第14話 戦場2 消されていったライバルたち
――――
全機体数:6 敵:3 あなたのチーム:3
全チーム:2 敵:1 あなたのチーム:1
――――
◇◇◇◇◇◇
喫茶店『エントランス2016』に集まった仲間たちも
「気を付けてくださいね」
雄介が言う。
「でも、おれたちもそうだったけど、気を付けろったって……」
恵人が漏らす。
「この右下の数字……三十八万人って、今この瞬間に、これを見ている人ってこと?」
優子が言う。
「そうじゃない。ところでライブ動画の同時接続者数の最高記録って、どれくらいなのかな?」
佐和が呟く。
「さあ……」
優子が首を振る。
「あと少しで開始から十五分だ……」
良太が言う。
「ああ、敵はどうするんだ?」
雄介が言う。
ゲームの本戦開始からの時間がカウントダウンされている表示がある。
今回のステージは本選が始まってから十五分でラスボス登場。その時生き残っている者にラスボスを倒す権利がある。
そのタイムリミットまで、あと二分を切った。
◇◇◇◇◇◇
左から舞、麗、泪の順番に三機が並んで飛んでいる。
『前方……横……後ろか?』
その瞬間……
Mai「うわー」
その声に驚いた麗と泪が一瞬減速して飛行高度を落とした。
Louis「どうしたの」
◇◇◇◇◇◇
サトル「うわ! あぶない!」
カガミの機体が舞の機体の真上から、サトルの機体が泪の機体の真下から攻撃を仕掛けて来たが、下から来たサトルは一瞬、泪が飛行高度を下げたことで接触を回避して攻撃ができなかった。
真後ろから来たタカシもサトルの動きが乱れたのに気づき攻撃が止まる。
舞の機体が炎に包まれ落ちていく。
Mai「やられちゃった。操縦が効かないよ」
ZeroOne「ごめん守ってあげられなくて」
初めて敵が姿を現した。
……と思った次の瞬間。
麗と泪を左右から挟むように、麗の左にカガミ、泪の右にサトルがピタリと機体を付けてきた。
そして二人の機体の下、少し後ろにタカシ。
三機に囲まれ身動きすることも攻撃することもできない。
Louis「どうする気なの?」
ZeroOne「動けない」
◇◇◇◇◇◇
繁華街の人と人の間を
「こら! 待て!」
「殺されたいのか!」
それを追う四人の鉄パイプを持った男達。
「キャー」
街を歩く一般の人も悲鳴を上げて道を開ける。
逃げる男は雑居ビルの間の細い路地に逃げ込む。
逃げ込んだというより追い詰められたという感じだ。
細い路地を縫うように逃げていくが、その先は身を隠せるような場所もない。
◇◇◇◇◇◇
――――
全機体数:5 敵:3 あなたのチーム:2
全チーム:2 敵:1 あなたのチーム:1
――――
観戦している京介たちも固唾を呑んで見入っている。
「ついに姿を現したね」
ラスボス登場まで後十秒。五秒……
◇◇◇◇◇◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます