第12話 リレーの結果
今日は体育祭。
クラス対抗で色んな種目あって応援に熱が入る。
最終種目クラス対抗リレー、これで1位取れたら逆転優勝できるらしい。
男女混合で6人出場、女子→男子の順に走る。
うちは3番目で高橋はアンカー。
「位置についてようい…」パン!
一斉にスタート!うちのクラスは結構早い2位でバトンが回ってくる。
がんばって走って1位との差がほとんどないくらいまで追いついてバトン渡すとこに来たんやけど、次の走者が1位が内側で変わるかどうするかでモタモタしてて、隣走ってる1位の子が急にコース変更するから2人でバトン渡すところで転んでしまう。
転んでるうちと1位の子から次の走者はバトン取りに行って走り出すんやけど、その間に他のクラスが1位と2位を追い越した。
邪魔やからそこから急いで退くんやけど1位の子もうちもボロボロ。
最終アンカーで高橋が2人抜いて3位まで順位あげてゴール。
1位の子が自分のせいで巻き添えにしちゃってごめんってめちゃくちゃ謝ってくれる。
これは仕方ないよね…とは思うけど、自分のせいで優勝逃した気持ちで、クラスのテントに戻って「みんなこけちゃってごめんね」って謝る。
リレーの結果が3位やから全体の2位みたい。
カッパがこけんかったら1位でいけたやろうなって誰かが言う。
ものすごく申し訳ない気持ちになって凹む。
「先生、カッパの足痛そうやから保健室連れてっていいですか?」
高橋が先生に言って保健室に一緒に行く。
怪我よりも申し訳ない気持ちが大きくて気付いてなかったけど血が流れまくって靴下も靴も血だらけだった。
「とりあえず足洗う?てゆーか腕も血まみれやん。ちょっと洗ってて?お前タオル持ってる?」
「鞄の中かも」
「親友に聞いてみるわ」
足と腕洗って待ってたら高橋と親友が来る。
親友がタオル渡す時に教えてくれる。
「さっき、高橋が次カッパのせいで2位だったって言ったやつ殺すからって言ってたよ。
じゃ、あたし戻っとくからあと高橋よろしく」
親友はうちの肩ポンポンして戻っていく。
「おい!言うなよ!!」って高橋が戻っていく親友に言うけど、聞こえてなさそう。
「…高橋、ありがと…
めっちゃ嬉しい。
………高橋!
うち高橋が好き」
思い切って言ってみる。
「えと…マジ?」
「うん、マジ。好き。
だから庇ってくれてめちゃくちゃ嬉しい。
夏休みにさぁ、高橋、好きな人いるって言ってたやん。あれ、誰?」
「それ、お前の事。
俺、今日帰るの誘って告ろうと思ってて、まさか先越されてこんな状況で言われると思ってなかった。
俺、春ぐらいからずっと好きやから」
嬉しくて恥ずかしくてニヤニヤしてしまうから両手で口元隠す。
顔赤いやろうな。暑い。
「じゃあ、俺ら付き合うってことでよい?」
大きく何回も頷く。
「とりあえず拭いて保健室行かん?また血だらけなんやけど」
流したとこからダラダラ血が出てる。
嬉しすぎて変な状況で言ってしまった。
もう一度水で洗いながら言う。
「ごめん、いきなり変な状況で言って…」
「ほんま変な状況すぎやろ」
2人で面白くなって笑う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます