第238話聖域
「時計の効果で三人称してんになるんだ!」
「・・行けるか?三人称視点で」
「全く違うね。三人称視点か」
人形が言ったこと自体は間違っていたが、何かのスキルを作れそうな予感がしていた
「この時計の効果は、視界増やすことが出来るのよ。デメリットはスタミナ半減」
「・・・視界を増やす?」
アルハテナはどういう効果か、いまいち理解できていないようだ
「ちょっと触るぞ。召喚」
「あ?あ!?ああ?!」
アルハテナの視界を一個だけ増やす
「解除」
「目がバグる!何あれ!」
「視界2個しかない人間の視界を3個にしてるんで、脳みそが拒絶しますよ」
「なんで雫さんは大丈夫なんですか?」
「僕の脳みそが人間を超越してるから」
「雫さんは特殊な人でした。最近よく忘れるんですよね」
特殊な人間の杏夏がそんなことを言う
「じゃああの刻印はなんだ?」
「腕にある呪いか?あれは怪物ケルトだっけ?アルトだっけを倒したら呪われた」
「守護霊みたいな感じか?」
「陰陽師が使役してる幽霊みたいなもん。陰陽師は式神か」
腕の呪いを意識を集中させる
すると首から上が無い、首無し幽霊が出現する
「こいつ弱いんだよね」
「腕ほっそ!うちのお母さん並だぞ」
「雫さんよりも若干太いぐらいですね」
「天災が細すぎるんだと思うぞ。病人の腕だもん」
そんなことを話し続け、大体4時間ほど話し続け、現地解散となった
「今回分かったのは、天災が化け物じみた強さだったと言うことだな」
「僕は思ったより強かった」
「セレスちゃんに余裕勝ち出来る時点で」
「じゃあな。杏夏帰るぞ」
杏夏のことを持ち上げ、足に意識を集中させる
「大会でまた会ったらボコす」
「次は本気を出させる」
「本気だったぞ。スキルは本気じゃなかったが」
心臓を鼓動させる。そしてスキルを発動する
「面白かったな」
「何故私はお姫様抱っこされてるんですか?」
「お、今回は気絶しなかったか」
「耐性出来て来たんで」
(次は何したら、気絶するかな?顔近づけただけで、気絶しそうだけど)
そんなことを考えながら、拠点まで心臓をドクンドクンっと動かし続ける
「雫さん?こっちは聖域ですよ」
「知ってる。聖域だから向かってる」
「聖竜がいますよ」
「知っている。だから向かっている」
ゆっくりと落下していき、聖域ギリギリで着陸する
「お久しぶり」
「・・・天災か、まさか貴様だったとは」
「今日はですね。中に入れてもらいたくて」
「ダメだ」
速攻で立ち入りを禁ずる聖竜もとい
孤島の守護竜、シロネミ
「確か条件は、、世界の危機に瀕した時に入れるんですよね」
「何故条件を知っている?」
「絵本に書いていましたんで」
(雫さんが飛びながら読んでた本か?でも結構ありきたりな見た目だったぞ?特殊な魔力も感じなかったし)
「怪物に感謝だね。時計も呪いも本もくれた」
「あの怪物か!」
メラメラとオーラ?が見えるほど、怒りを覚えている聖竜
「僕間違えた、俺が倒したんで、倒せなかったあなたより倒した俺の方が強いですよね」
「無理やり通ると?」
「今世界は危機になっています」
「・・・」
「天災の残した爪痕によって、人類は、世界は危機に直面しています」
お前が天災だろうと言いたいが、実際人類は危機に直面している
食料問題、難民問題、暴動、モンスターの活性化、
レッドネームプレイヤーにより虐殺、等々が問題となっている
「いいだろ。実際危機に瀕している」
「そういえば何故杏夏は入れたんですか?」
「そこの小娘は、脅しのみで入ってきた。我が絶対に飲まないといけない脅しでな」
「杏夏どんなこと言ったん?」
雫が杏夏へ目を向ける
「えっとぉ、、入れないと遠距離から極大魔法を撃ち続けるぞって」
「聖域から出れない聖竜に対して?」
「そうですね。まあ出れない聖竜が悪いんで」
バツが悪そうな顔で白状した杏夏を連れ、聖域の奥へと歩き続ける
龍桜雫専用の泉がある場所へと
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