている下に 小さな 暗闇を見つけた
ゆっくりとそれを足で抜けると その下に
四角い穴がどんどん広がっていく あ
懐中電灯の便りがその1個下にある別の 段差を指してい
た ゆっくりと私は
その中に 明かりを向け た埃臭い 粉っぽい光が反射している
一方 また一歩と 足を向ける
崩れた板 が血の上に 貼ってある 書かれてあった通りだ
一方また一歩と中に入る
毛によるものか誰も入らなかったせい だろう 階段は広く もろくなってるような気がした
一方 また一歩と 足が下へ消えていく
やけに埃っぽい その中で私は そのライトが一番下の地面を照らしたこと
に気がついた その中には草は生えておらず
遠く向こうの方 が煙のような土埃の中
一つの四角い箱を見つけた それは 密封されておらず
ある意味 崩れていると言っても良かった
壊れた箱の中から 白い綿 があたりになだれるように
散らばってい た ゆっくりと私はその 場へ近づいていく
これはあの時のままだろう 私は
そう思いながら 部屋の半分まで来
たその時 何かが動いたような気がし
たそれが一体何なのか 私はよくわからない
しかし 綿の中 白いその中で 何かが動いたような気がしたの
だそんなことがあるのだろう か目を凝らす これでは
あの時のままではないか 私は 何か
嘘くささを感じながら 目を凝らす
白々しいライトに照らされて 白い綿が少し 動いているような気がし
た何かある そこだけ明らかに色が違うような気がする
サリー サリと 自分の足だけがあたりに音を響かせていた ライトのあたりがどんどんどんどん強く
なっていく その明かりの中 私は 明らかに
綿の中で 部分的に色が違うものを見ていた
それは あの ノートに書かれていた
通りであるのであれば あの 初期に書かれていた通りであれば
じっと見ると そこには 薄い川のようなものが 1枚
こんな 湿気の強いところにも関わらず まるで 今
箱が崩れたとでも 言わんばかりのように 置かれているのである
私はそれが今にも 目を
口を 耳を 不動産ばかりに思ったが それは
固形物として そこにあるばかりであっ
た私は持っていたバックから
密閉のビニール袋を手に取ると ゴム手袋をはめて
それを慎重に袋に入れ
た周りのは綿も一緒に常に私は 分厚
いゴム手袋 そのまま一緒にカバンに詰め
た早く帰ろう もう少し 探索しても良かったが 私はふと割れに帰ったように
急いで 懐中電灯 階段の上に向けた 何かが光っている
階段の上の方である 私は一瞬後ろに後ずさりしようとし たカツン
箱に当たったよう だもう一度しっかりと懐中電灯を上に 当てると
何も光っていない おい声をかけたが 返答は帰ってからかった
[音楽] ゆっくりと私は 振り返っ
たいつのまにか 木箱の蓋が閉まっていた おか
しいそんなことがあるのだろう かよく見ればそれは
木箱の反対側だけが崩れていただけの話で あり
見方によっては しまっているように見えたのだ
ここから 逃げ出したいそう思う がもう一度確認として私は
崩れている場所に 懐中電灯当て た白い布が
詰まっている 私は暗闇の中その黒いものを どけるように
急いで 早足で 済ん だ帰らなくては
階段の上にライトを当てるもちろん何も なかったもしかしたら野生動物がいたのか
もしれない 一番上まで行った時やはりそこには何も
なく 崩れた家屋があるだけ だ腰あかりが見えただけなのかもしれない 私はそのまま
足を進めて 深夜の
村を 後にしたのであっ
たようやく麓まで行った時 辺りは徐々に
空が 白くなり始めていた
私は帰るための駅に着くと 駅員が
何やら 掃除を始めたようであっ た私を見て 予想のがそんなような顔をしたような気が
したが気のせいだろう か電車に乗って私は
何回も乗り継ぎ 自分の家の近くまで行く
本線に乗って ようやく安堵にも似た気持ちになった
お母さん あれなんだろう
遠くの方でそんな声が聞こえる カバンから顔を出している
猫かな 私はボーっとそんな声を聞いてい
