第13話 ドキドキする
付き合うようになって学校の帰りは一緒に帰るようになる。
高橋の家の方が学校から近くて高橋の家の近くの公園で暗くなるまで話して、高橋の家に自転車取りに行って2人乗りして送ってくれる。
散々話して帰ってくるのに、塾がない日は夜にも高橋と家の電話で長電話したり、待ち合わせしてファーストフード店で話したり、CDレンタルしに行ったり。
高橋とは話題が尽きないし、ずっと一緒にいれるから不思議。
休み時間に部活のキャプテンに1階から呼ばれる。
窓にはカーテンがかかってて下から入り込んで話す。
「体操服のジャージ忘れたから貸して!2階から落として!」って
「わかったー!」って返事する。
「あと、高橋も呼んで!」って
高橋にバドミントン部のキャプテンが呼んでるって話して一緒にカーテンに入る。
「なお君が今度ダブルデートしよって言ってたから期末前のテスト週間の土日どっちか映画行こ!
2人で何見に行くか相談して?
こっちも考えとく!」
「わかったー!ジャージ行くよ?」って言ってジャージを落とす。
キャプテンに手を振って見送る。
「高橋、何かみたいのある?」
って話しながらカーテンから出ようと動こうとしたら高橋に腕を掴まれる。
「ん?」首傾げて高橋見たら、高橋がグッて寄ってきてキスする。
ビックリしすぎて固まってたら2回目。
今度はゆっくり寄ってくるから目を閉じる。
味とかわかんないけど、高橋がいつも食べてるメントスの匂いがした。
「この身長差ってしにくいんやな。
俺また背伸びたんかな?
めっちゃ屈まなあかんのやけどこんなもんなんかな?」
「うちに聞かれてもわからんよ」
2人で笑い合ってからもう一回キス。
カーテンでクラスメイトには見えてはないけど、こんなとこで初キスされるとは思ってもなかった。
後からジワジワとドキドキがやってくる授業中にさっきキスしたって思い出してかーっと顔が赤くなる。
先生がどうしたんや?顔赤いぞ熱でもあるんか?って言ってくる。
「…いや、本当に大丈夫です。何もないです。
息止めすぎただけです」
意味のわからん言い訳してチラッと高橋見る。
右肘ついて手の上に顔乗せて、目が合ったら急いで廊下側向いた。高橋も耳が赤い。
その日の帰りは高橋があんまり話してくれなくて無言。無言でいきなり手を繋いでくる。
今日で初キスもしたし初めて手も繋いだ。
いつもの公園着いて
「俺、キスしちゃったけど、普通、手繋いで、ハグしてって順番にしなあかんかった?
部活のやつらに話したら、いきなりキスするんはあかんのちゃうかって言われて…
俺の事嫌いにならん?」
「ならんよ!そりゃビックリはしたし、授業中に思い出して変になってしまったけど」
高橋が近づいてくる。
屈むのちょっとでいいように顔を上に向ける。
高橋が腰に手を回してもう片方はほっぺとくびの間らへんに手を添える。
角度変えたりして何回もキス。
キスした後にぎゅーって抱きしめられる。
抱きしめられると高橋の心臓のあたりに耳がくる。
高橋もうちと同じぐらいドキドキしてる。
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