1年 4,5月

蒼雲高校の新入生


 春、それは出会いの季節。皆にとってそれは気分が高揚したり緊張したりするが、それでも自分たちの人生に新しいきっかけがおとずれるであろう。そんな季節だと俺は思う。



 かくいう俺だってこの季節はそうだ、いつもこの時期には心を高ぶらせる。

 しかも今年.....特に今日に関しては特にそうだった。


 なぜなら、今日から俺は高校生になる。

 高校生と言ったら青春ど真ん中であり、今後の大学進学や就職なんかに対しても大人になる過程で一番大事な季節だと思っている。

 それに中学はあれだったし.....高校こそは楽しい生活を送りたい。そんなことを心に刻みながら、新しい制服に袖を通す。


「こう君~そろそろ時間じゃないかしら~」

「あ、うん。母さん、今行くよ!」


 母さんの一声に俺は現実に戻り、急いで身支度を整える。



「じゃあ、母さん先に行っておくよ」

「えぇ。母さんも準備が済み次第、入学式に参加するわね。母さん楽しみだわ」

「あはは、じゃあ行ってきます!」



 俺はさっそく高校へ向かっていった。








 私立蒼雲そううん高校

 ここは、都会にある高校には珍しく美しい自然環境に囲まれた学校であり、広大な校庭や様々な設備があり、名に恥じぬ高校であることをうかがえる。

 そのため、学外活動として様々なフィールドワークや部活動などが実施されるらしい。

 広大な校庭をもっている蒼雲高校には部活動にもかなりの力をいれている。様々な賞を獲得したり、インターハイなどでも上位入賞を果たしていることもあり、様々な学生がこの高校へ進学している。





 そんな高校に俺も学生の一人として入学できると思うと、やはり高揚感を隠しきれない。



「さぁ、新しい高校生活の始まりだな。緊張しすぎないように気合入れていこうか」



 そうして、蒼雲高校へ一歩足を踏み入れたのであった。






「......中学の時のような感じにはなりたくないしな」

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