た目は瞑っていて 安堵感と疲れが
漂っているような気がした 何か 私の横で物音が聞こえたような気がした
クスノキ 楠 私はそう言われて目を開ける このまま大学に行っても良かったが非常に
疲れている 私の家から大学は10分ほどであり非常に
立地だけはいい 立ち上がって私は 電車のドアから外に出
た熱気というか機械というか なんとも
死んだような機械的な匂いが 逆に目新しく感じる
その中を私は機械的に歩き 電車の改札口を出た
そのまま人の波を エスカレーターか何かのように
自動で動きながら私は表に出る さてどうしようか
私は 鞄を横に 家に歩き始めた
アパートの部屋に入ると やけに蒸し暑い
もう時期である 私は電気をつけると
早速 テーブルの上を何もないほどにきれいにし
てカバンを一つ横に置いて 中から
ビニール袋を取り出し た両手にはもちろん 手袋をはめている
それは 蛍光灯のついていない部屋ではあったが 白く
浮かび上がるように 木目のテーブルの上で ぼんやりとこちらを見ている
何とも気持ち悪い その 素材が何なのかこれがどういう理由だった
のか 私は あまり見たことがない形だとマジマジ見て そう思っ
た苦労を裏返すと 私は 驚くものを目にしてしまっ
たそこはまるで 漆でも塗ったよう に真っ黒に着色されているの
だ果たしてこの黒さが 浮かび上がるような白を演出しているので
あろう だとすれば一体何を思って黒色に変色させ
たのであろう か漆であればそこには黒い色を混ぜなけれ ば黒くはならない
これはどうも漆ではなさそうである 私はそんなことを思っていたが自分一人で
は埒が明かない 仕方なく私は 明日にでも大学に行ってみることにした あたりはもう夕暮れが近い
電車に乗るだけでこれほどまでに時間が かかってしまっ
たもう一度私は祖父の ノートを開いてみた
それ以降にそのお面に対する気圧はどうに も乗っていない
私は それをペラペラと巡りながら考える
果たして なぜ 村は
消えてしまったのであろう か俺は本当に
何か力のようなものがあるのであろうかだ とすれば
一体何なのか 心に作用する何か意味でもあるのだろうか
それとも これは単なるルールでありこれが引き金で
はなく その引き金の中にただものとしてあるだけ
なのであろう かテーブルの上に
袋を 密閉されて そのお面が じっとしている
その日の夜は私は妙な夢を見た それは
そのお面というものが 人の顔から 剥がれず ドクドクと
諭吉をすすっているようなそんな 夢なのである
何だろうか本の読み過ぎか アニメの水着というようなやつであろう
か最近じゃ忙しくてそんなものは見ている 暇はなかった
翌朝私は 日が明けるとそれを早速カバンに入れて 大学へと向かった
朝6時には 門は開いている
開いていなかったとしても 研究室の方は 一日中空いているので別に夜のうちに行っ ても良かったが
あまり 疲れていたのもあって私はそれやめておい た
私は門をくぐるとこの一緒に軽く頭を下げ てそのまま直角と言っていいほどに私の
通っている研究室へと向かった ドアを開けるとミノムシのように一人の
先輩が テーブルの上で寝っ転がっていた
あの 木島先輩 私がそう言うとメガネの向こうでこちらを 見る
どんぐりまな子というか 丸く黒い目が見えている
何だ 私は事の経緯を話すと
鳳凰と実につまらなそうにこちらを見た それで君はそれを 退屈してきたわけか
私はその何とも言えない言葉にあまり気に もせず
持ってきてしまいましたまあことがあれ ですし何かあればその件に返そうかとは
思っていますが 先輩はその
苦労を見たそうにカバンに目を移し た見ますか私がそう聞くと
あそういうので 鞄を開けてそのブツを取り出し
た珍しいな先輩をすいた 見たことありますかすると これは
デスマスクのようではあるが しかし どうも違うなどちらかと言えば いわゆる
革細工 しかも かなり
じっくりとわざとシワをつけている 実に 珍しい
