8.ボクの未来は光か闇か


「くっくっくっくっ! 笑える! 焦ってる癖に、正解って言っちゃったよ」


もう記者会見をする予定だった時間から1時間以上も経っている。


ネクストはシャルトが現れる迄の何時間もの間、ぼんやりとしていた。


恐らく、もう選択をするのが嫌になったのだろう、つまり、人生に終わりを感じていたのだ。


拓海は、ぼんやりするネクストをモニターで見ながら、早くシャルトが来ないかと、ワクワクして待っていた。


そして、やっと現れたシャルトが、ネクストに優しい笑顔を見せている所を、バッチリとモニターで確認しながら、拓海は、腹を抱えて笑う。


そして、モニターと向かい合い、


「さて、次はどう出るのかな? タイムパトローラーさん」


と、拓海はソファに座り直す。


「そうだな、ボクに、参りました、許して下さいって謝る事をネクストくんに相談でもすれば、新たな条件で、この世界を救ってやってもいいよ」


拓海の声は届いてないが、モニターにそう話しかけて、ニヤニヤとしている。


「新たな条件ってのはね、記者会見の事じゃないよ。ボクをキミのタイムパトローラーのチカラでタイムパトローラーから逃がす事。ボクは捕まりたくないからね」


言いながら、シャルトの次の行動にワクワクしている。


『正解って、オイラ、シャルトを殺さなければならないんだよ!?』


モニターの中で、ネクストが叫んだ。


『ああ、それが拓海が与えた選択なんだろ? だから殺せよ。殺せるもんならね』


『こ、殺すさ! 殺さなきゃ、世界中の人が消えるんだから!』


「ネクストくんはお喋りだなぁ」


モニターのネクストに呟く。


『成る程ね、世界中の人を消したくないから、俺を殺す事を選んだんだな? ほら、やっぱり正しい選択してんじゃん。そら、多数決でも、俺が死んだ方がいいって奴のが多いと思うぞ? な? 拓海?』


と、突然、モニターの画面に映るシャルトとバチッと目が合う拓海。


ドキッとして、驚いた拓海はゴクリと唾を飲み込む。


『でも死ぬ前に、言いたい事とかは言わせてくれるんだろ?』


『どこ見て言ってんだよ、シャルト! オイラ、こっち!』


『なんでお前に言わなきゃならねぇーの! 俺は拓海に言いたいの!』


『拓海くんに?』


『どうせ、この小さいカメラで、俺達を見てるんだろ、どっかで』


『え? あ、そんな所にカメラが! よく発見できたね、絵画の絵の中にあるカメラなんて! 絵と同化しててわかり難いのに』


感心しているネクストに、拓海は、コイツ等、自分の置かれてる立場、忘れてやしないか?と思う。


『拓海、お前、隣に住んでた林 景子さんって女を殺したと思ってんじゃないだろうな?』


「殺したよ、それが何だって言うんだよ」


『言っておくけど、殺してないからな、あの犯人はもう捕まってるんだ』


「・・・・・・何言ってんだよ」


『お前を束縛しようとしている嘘の記憶に惑わされるなよ?』


「嘘の記憶? 何言ってんだよ、コイツ!!!!」


『寧ろ、お前は、隣の人を助けようとしたんだ。で、そこで、俺と同じ髪が青い女に出くわしただろ?』


「何言ってんだよ、さっきから!」


『拓海、お前は、その女が怪我をしてたんで、助けようとした。只、それだけだからな?』


「・・・・・・只、それだけ——?」


『どんな事も、只、それだけで大きく未来が変わるんだぞ、ちゃんと思い出せよ、お前がした事は本当に殺人だったのか?』


「・・・・・・ボクは——」


『誰か一人が、只、小さなゴミを捨てただけで、未来、海は黒く汚れていく。只、それだけの事で、空は消えるんだ! だけど、只、小さなゴミを拾っただけで、青空は手に入るんだ。そんな小さな事で未来は大きく変わるんだよ!』


