第229話狂乱の魔導士vs放火魔

「ガチでコロッセオやん」


「観客が今入ってきてる感じですね」


「こっちです」


銃持ちを追いかけて行くと、


「もう戦ってるな」


「女性部門ですね」


「ここって配信付けれるのかな?」


一歩、女性部門で戦っている観客席に足を踏み入れると


「実況聞こえるわ」


「どういう技術だ?」


「大丈夫ですか?」


フワフワと女の子が丸い球に、乗りながらこちらへ寄ってきた


「・・・従業員の方ですか?」


「そうです。貴方様たちは、男性部門の人達ですよね」


「はい。急にこちらに来たので、何すればいいのか分からなくて、こっちに来ました」


「あなた達の戦いは最後ですね。少々時間が掛かると思いますが」


そんな感じでテレビで見た、話しよりも詳しく説明される


「こんな感じですね」


「そうですか。その玉ってなんで浮いてるんですか?」


「神の奇跡です」


「そうですか。撫でてもいいですか?」


「お触り厳禁です」


従業員はフワフワとまたどこかへ飛んで行った


「試合観戦するか。カモン、セレス、ヤド、フィア、ミラ」


「めっちゃワラワラ出てきた」


「試合見るぞ」


「あい」


一気に召喚した為セレスの上にヤド、フィアが乗っかかっている


「ここの席空いてるな、銃野郎はどこに行った?」


「ポップコーン買ってくるそうです」


「うちのギルド員全員自由すぎるだろ」


突然目の前にスキル釜が出現する


「え?」


「何を作ろうかなぁ、、、ページの奴はまだいいか」


「今スキル作るんですか?」


「体を戻すスキルを作る。流石にこの状態は弱すぎるからな」


「あ、一回戦終わりましたね」


あるスキルを作り、試合の方に目をやると


「火焔と杏夏戦うんや。セレスどっちが勝つと思う?」


「杏夏が圧勝」


「ヤドは?」


「火焔ちゃんが杏夏様を一泡吹かせて負ける」


「フィアは?」


「火焔、近接の強さは一級以上だからな。懐に入れなかったら杏夏の勝ち」


「人形は?」


「・・・・フィアさんと同じですね」


「主はどっち?」


「火焔が食らいつくも、杏夏の新技で即死」


使い魔達から「あ~」っと納得している声が聞こえる


「試合始まりますね」


「解説の声ちゃんと聴こう」


実況解説の声に耳を傾ける






「さあ!試合が始まりました!」


「狂乱の魔導士vs放火魔、どちらが勝つでしょうか」


「先制は狂乱の魔導士!」


杏夏が杖で地面をコッコっと叩きながら、燃え盛る赤色の火球を放つ


「火球を放ちましたね!数が多い!」


「パッと数えた限り、40個以上撃ってますね」


「ただ放火魔火焔さんは、火の使い手です」


火焔はその場に突っ立ったまま、火球を全て吸収した


そして大声で


《かかってこいよ!クソババアが!》


「煽りを入れましたね」


「結構単純な煽りですが、効くのでしょうか?」


《・・・》


「明らかに怒っています!効いています!」


《一歩進み三歩下がり五歩進む》


「詠唱!」


《時の狭間に落ちろ。雑魚が》


至る所の空間が歪む


《炎舞!ヘルステップ!》


「火焔の足が燃える!」


《火炎バーン!》


「突進攻撃!距離を詰める!」


「空間の歪みをちゃんと避けていますね」


《来たれ来たれの声が聞こえる》


《おっそい!》


距離を詰めた火焔が鋭い前蹴りを繰り出す


「蹴りを繰り出す!」


「火を纏っている為、威力は高くなっていますね」


《その呼び声に我は共鳴する》


《ワープ!?火炎バーン!》


「瞬間移動している!またも距離を詰める火焔!」


ノーモーションで瞬間移動する杏夏


《降臨せよ。共鳴剣》


《炎舞!フェニ舞!》


「剣が出現する!火焔の体が炎に包まれる!ここからどうするんだ!」


「詠唱して出す剣ですか!切り札でしょうか!」


《フン!》


杏夏が剣を振るうと


「なんということだ!いつの間に火焔の右腕が消え去ったぞ!」


「空間魔法を食らった時と同じ消え方ですね!」


《炎舞!炎剣武!》


炎を纏った剣を舞のように振るう


《吹き飛べ》


「衝撃破!火焔の体大きく吹き飛ぶ!距離がまた開いてしまった!」


「また距離を詰めるのは難しそうですね」


火焔と杏夏の距離がまた遠くなる、火焔は頭を回す、少ない脳みそで


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