となんかそんなこと言っている それでこれはどう思いますか 私はそれを裏返して先輩に見せ
たしかし君は呪いというものを信じている のかい 熱い手袋をしている私を見て先輩がそんな こと言った
まあ 祖父母は 私は言葉を逃した ここで何か言ってどうにかなるものでも
なさそうである 早速 研究室に行ってみたらどうだ
隣の 機械を使えばそれこそ無料で調べてくれる
だろう 私はそう言われしかし
呪いのこともありますしどうなんでしょう かと言うと何そんなものは信じちゃいない
もしあろうものならそれこそ喜び勇さんで 調べ始めるだろう
などといい加減なこと言ってまた目を つぶり始めた
私はミノムシを残して 隣の部屋に行く
こことは違って全くもって綺麗なもので ある 塵一つ落ちていないと思わせるようなもの だ
なんだい君は 私が入ると同時に部屋の電気はついて一人
のまた先輩とは違う 千の細いフレームを掲げた
目の小さい 視線がこちらを向いていたあすいません
隣の 民族学のもんですけれどこれを調べて もらえませんか 私は
袋を指さすとなんだい発掘 品でも出てきたのか
いと言うが 正直 川というものを発掘するということはまず ないであろう
なぜなら 血の中に埋まっていればすぐに分解されて しまう
呪いね そんなものはただの単語でどうでもいい ように相手は 薄い手袋をつけるとその
袋の中から出していいかと言って私は うなずくとそれを取り出した
多少 削るがそれでもいいか 私はそれに頷くと教室を出ることにし た明日には分析が出るという
私は一人 教室に戻って先輩にその事を言うと
寝ているんだが寝ていないんだがよく わかんない状況で私にそんなこと言っ
た他にすることもなく私はあの村のことを もう一度調べようとした
仕方なく県立図書館まで表に出た 今日中にはこのことを調べると言うとまあ
いいんじゃないかと多少 猶予というようなものをもらっていた
図書館はもう相手より私は中に入るとあの 村のことについて調べ始めた時期がわかっ
ているのは非常にありがたいそれを 断片的にでもあろうが
拾うことができれば十分である しかしもはやそれは調べていたと言っても
過言ではないのである しかし取り残しというものがどこかにある
かもしれない もう一度 丹念にそれこそ 暇つぶしに近いように私は
その1年間の新聞を調べ始めた
ほらまた来てるんですか 絵を見ると
師匠がそんなことを言っている 家はい どうにも若い人間というものをおちょぶり たいのであろう
私がそんなこと言ってると その大きな エプロンのポケットから本を取り出した ジーンズ生地のそれがめくれて
中からかなり 茶色く変色した
古めの本がテーブルに置かれている これは何ですか私がそう聞くと
昔のゴシップ生地を集めた本なんだけど というのである
見てみるとかなり 古そうである これは私が聞くと あなたは
そう言って私が調べている県そしてあの村 の名前をその口から言うのであった
軽く頭を下げて私は本の内容を見てみると いろいろなそれこそその山には一つ目の男
がいた または山全体が燃え上がったように見えた が 翌朝行ってみるがそこには何もまるで
火など起こっていなかったように 森があったまたはその村では一人の男が
全員を殺して食べてしまったが最初から何 もなくなったように地図から消えたなどと
いうような話が載っていてそんな中の一つ にとある村の話があっ
その村では 妙な記載が行っておりその記載を行った後
には 必ずその村では1人死ぬというのである
私はそれが あのノートに書かれていた内容と酷似して
いるそう思ったが 問題なのはそれ以上何か詳しいことが書か
れているということはなかった 私はそれを 返そうとは思ったが 果たしてどこに返していいのかわからず
背表紙を見てシールが貼られていないこと に気がついたこれはどうやら私物らしい私
は司書さんを探すとこれを渡した どう何か分かったそう聞かれたがいえまあ
と 曖昧に頷い たそう 私は
彼女に俺を言って 図書館を出た
