「Shaula Ekrem」天才の自分が天災になるまで

第241話動く破滅の天災

「弾薬持ってこい！！」

「勇者回復完了！道開けて！」

「ブレス！防御態勢！！タンク前に出ろ！」

それはたった一人が放つブレスでは無かった

即興の防壁が焼け落ち、プレイヤー、npcが消えていく

「天災、、」

「天才な天災、世界を滅ぼす。ハハハ」

「出ます！退いて下さい！」

神の勇者がまたも天災へと挑む

「神たちはまだか！！」

「後10分です！！」

「10分！？あいつを10分も止め続ける？」

全プレイヤー、全NPCで奴を倒そうと、殺そうと挑み続けているのにも関わらず

「退避だ！ここはもう耐えれん！！熱で城壁溶けてきてる！！」

「前衛組は足止め！魔法使いとヒーラーは急いで離れろ！！」

奴の歩みを一切止められていない。少しは遅く出来ているが

「はぁはぁ、、」

「勇者死にかけ！連れてけ！」

「俺はまだ、、」

「速く連れて行け！」

「触手来ます！！」

「スキルをぶっ放せ！！」

何千、何万、何十万もの機械的な触手が逃げ遅れた、ヒーラーを襲う

「ヒーラー死ぬのはマズイ！！壁になってでも止めろ！」

「！！」

光の刃が何十万の触手を斬り落とす

「大丈夫か！勇者よ！」

「神、、様？」

「目をやられたのか！安心しろ！神は戦いに参加できるようになった」

「神が来たぞー！！」

プレイヤーの一人が雄たけびをあげる

神が来た。それは今戦っている全てのプレイヤー、NPCの士気をあげた

「他の神様は？」

「もう戦いに行っている」

「神の御業をご覧あれー！！」

どこからともなく水が溢れ出し、それが渦潮になり、天災に巻き付く

「・・・・！たえ、、れない！！」

渦潮が、水が全て消される

「もっと魔力込めた方がいいぞ。俺たちの魔力量は凄まじいからな」

「私一人だけとはいえ、、神を超えているとは」

「ゴッホゴッホ！砂埃すご！喉やられる！」

砂が巻き上がる、それは自然的な動きをしていない

「砂嵐か、魔力解放」

空間が歪み、砂嵐が収まる

「なんで神なのに魔力使ってるんだよ」

「あともう10人ほど人手が欲しいですね」

「神力解放しても殺し切れないぞ」

「魔法神でもあれの中で魔法使えないぞ」

天空から、見覚えがある黒色のドラゴンが降下してくる

「黒竜！」

「貴様はあそこで完全に殺し切るべきだったな」

「黒ドラ！会いたかったぞ！」

天災は手を前に突きだし、魔方陣を展開する

「黒竜！防御しろ！！」

「煉獄魔炎球」

一瞬何が起こったのか、意味が分からなかった

「ハハハハハハハ！！ハッハーー！！」

黒竜が消し炭となっている。竜である黒竜が

「杏夏さまさまだな。超高火力を手に入れられた」

「水神様、これは我々で勝てますか？」

「やるしかないだろう」

絶望、その言葉がここまで当てはまった状態があるだろうか

「・・・・運営の登場か」

「よく分かりましたね」

「規約は違反してないぞ」

「知っています。だから交渉に来ました」

「断る。世界を滅ぼす。決定事項だ」

「・・・・博士と話感覚ですわ」

そう言うと運営は消えて行った。嫌な予感がする

「クエスト条件が変更されました！全世界が変更されました！天災を除き、全プレイヤーにバフが付きます！」

「・・・」

「NPCがプレイヤーと同様に復活できる様になりました！」

「これは、、」

「緊急クエスト発生しました！クエスト名天災の討伐！これはイベントクエストです！」

「マズイね」

世界が天災を討伐しようとする。世界全てが敵となる

「究極極限魔法！！」

「！」

「勇者の光！」

「グゥ！」

勇者の聖なる光によって、呪いの鎧が剥がされる

「強撃！」「煉獄！」「見竜！」「魔斬！」

死を恐れぬ者達がスキルを自由に振りながら、考えなしの突撃をしてくる

「ぶっ壊れろ！！邪魔だ！雑種共が！」

世界すらをも壊す天災が本格的に動き出した