「・・・・・・」


『拓海、お前の未来は誰かからもらうもんじゃない。お前が既に持ってるものだ。お前の今という時間は、お前の未来に繋がる道なんだぞ?』


「・・・・・・なんだよ、何言ってんだよ、コイツ!」


『言えよ、拓海!』


「何がだよ! なんだよ、こっち見んなよ!」


『拓海、言ってやれよ』


「何見てんだよ、こっち見んなって!!!!」


『既にある未来なんていらねぇって言ってやれよ! 拓海! 誰からも未来なんてもらえねぇんだからな! お前の未来はお前だけにしかない! そんなもの、もらったり、あげたり、捨てたり、拾ったりもできねぇんだからな! 闇でも光でも、お前が決めろ! お前の未来だ! 自分の未来、自分で手に入れろ!!』


「うわあああああああああああああ!!!!!!」


拓海は耳を塞ぎ、ソファーに蹲る。


『アイル、お前にも言いたい事がある』


アイルって誰だよと、拓海はガバッと顔をあげ、モニターを見る。


向こうはコチラが見えてない筈だが、バッチリと目が合うから、拓海はビクッとする。


『タイムパトローラーなめんなよ』


モニター通してだが、正面きって、そう言われた気がした。


心拍数が馬鹿みたいに上がっているのがわかる。


冷や汗が頬を伝う。


「は、ははは、何言ってんだ、コイツ。意味わかんねぇし。そんな事を言いたい為に時間とらせてんじゃねぇよ!!!! 早く死ね!!!!」


拓海がそう言った事がわかったかのように、


『んじゃ、殺して? でも、俺、簡単に死なないから、バトルと行こうか』


と、シャルトはネクストを見て、そう言った。


『勿論、バトルするつもりだよ。でもね、シャルト。オイラはソルジャーだよ、シャルトがオイラに敵うと思う?』


『思わねぇ。でもギリギリまで頑張ってみるよ』


『オイラは剣で戦うけど? シャルト、武器はどうする? その、シャルトの持ってる武器は使わないでほしいんだけど・・・・・・』


『そうだな、これ使ったら、瞬間移動させて終わりだもんな。じゃあ、俺は武器なしで』


『武器なし!? じゃあ、オイラも剣は使わない方がいいかな?』


『殴り合いしてどうするんだよ、お前、俺を殺すんだろ? だったら、遠慮なく使えよ』


拓海はシャルトの余裕がわからない。


まるで死ぬ事を考えてないようだ。


シャルトに何か策があるのだろうか。


「・・・・・・タイムパトローラーなめんなよって、なめてないから、この手段なんじゃないか、なのに、まるで、ボクがなめてかかってるかの言い草——」


シャルトに手を出すのは危険だと思った。


関わるのは危ない。


だからネクストに倒させようと考えた。


この会社にネクストだけが来た時、ラッキーだと思った。


しかも風間 優梨を連れていた事で、益々ラッキーだと思った。


目の前で風間 優梨が消える所を見れば、ネクストは、必ず、言う事を聞いてくれる。


ネクストは扱いやすい、案の定、シャルトを倒す事を承知してくれた。


シャルトがいなかった事など、ラッキー過ぎて、考えてなかった。


それに、ネクストの帰りが遅いと判断すれば、シャルトは後から必ず来るだろう。


記者会見の時間も迫っているのだから、シャルトが来ない訳がない。


だが——・・・・・・


「・・・・・・どうせ来るなら、なんで、アイツ、ネクストくんと一緒に来なかったんだ?」


シャルトがネクストと一緒に来なかった理由がわからない。


モニターの中で、ネクストの剣を必死で避けて、壁に追い詰められては、その都度、逃げ場を考えているシャルト。


本当に必死な姿だ。


「すげぇ、白刃取りだ」


思わず、シャルトの防御体勢に、呟いてしまう程、シャルトは必死に逃げている。


無様なシャルト。


なのに、なんで、こんなに不安なんだろう——?