時間はもう12時を過ぎている からの講義に一つ出て私は家に帰ることに
した 次の日やけに騒がしい家の電話が鳴る なんてことは滅多にない自分自身に電話に
はあまり出たがらない性分でまずかけて くるような人間はいないのである
私は朝っぱら何だろうそう思って受話器を 久しぶりに撮るとひんやりとした感覚が耳
に当たっ たおい 佐藤 私はそう言われてその声が同級生のものだ
とわかったなんだよそう聞くと 隣の
さ話の内容というものが非常に妙なので ある 何でも 朝学生が行ってみるとパトカーがたまって
おり 隣の教室というものが 黄色いテープで 見張られているというのである
果たして何が起きたのかどこから漏れたの かその話を聞いてみるところによると
リカケン全てが なぜか死んだというのだ
実験の失敗だろうかそんなことが果たして 起きるのであろう
か私はそう思ったがどうも詳しいことが今 一つわからないこの内容でさえ
信憑性に欠けると言ってもいいのである 私は 昨日の今日であることをその時になって ようやく思い出したまさか私は急いで大学
へと走った多少腹は減っているがそんな ことはどうでもよかった 校門の前に行くと電話をかけてきた同級生 が立っていた
それでなんか新しいことはわかったかそう 聞くと
嫌と首を振っ た何があったんだろうなどうやら学生の
研究棟というものが全て 閉鎖されたらしい 薬物というものは今のところ 検出されていないしガスも発生していない
らしいであれば一体何が起きたというの だろうか 私は 慌ただしい中ラジオをつけてみることにし
た お前そんなものをいまだに持っているのか 奴にそう言われたがそれなりに便利である 私は
電池をつけると 慌しく同じようなニュースをしていた しかしどうにも内容というものが先ほど 聞いたものと大して変わりはない私は小林
を見ながら なあ 何だと思うそう聞いたしかし奴は首を ひねるばかりでどうやらこの異質な状況に
何やら興奮さえしているようであっ た私はどうにも諦めたようにあたりを見た
警察官がいつも誰もが入っているその扉の 前に立っている
カメラマンも数人どこかのテレビ局で あろううろちょろとしていた
私は 仕方なく朝食を食べに近所の喫茶店に行く ことにした 普段であれば安いスーパーの食パンなんか
をマヨネーズとともに書き込むのであるが どうにもそういう気分にはなれなかっ
た喫茶店に入ると同じようなニュースが 言うものがテレビで流している
今朝発見された その言葉の後には
六人の名前が出ていたすべてそんなに話し たことはないが顔見知りという程度に知っ
ているような人間だその中には教授も含ま れてい
た私は 昨日渡したあの
血の薄いメガネの顔を見つけてそこで 初めて名前を知った
本当に 呪いというものがあるのだろうか 私はそんなことはあるわけはないと思うと 同時にもしあのお面というものが警察に
没収された場合 どういうことが起きるのかそんなことを 考え始めていた
学校に帰ると私は呼び止められた 佐藤君
私は後ろを見ると 教授が立っていた何でしょうか
私はそう言うと実は 警察の方々からあのお面について聞かれた
んだが君は何か説明できるかい 私はそう言われて特に説明できるような
ことはないがそれでも一応 昨日からのことをずっと話してみるか
そんなこと思っ た話を聞きに来た警官というのはどうにも いつものような笑顔をつけてこちらの話を
聞いていたがそのうち 素が出てきたというか私の話にイラつき 始めたようであっ ただいたいあのお面というものは怪しいん
だのであるからそれなりの理由というもの があってもいいはずであるがしかしなぜ私
にそんなことを聞いてなおかつ 怒るという行動に出なければならないのか
理解に苦しむ それで君はこれがその
村のものだと思うわけだ テーブルの上にはあのビニールに入った
ものをさらにビールに包んでお面が置かれ ている
適当に その手袋でもってぶらぶらと揺らしている 風はそこら辺の駄菓子屋のお面のように 思えるは
