第13話 戦場1 暗殺者アサシン

――――

全機体数:12 敵:9 あなたのチーム:3

全チーム:4 敵:3 あなたのチーム:1

――――


◇◇◇◇◇◇


ユウスケ「みんな大丈夫か?」


リョウタ「ああ」


ケイト「敵だ。前に二機」


ユウスケ「やっつけよう」


 ユウスケとリョウタが二人で追いかけて行き、それぞれが敵機二機をロックオンした。


ユウスケ「よし。もらった」


 ミサイルを発射しようとした瞬間。目の前の二機が炎に包まれ爆破された。


リョウタ「え! まだ撃ってないぞ」


ユウスケ「気をつけろ! 近くに別の敵がいるぞ」


リョウタ「うわー!」


 次の瞬間、リョウタの機体が炎に包まれた。


ユウスケ「どうした?」


リョウタ「撃たれた」


ユウスケ「敵は? どこから撃ってきた!」


ケイト「ユウスケ気をつけろ! 近くにいると思うが、どこにいるかわからない」


 さっきユウスケたちがロックオンした二機の仲間と思われる機体がユウスケたちを攻撃せず追い抜いて行った。


ユウスケ「あれは、さっき、おれたちがやっつけようとしてたヤツの仲間か?」


ケイト「たぶん」


ユウスケ「逃げてるのか?」


ケイト「……」


 ケイトが言葉を発する間もなく目の前で撃破され炎に包まれて落ちていく。


ユウスケ「なに! やっぱり近くにいるぞ」


ケイト「なんで見えないんだ? どこにいる?」


◇◇◇◇◇◇


 戦闘シーンになると参加してない観戦者の画面もそのバトルシーンに画面が切り替わる。優子ゆうこ佐和さわ和也かずや京介きょうすけの画面にも、今は恵人けいとたちのバトルシーンが映し出されていた。


 恵人が集まっているギャラリーに聞く。


「誰か敵機が見えてる?」


 佐和が首を振りながら、

「わからない。さっきから敵が映らないまま、どんどん爆破されていくの」


 優子も驚いている。

「今まで他のチームの戦闘シーンも、いくつか映し出されて見たけど、だいたいロックオンされたチームもロックオンしたチームも両方映し出されて、ミサイルを撃つところから見れたのよ」


 隣で頷く和也。

「そうなんだ。でも、今、恵人君と雄介君がいるところは敵が映らず、撃たれた機体が落ちていくところばかりなんだ」


 京介も驚いて言う。

「どこから攻撃してるんだ?」


◇◇◇◇◇◇


 少し攻撃の手が止まったように思えた。


ユウスケ「どうしたんだろう?」


ケイト「あのペースなら、おれたち撃たれてた気がするけど……」


◇◇◇◇◇◇


ZeroOne「あれユウスケ君とケイトくんじゃない」


Louis「ほんとだ」


Mai「ほんとだ。ユウスケ、ケイト助けに来たよ。この声は聞こえてないけど。リアルな声が聞こえるでしょ」


◇◇◇◇◇◇


ユウスケ「ありがとう」


◇◇◇◇◇◇


ZeroOne「でも、さっきの敵どっか行ったのかな」


Louis「まさか、私たちが近づいてきたんで、ここで攻撃したら、私たちに姿を見られるから一旦攻撃の手を止めたの?」


Mai「そんな……まるで暗殺者ね」


――――

全機体数:8 敵:5 あなたのチーム:3

全チーム:3 敵:2 あなたのチーム:1

――――


ZeroOne「今私たち三人とユウスケ君とケイト君。」


Mai「残りの三人一チームは、さっきの敵?」


Louis「もうそれだけなの」


◇◇◇◇◇◇


 れいるいまい、そして雄介ゆうすけ恵人けいとの五機が集まって飛んでいる。さっきの敵からしたら格好の餌食なのではないか。

力ない鳥がまとまって飛んでいる……


どう攻撃してくる?


 次の瞬間、雄介と恵人の機体が隣で火を噴いて墜落していった。


◇◇◇◇◇◇


ZeroOne「なんなの?」

Mai「……」

Louis「私たちが五人がまとまったところで、死角から攻撃してきたんじゃない」

Mai「また、見えなかった……」

ZeroOne「舞が言う通り暗殺者ね」


――――

全機体数:6 敵:3 あなたのチーム:3

全チーム:2 敵:1 あなたのチーム:1

――――

◇◇◇◇◇◇

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る