思い出

空が青い。木々が緑の命をおびている。

日比谷公園に、多くの人が集まっている。

餌付けされて、鳩が集まっている。


母親とその赤い帽子をかぶった3歳ぐらいの子がいる。

「お母さん、いくよ!」と走りだす。


僕は、ソフトクリームをほおばる。


(こてっ)と転ぶ。


「うわぁー」というと泣きだした。


膝をすりむいたようだ。


「大丈夫!?ようちゃん。」


「いたい!!」


母親はしゃがみ込む。


僕はそっと、呪術でその傷をなおしてまたソフトクリームをはぐはぐとほおばった。


「あー、なんだ、どこもケガしていないじゃない。」


母親は安心してその子を抱き上げた。


「アイスクリームでも食べようか。」


「うん、ママ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る