果たしてどうなのだろう はい私はどうにも分かりませんがそれで
尋ねたわけですその次の日に皆死んだと そこまで聞いて私はこれは役得というほど
ではないかどうして死んだのかを聞いて みることにし た何があったんですか すると警官は
少々唸ってから私に話し始めた 実は 昨日
いつもは 明かりがついていないその 研究室に 窓ガラスから明かりが見えて
管理人が 少々中を伺ったのですが全く
返事がない 仕方なく鍵を開けて中に入ると
妙なことに全員が 倒れていたというのです
倒れて 最近は 節電だ云々かんぬんで中に入ったん
でしょうけれども しかしそういう管理人が中に入ると
皆床に 寝そべるように 倒れていたわけです その死因は一体何なんですか
いやそれがどうにもよく わからんのです
悲しいの話によると何か 毒物のようなものではないかとは言うん
ですが 特徴か何かはあるんですか それが不思議なことに顔が真っ赤に 何か破れたように変色しているわけです
まあこういう場所が場所ですしただまぁ 最近という可能性はないんでしょうけれど
も刑事はそんなこと言っている 果たしてどのような状況になったのだろう か
私は結局その後いろいろ聞き込みをされた がその受け答えというものが
果たして的を得ていたかどうか全くもって 自信というものがないもし誰かがあのお面
をかぶったのであればそれは一人だけが 呪いにかかるというものが
筋ではなかろう 例えば この 祭りというものに使われているこの木綿と
いうものが実は 何かしらの毒が塗られておりその死をもっ
て生贄として一つの儀式としたのでは なかろうかだとすればこれで人が死ぬと
いうものは納得がいくただ今回の場合あの 硬い理科系の人間が全員お面をかぶったと
は考えられない もし仮に 呪いなどない数分でかぶったのであれば あるかもしれないがしかしだとすればまず
は成分を調べてからのはずだ そうなると 成分を調べる間に何かが起こったのでは あろう
か顔が真っ赤に腫れるという それがもし何らかの
毒それこそ 揮発性の何かであるとすればそれはないと
は言い切れないのではなかろうか 私はそんなことを考えている
家に帰ってテレビをつけるとあのニュース がやっていた
果たしてニュースでは何かしらの事故が 起こったのではないかと言われているが
本当のところはどうなのだろう かその後に電話がかかってきてしばらく
研究室は使えないということであっ た代わりに学校内の空き部屋というものが 何個か割り振れられたよう
だ結局その事件というものがどういう風に なったことを言えば何ともあっけないもの
である あのお面とは全く関係のない 薬品による事故だったというのだしかし それが本来
実験において全くありえないというような そのような失敗を犯しての事故だったと
いうの だ本当にそれは事故であったのであろうか
結局お面は 解放された研究室にまた戻ってきた
これどうしましょうか 結局 分析結果はあのまま誰もいなくなって
しまったので得ることはできなかった ただ聞いたところによると
警官の数名が同じような容態で死んだと いうのである
それは あの 研究室に入ってしまったがゆえの中毒死と いうことになったらしいが
果たしてどうなのだろう か私はその日 図書館に行っていたそこにはいつもの
司書さんが立ってい た大丈夫だったんですね そんなこと言われたが本当に困るとしか
言いようがない それでお面はどうなったんですか 私はそれを聞かれて
いやーどうしようか迷っているんですそれ こそ
博物館に預けてもいいし 教授は少し 研究しようなんてことを言っています けれど
私がそんなこと言ってると ふと
あなたはどうしてお面だと思ったんですか と聞いてみた
彼女は簡単なことです あの本には載っていたじゃないですか
ごめんというものが 儀式に使われると
私は あーそうか そう思っ
た教室に帰ると 私は妙なものを見てしまっ
た部屋に一人 倒れているの
だあれ 私はその姿に見覚えがあっ
