§03 A進学塾 出会い1

第18話 A進学塾1 共同開発

 上田多香子うえだたかこは都内の有名進学塾であるA進学塾で塾講師をしている。多香子たかこれいは学生時代からの親友だった。それも小学校から大学まで同じ学校だった。


 そして、小学校の頃は、この多香子が働いているA進学塾の同じ教室に通っていた。このA進学塾は都内だけでもいくつか教室を展開しており、関東圏を含めるとかなりの教室があった。


 社会人になって仕事はそれぞれ別の道に進んだのだが、そこまで一緒となるとなかなかの縁と思われそうだ。

 しかし、同じように小学校から大学まで一緒という友達は他にも数人いたし、小学校こそ違うが、小学生のときA進学塾の同じ教室に通っていて大学まで一緒という友達は十人以上いた。


◇◇◇◇◇◇


 多香子と麗は小学校三年生のとき同じクラスになってから仲で今でも親友だった。そんな多香子とは大学卒業後も連絡を取り合い時々会うこともあった。


 今回は仕事の相談だった。ゲーム制作会社アルファゲイトに勤める麗と進学塾で塾講師をする多香子が仕事の話というのも珍しいことだったが、麗の会社ではゲーム制作のみに特化しているわけではなく、依頼があればゲーム制作でつちかわれた技術を応用して、様々な業種に対してIT分野におけるサポートをしていた。会社は小さいながらAIの技術を取り入れたシステム開発にも積極的に取り組んでいた。


 アルファゲイトの社長である高村陽一たかむらよういちはA進学塾で企画経営に携わっている秋山誠あきやままことの親友だった。

 そんな関係もあって、今回の話がアルファゲイトに飛び込んできた。


◇◇◇◇◇◇

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