タイムパトロール隊なら、護身術を身に着けてて当然だし、あのソルジャー服は見た目は薄く感じるが頑丈そうだから、ネクストが梃子摺るのは予測していた。


今、目の前に起こっている全ては予測していた内に入っている。


なのに、何故——?


「・・・・・・そうか、わかった、ボクはコイツの口車に惑わされただけだ」


そう、本当は余裕なんてない癖に、余裕を見せているだけなんだ。


「そうだよ、死ぬ前に言いたい事を言わせてやっただけさ」


無理に納得しようとしている自分に、拓海は苛立って、ソファーに拳を埋めた。


「ああああああああ!!!! もう! なんなんだ、このモヤモヤは!!!!」


何かが引っかかっている。


首の所辺りまで出掛かっている。


なのに、出てこない。


「タイムパトローラーなめんなって、別になめてねぇよ、お前の事をなめてんだよ!」


モニター画面に向かって、そう吠えた瞬間、


「・・・・・・わかった、コイツ、ネクストくんを使って、時間稼ぎしたんだ」


シャルトの狙いが読めた。


そして、その部屋の分厚いカーテンを開け、外を見る。


どす黒い闇となった空が、今にも堕ちて来そう。


「・・・・・・嘘だろ、こんなに時空が歪み出してるなんて。アイツが時間稼ぎしたせいで、その間に、世界中の人が、記者会見をなかなか行わないからって、ボクをどんな人間か知ろうとしたんだ。クソッ! ボクが製作したサイト、検索されたのかな、簡単には辿り着けない筈なのに! あのサイトは最終手段に使う予定に作ったのに! あぁ、そんな事より、この時間の時空の歪みをキャッチしたタイムパトローラーが、もうすぐ来る!」


慌てる拓海を笑うように、突然、停電。


暗くなる部屋と消えるモニター。


だが非常用電灯が直ぐに点き、部屋に明るさは戻るが、拓海の顔は焦ったままだ。


どうしたらいいんだろう、逃げ場なんてない。


違う時間へ飛び越えたいが、この世界に、それだけのエネルギーなどない。


あったとしても、エネルギーを浴びて、只で済む訳がない。


重症を負ったら最後。


この体からは抜け出せない——。


「くそ! なんで男に憑いたんだ!」


言いながら、


「憑いた? 何の話だ? ボクは何を言っているんだ?」


自分がわからなくなる拓海。


『こうなったら、金を持って、この世界のどこまでも、最果てまで逃げろ』


「だ、誰?」


頭の中で知らない声がする。


『言う通りにしろ、それとも、地獄へ一緒に堕ちたいのか?』


「地獄!?」


『DHという時間の世界は地獄だ。そこに戻るなんて絶対に嫌だ。もう逃げるしかない』


「逃げるって、なんでボクが!?」


『拓海、お前は悪者だからだ』


「悪者!? そんな! ボクは正義だよ、ボクはボクを守っただけだ! 弱い者を守っただけだよ!」


『弱い者? 違うな、お前は、自分が気に入らない人間を消したんだよ、強弱で言えば、お前の方が強者だろ、お前は自分の力が強い事を知っていながら、弱者を—―』


「違う!!!! やめろ!!!! ボクから出て行け!」


『そんな事を言っていいのか? これでも拓海本人なのに』


「本人って、お前はボクだって言うのか?」


『そうだよ、わかるだろ、ほら——』


勝手に動き出す足。


壁にある大きな鏡の前で立ち止まり、手の平を鏡にあて、


『拓海だろ?』


頭の中で、誰かが、そう言った。


『願ったのは拓海、お前なんだから』


「ね、願った?」


『未来がほしいと願ったじゃないか、だからチカラをお前に与えたんだろう、お前は最早、同罪だ。お前はこの罪から逃げれない。だから未来をくれてやる、指示に従えばいいだけだ、そうすれば未来、生きていられる』


——怖い! 体が勝手に動いた。頭の中で誰かの声が聞こえる。なんだ、これ?