たそれは教授であっ た教授大丈夫ですか
私は 彼を 揺り起こそうとして
その顔が まるで 皮を剥がれたように真っ赤に
血が出ているのを見てしまっ
たこの部屋に あの化学 研究室と同じような 何かが漏れ出しているというのか
私はすぐに教授を引きずるようにして外に 出 たそしてすぐに息を確かめようとすると わずかにうめくような声がした
あの 方面が 果たして教授は農民に触ったと言うん だろうかあれだけ
危険視されていたというのをわざわざ触る とは思えない
巨獣何があったんですか 周りはガヤガヤと 何事かと
駆けつけた学生が 騒いでいる 教授のその手が 私の手をがっしりと掴ん
だそれはあまりにも強く 震えるようなその視線は
どんどん弱くなっていくような気がし た私の腕に 教授の手の跡がしっかりとつき始めている
9 0しばらくして 救急車に運ばれていっ
た私は一緒に乗ったが すぐに 緊急治療室に運ばれていってしまった何が あったんですかそう言われても私もわから
ない それが毒なのか また何か別のものなのか
そういえば あの本にはおめんのことが書かれていた
だろうか 私はそんなことを あやふやな考えの中
ボケーと考えてい
た私は地図を見ながら考えている 最近若者が新聞を睨めっこして
妙なことをずーっと言っているのだ 私は その意味というものを考えたがどうにも ちっともよくわからない
仕方なく話を聞いてみると何でも 片田舎の祭りのことを調べているという
私はそれについて 暇な時間を見つけては多少調べてみると
妙なことが分かり始めた というのも その地域というものがかなり土というもの が悪いらしい
そのせいで土がすぐに乾燥してしまい作物 があまり取れないというのだ
そうしてどうもその 祭りが開催された時期というものが
銀や日照りのような自然 災害が起きた時に非常に多いことに気が
ついた まさか 私は 村が消えた日時を調べてみると
ちょうど 戦争が始まり 物資が少なくなり始めたそんな時期と
重なってい たもしかすると 祭りというものは
口減らしの意味もあったのかもしれない そしてそれが一人で
補えるというようなものでもなさそうで あるつまり
その役柄になった人間が そういう汚れ仕事を請け負ったのでは
なかろうか そしてもしかすると
そのお面というものが 一種の
死そのものであったのかもしれない 私はいろいろと話を聞いていくうちに どうもそれが当たっているのではないかと
思い始めた 食糧難の折に 果たして
その祭りは行われたのであろう かそして
誰が 生き残ったのであろう
か私は その情報を彼に言うべきかどうか 非常に迷っていた
彼は果たして 部外者なのであろう
か今でもたまに 青年は
本で調べ物をしている ただ
赤い印とは一つのマークである
それは 生きているものと 死んでいるもののしるしであり それが決定的な
ルールになるのではなかろう
か白とは 神聖なもの神であり
その裏側というものは 地に直結している
そして それを言い表すものはやはり赤
であるのではなかろうか その 印がついたものというものは
もはや人ではなく 別のものへと変換されてしまっている
それが非常にわかりやすく 記されるのではないか
酒を飲むと人は顔が真っ赤に赤くなる
それはまるでそれがひどくなったように 見えていたとしても何
らおかしくはない 人というものはちょっとしたもので すぐに
息の根を止めてしまう それは神経毒であったり
それこそ 生物というルールにおいて イレギュラーが潜り込んだ時
それに対応する術がなければそれはどう しようもない
ただ それを踏んだ上での ルールは 常に再構成されていく
そこに石などはなく ただの総当たり戦でしかないのかもしれ
ない
それでお前そのお面どうやったんだ 私は小林に割れ頭を悩ませる いやそれが
教授のゴタゴタでいつの間にかなくなって いたんだ
盗まれたのか 私はそう言われたが どうにもわからないあんなものを欲しがる
奴がいるとは思えない ただ [音楽] 研究室には
