第92話綺麗な花には棘がある

「もっと早く歩けないのか?」


「身長的に歩幅が狭いんですよ」


ちんたら歩いていたら、後ろにいる監視員に文句を言われる


「しかもなんだその靴は」


「いいでしょう。歩く所に花が咲くんですよ。面白でしょ?」


「・・・なんでお前みたいな、ふざけた奴がレッドネームなんだよ」


「ふざけて人に魔法撃ったら、5人ぐらい巻き込まれて死んじゃって、、晴れてレッドネームですよ」


「嘘つくな。お前のレッドネームの濃さ的に相当な数殺してるだろ」


「濃さでバレるのか、、知らんかった」


(そろそろかな?)


「ところで監視員さん。レッドネームの僕がこんな花をこの森に生やしてると思います?」


「・・!」


監視員は急いで後ろを見た


「感がいいですねぇ」


「お前!」


グサ!


「ギルドメンバーに早く伝えて除去しないと、この森は枯れ地になりますよぉー」


一発だけ刺したが、深く刺さらなかったのと、急いで離れた為生き残り


「第1狩場が襲われた、、ギルド名黒桜の花園の!、、龍桜雫って奴が襲ってる!!」


そして増援を呼ばれることが確定した


「セレス」


「なんだ主」


「ミラを守れ」


ジャラっと左の鎖を上に飛ばし、ミラを呼び戻す


「グオ」


「地上でブレスを吐きまくれ。雄たけびはあげていいぞ」


「グオオオオオ!!!」


ミラは大きく息を吸うと地面が揺れるほどの雄たけびをあげた


「おお元気だなぁ。頑張ってブレス吐きまくれよー」


「人は?」


「別に喰ってもいい」


「分かった」


「じゃあ殲滅を開始する!」


殲滅を宣言しました。効果が発動します。






「おお花もデカくなって、、他の草木枯れてるけど」


ミラが地上で毒ブレスを吐いてるのを、横目に自分が植えた花を眺めていた


「短剣どうだ?」


「土地ごと死にかけてるな」


「実験は成功だな。これでここの狩場は使えないぞー」


「何故主は狩場を無くしてるんだ?」


「簡単な理由よ。俺が使わない狩場を使えなくしたら、俺以外が強くなるのが著しく落ちるだろ」


「邪悪だな」


「そこに惚れたんだろ」


「いやまあそうだけど」


たわいのない会話をしながら、森を回っていると


「暴食姫と消えた指名手配犯か」


何者かが自分の前に立ちふさがった


「ギルマスか?」


「残念だが俺は攻撃隊長だ」


(気が乗らんな)


「じゃあいいや。セレス任せた」


「分かった」


「何故暴食姫が一緒にいるか分からないが、まとめて始末してやるよ」


「・・・早くかかってこい。下っ端」


「ほざけ」


(誰に性格似たんだろうな。いつもは子犬みたいなのに、戦いってなったら大型犬並みの威圧感出すし、気性荒いし)


セレスを置いて、またぶらぶらと森を歩きだした




「フフーン」


「散歩ですか?」


「散歩です。こんな大きなドラゴンですから、家の中にずっといるのは健康に悪いですから」


「そうなんですね。ところでマスター何故この場所で散歩を?」


「適当にこの子で飛んで、適当に降りた場所がここ」


「ここ今ギルド戦争を吹っ掛ける所なんで、離れていた方がいいですよ」


「なんてギルドに入ってるの?」


「黒桜の花園ですね」


「じゃあ大丈夫だ。俺がギルマスだからな」


「・・・・名前が分からないギルマスはマスターでしたか、、」


「というか久しぶりだな。アバ」


「ええ久しぶりですね。めっちゃ驚きましたよ」


「というか変な声のかけ方しないでくれよ。反応に困る」


(凄い偶然だな。一緒のギルドにまたいるなんて)


「なにか手伝います?」


「ギルマスいたら教えてくれ」


「分かりました。じゃあ。ちなみに私の職業は魔剣士です」


そう言いながら森の中に消えていった


「どうやって職業変えれるやろな。ずっと初期ジョブなのは嫌なんだけどな」


また頭を空っぽにしながら、ぶらぶらと歩き出した

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