——声と会話までしている。


——怖い、怖い、怖い!


『怖がる必要なんてないだろ? 大丈夫、お前はこの会社の金を持って、逃げればいい』


「・・・・・・嫌だ」


『嫌? いいのか? 地獄は苦しいぞ?』


「・・・・・・嫌だ」


『だろう? お前は地獄へ堕ちたくない。だから逃げるんだ』


「・・・・・・逃げるなんて嫌だ、そんな未来、いらないよ」


『何? 何んだって? お前、自分で言ってる意味わかってるのか?』


「逃げるなんて嫌なんだよ! だったら戦う方を選ぶ! 人質は世界中の人間なんだろ? タイムパトローラーにだって勝てるさ!」


『タイムパトローラーが来たら、世界中の人間は、お前の手の中から、タイムパトローラーに開放され、全て元に戻る。お前もタイムマシーンで、地獄へ運ばれるんだ。戦うなんてできない。逃げるんだ。それが勝つ方法だ』


「・・・・・・逃げるなんてできないよ! この世界のどこへ逃げたって、直ぐに捕まるよ! 金だけあったって世界の果てには辿り着けないんだよ!」


『・・・・・・そうか、この世界の事は拓海の方が詳しいな、拓海が逃げれないと言うなら、逃げれないんだろう、だったら、一か八か、賭けてみるか』


「賭ける? 何を?」


『このビルの上から飛び降りてみよう、うまく魂がこの体から出る可能性がある』


「・・・・・・死ぬよ、そんな事したら、ボクは死ぬ!」


『お前はな』


「キミだって、ボクなんだろう? だったら、キミも死ぬだろう?」


『わからない。だが、一か八か試してみる価値はある』


拓海の足がどこかへ向かおうとする。


「い、嫌だ、行きたくない、行きたくないよ!」


と、拓海はソファーにしがみ付く。


「行きたくない! 屋上になんか行きたくない!」


そう言いながら、ソファーにしがみ付いているが、その手も、ソファーから離れ、部屋から出て行く。拓海は嫌だ嫌だと悲鳴に似た声を上げ、壁などにしがみ付こうとしながら、進む。


『屋上から飛べば、直ぐに人が集まる。そしたら、近くにいた女に憑ける可能性がある。こうなったら、いろんな人間に憑きながら、この世界で逃げ回るしかない』


「そんな事して、余計に時間が歪むんじゃないの!?」


『周りと深くコンタクトを取らなければ大丈夫さ。お前のように部屋に引き篭もり続けてもいいしな』


「只、そうやって生きているだけの未来なんて、もう沢山だ、そんな未来なんていらないよ!」


『生きてさえいられればいいさ、それに、お前にはもうくれてやったろう?』


「え?」


『もう充分だろ? ひと時でも強い自分に酔い痴れたし、願いも叶えてやったろ、気に入らない奴は消したし、柄の悪い連中にも喧嘩で勝ったしな。次はこっちの願いも聞いてくれないとな、さぁ、行くんだ、屋上に——』


「嫌だ、嫌だよ、死ぬなんてやだ、なんでこうなるんだよ、ボクは只——」


——ボクは只、傷付きたくなかった。


——ボクは何もできないんじゃない。何もできないから部屋に引き篭もったんじゃない。


——何かをして傷付くのが嫌だった。


——傷付く事だけに存在しているボクが嫌だった。


——父親がいないからと言う理由で、イジメられていた頃。


——母親が不倫していると言う噂が流れ、イジメられていた頃。


——何かする度に、アイツの親はと言う言葉が返って来た。


——何もしなければ、傷付かなくて済む。


——イジメられていた風間さんを庇った事で、イジメられていた頃。


——風間さんがボクに見えた。


——イジメられているボクに見えた。


——風間さんを庇った事は正しい事だと思う。だけど、また傷つけられる。


——チカラが正義なんだって、そう教えてくれたのは、ボクの過去じゃないか!