どこにも 見当たらないのである
私は調査に来ていた こんな山奥にそんなものがあるとは到底
思えなかったがしかし 歴史的に文献があまりにも大きすぎるのだ
私はそれを頼りにその山奥に来ていた あたりは実に普通の家である何かこれと
言って変わったことはない ただ
寺に置いてある 住民庁を見ると ある周期で ガクッと
数人が死ぬことを そこには示しているのである
それが意味があるのか ないのかどちらにしても私は
その古い書類を見て 興味を持ってこんな山奥まで来てみて
しまったのである 住民に 祭りのことを聞くと
あれはもうやっていないというような話を 聞くことができたしかし
それまでにはそんなものは知らないという のがほとんどで
なんとか話を聞くために いろいろと別の話を聞いていくといつのま
にかその話に行きつくことが多々あっ
たそのきっかけというものが大抵はその話 とは全く別の
内容であることが多かっ たただどうも その内容というものが 飢饉つまり食糧難にあることが多いので
ある 私はそのことについて ここで調べてみようかと思う
日記の内容というのはここら辺で途切れて いるいや実際にはもう少し書かれてはいる
のであるがあまり意味をなさない このノートというものは とある地下室に
置かれてあるものであっ たそれを
私が見つけたというわけである
部屋の中にあの面があるというのは まるでこの部屋の中が神社が何かのような
それこそご神体のように思えてくる
私は奴の家に遊びに行った時に あのノートというものを
奴の実家に 置いておいたの だすると奴はそれを勘違いしてあの村まで 行ったというわけである
私は こっそりとあの 面をあの事件に紛れて持ってくることが できた
果たしてこれを今後使うことがあるの だろうか
じっと それはどこかを見ている
それでどうするんですか また事件起こっちゃいましたよこれはどう
も事故と片付けるにはしかも 隣の部屋じゃないですか
もしかしたらなんて話もありますけれども しかし何か
任意的なものがあってもおかしくはあり ません 私がそう言うと 警部は
しかしなぁ 仕事というものは 怒るじゃないかなどと言っている
監視の話によると どうやら 自殺のようだというのである
部屋は 粘りされており誰かが入れることはでき
ないのではないだろうかということであっ
じゃあこの事件というもの はこの教授が行った
そういうことなんでしょうか 警部は首をかしげ たさあ
たまたま事故があったついでに思いついた のかもしれないし
それこそ この事件を起こした張本人がこの教授だっ
たのかもしれない どちらにしてもまあ情報が上がってくる まで
待つしかないだろう しかし この事件というものはどうも
あの 面というものが何か意味がありそうです けれど 方面
あの呪いの話か本当にお前はそんなものを 信じているのか
しかし 何か意味がありそうじゃないですか
やめておけ この世の中はあるものでしか待っていない
現状それが 関わっていないのであれば考えない方が いいだろう そういうものですか
まあ物理法則的 条件以外であれば何か意味あるかもしれ
ないが
ケープはそう言って横を通り過ぎていっ た一人立ち止まった私はふとあのお面の
ことを思い出している どんな形であっただろうか
一応写真は撮ってあるはずだ 今どこにあるのであろう
かもう一度聞いてみた方がいいのであろう
かこの事件と関係があるのか 今のところ全く
わからないのである セミの音がやけにうるさい
あたりは 流された血が わずかにピンク色に漂っている
繰り返されるがそこに意味などあまりない であろう ただ目の前には 何体もの人間が横たわっている
皆顔を赤く どこまでも
地を意味していた 白いお面が目の前を揺れている
ゆっくりと あたりが 蝉の声で 包まれている
おめん イタチ @zzed9
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