第237話議論

「なんですか?起きてすぐ誘拐されて、ガチ切れなんですけど」


「・・・・」


「こんなギッチギチに固めて、、ほんまに動けん。相当強い魔法ですね」


「・・・」ズザー!


アルハテナ、元世界最強の男は不意打ちで拘束魔法を使われ、誘拐されていた


「椅子?座れってことか?」


椅子に座ると、顔が見えない服装の奴らが、ワラワラと現れ


「なにこれ?」


椅子やら机やらを設置し、正座で誰かを待っている


「すまん。遅れた」


「天災!殺される!」


空中から現れた男は、『天災』龍桜雫、二日前世界最強の男を葬った男だ


「落ち着け配信者。今の俺は正常だ」


「正常じゃない奴の言葉だろ!」


「面倒だから、さっさと要望を話すんだが二日前の対戦一緒に見ない?」


「・・・・配信つけていいか?」


「いいぞ。指示コメをボコそうとも思ってたから。人形とかも呼ぶか」


そんなこんなで対戦をした龍桜雫、アルハテナが見えやすい所に座り


リアクション担当で機械仕掛けの人形と、杏夏が両者の横近くに座り


エアプ担当のナメがカメラが映る所に立っている


「やりたくないんですけど」


「頑張れ超絶美少女」


「やりますけどぉ、でもぉ」


うだうだ言ってるナメを杏夏がドロップキックで従わせ、配信を開始した


「皆驚くだろうから、まず説明から始めるぞ」


アルハテナは簡潔に、そして分かりやすくジェスチャーも交えた、説明をした


「で、ここにいる」


「じゃあ見ようか。本配信から切り抜いてきたから」


「それ大丈夫なのか?」


著作権やらを心配した様子のアルハテナ


「安心しろ。許可は無理やり取った」


「じゃあ大丈夫だな」


「まずここだな。俺の理性が消え去った辺り、、何この技?」


「俺が聞きたいんだが、なにこの技術」


動画に映っているのは、アルハテナの近接攻撃を全ていなしている所だ


「俺も驚いたよ。あんな攻撃したのに一発も、まともに当たらし」


「私は特に驚きませんでしたね。憶測ですが、レベル差ですよこれ」


「俺レベルカンストなんだけど」


「上限解放出来てないですよね」


上限解放、名前の通りレベル上限をあげると思われる言葉


杏夏以外は知らなかったようだ


「なんですかそれ!」


人形が反応する


「俺口調の奴多いな、僕に変えるか」


「その上限解放と言うのはなんだ?」


「自分よりも圧倒的に強い奴を倒した時に、レベル上限が上がるんですよ」


「・・・君のレベルは」


「600です。まだカンストしてないと思いますけど、現状最高レベルだと思いますよ」


龍桜雫以外に動揺が走る。あり得ない、そんな感情の動揺だ


「そういえば聞いたことなかったですけど、雫さんレベルなんぼですか?」


「僕?僕はね。546」


「たっか!えぇ!」


聞いた本人が滅茶苦茶驚いている


「僕は546だけど、、ハテナくーん君は」


煽り口調でアルハテナに問いを飛ばす


「グゥ!」


「冷静に考えたら、倒してる数おかしいですからレベルは正しいですね」


「確かにそうですね」


「各々勝手に喋らないで貰えます?」


エアプ担当のナメがグチャグチャに、喋りすぎだと苦言を呈す


「これがレベル差によるものだと言うが、根拠はあるのか?」


「このゲームレベル差による、ダメージ減少デカいじゃないですか」


「食らってないから、それは関係無くないですか?」


「確かにそうですね」


「論破されてるやん」


論破された杏夏の横から、スっとラビが出てきた。どこから来たかが一切分からない


「これ雫が普通に反応しただけだよ」


「いや後ろからの攻撃も防いでるからな」


「時計があるじゃん」


「・・・・・」パチン


「行けるでしょ」


雫が指を鳴らし、納得している様子だ。誇らしげな顔をするラビ


周りにいる人らは、頭の上にハテナマークが出ている


「天の目だ」


「天の目?時計?うーん?」


「あ!そういうことですか!理解した理解した」


悩んでいるアルハテナと杏夏、一瞬にしてどういうことかを理解した機械人形


説明を始める雫とラビ。動いたことによって、杏夏に蹴られた腰が痛み出したナメ

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