——ボクは間違ってない。そうだよね? 間違った選択なんてしてない。


——そうだよね? そうだよね? ねぇ、誰か答えてよ、そうなんでしょ?


『そうだよ』


——本当に?


『人は誰でも爆弾の1つや2つ、抱えている。それを捨てれば楽になれるのに、捨てれずに大事に大事に抱えている。それが当たり前だ。誰もがそうなんだから。母親と2人で暮らしていた時、貧乏だからってイジメられていたね? それは拓海のせいじゃないのにね? 母親が不倫をしているって言われた時も、拓海は関係ないのに、イジメられたね。父親を憎んだよね、そして、父親がニューフェザーコーポレーションの社長であると知った時、拓海は決意したよね。父親の金を全て食い尽くしてやるって——』


——そうだよ、もう、ボクは毎日、寝てても、金が入って来るんだ。


——誰ともコンタクトとらずに生きていけるんだ。


——誰にも会わなければ、誰にも傷つけられなくて済む。


——ボクは一生、そうやって、父親であるあの男の汚点として生きてやるんだ。


——生きてやるんだ!


——なのに、どこで間違ったの?


——誰ともコンタクトとらないで生きるって決めたのに。


——なんで隣から聞こえた苦しそうな声にボクは動いてしまったのかな。


——だってさ、凄く苦しそうだったから・・・・・・。


『そのちょっとした優しさや勇敢さが、結果、操り人形か? 無駄な正義だったな。あはははははははは』


拓海の頭の中で、馬鹿笑いが響く。


それと同時に、イジメられていた頃、まわりの人間に馬鹿にされ、笑われて過ごした日々が走馬灯のように駆け巡った。


拓海は急に走り出した。


行きたくないとしがみ付いていた壁も離し、走り出した。


そして、大きな扉を勢い良く開けた。


『な、何!? お前、何考えてやがる!』


頭の中で馬鹿笑いしていた声が、慌てた声色になる。


「ボクの爆弾に勝手に触れるからだ」


『なんだと!?』


「ボクの未来はボクが決める!」


突然、部屋に入って来た拓海を、シャルトとネクストは呼吸を乱し、だが、動かず、停止して、見ている。


「ボクの未来はボクが決める! この体はボクのだ! ボクの意思は呑まれない! 闇でもいい! ボクが決めたなら、それでいい! 光に変える事だって、できるかもしれない! もう間違えたくない! ボクはボクの未来を自分で変えるんだ!!!!」


そう叫ぶ拓海に、


「やっと会えたな、お前を待ってたよ、拓海」


と、シャルトが笑顔を見せる。


「・・・・・・どうせ闇だったんだ」


呟くように、そう言うと、拓海はシャルトを見た。


「ボクの未来は闇だったんだ。今更、闇になると知った所で、何も変わらない。地獄でもどこでも連れて行けばいい。ずっと部屋に閉じ篭っているより、その方がずっと光だ」


決意した拓海の顔。


だが、震えている声。


握り締め、チカラの入った拳。


『嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』


拓海の頭の中で悲鳴に似た叫び声が鳴り響く。


窓から光が差し込む。


空に浮く大きな機体はタイムマシーン。


タイムマシーンを見た者は、全て、機体から放たれる光で、立ち眩みのような症状を起こし、その場に倒れ出す。


だが、拓海は意識がある。


それはこれから連れて行かれるからだろう、地獄と言われる時間に——。


——あのアパートにいるよりは光だ。


——この時間にいるよりは光だ。


——ボクを知る者が誰もいない世界なら、どこだって、光だ。


——ボクを笑う奴がいない所。今はそれがボクの光だ。

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