組織の会話

「物騒な世の中になったな」


「先輩、本当にこの世の荒れ方が、よりによって‘もののけ’とかによるものなのですか?」


「私も、上から聞くまでは信じもしなかったさ。でもな、その大元が三尾っていうバケモノなんだよ」


「キツネですか?」


「そうだ。処理しないとな」


「なんたって、自分の娘を犠牲にして、心のひじりっていう古代呪術を使ったんだ。

な?信じろよ、

血も涙もないだろ?」


『大天使エルクの書』

呪術が人の目から遠のいている。

それは、(心のひじり)を権力者たちが一般に公開したくないためだった。








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