第93話寄生花


「マスター!」


「どうしたのかね」


元ギルドメンバーで現ギルドメンバーのアバが戻ってきた


「相手のギルドここ捨てました」


「撤収。ミラ!セレス迎えに行くぞ」


「その必要はない」


どこからか飛んできたセレスが、真横にふわっと着地した


「あれ?そいつ食べなかったのか」


セレスは攻撃隊長の首根っこを持ち続けていた


「なんかに使えるかも、知れなかったから」


「・・・」


(このブーツって人に対しても花咲かすんかな)


ふとした疑問を即断即決で実行し、被検体を蹴った


「何すんだ!てめぇ!」


「人にも花咲くな」


蹴ったお腹にそれはそれは綺麗な花が咲いていた


「なんだこれ、、グ!」


被検体が苦しみ出したと同時に、花がどんどんと綺麗に大きくなっていった


「グオオ!!ガアアア!」


「よ」


ブチ


「はぁはぁはぁ!」


「花引き抜いたら、大丈夫そうだな」


「その花貰っていいですか?」


「ダメ」


(´・ω・`)


「お前には選択肢がある。ここで花に養分を吸われて死ぬか、裏切って生きるかだ」


「・・裏切りの内容によるな」


「狩場とよく使ってる町を教えろ。拠点までは教えなくていい」


「教えらない。殺せ」


被検体は覚悟を決めた眼をしていた


「アバ。お前ポーションどれぐらい持ってる?」


「自分の倉庫を入れて千本はあったはずですよ」


「お前から裏切るまで、花を咲かせ続ける。セレス強く抑えておけ」


「!」


「ログアウトは出来ないぞ。俺のスキルによってな」




説明しよう!今判明していないスキル3つのうちの一つに、スキル名【安心できる家】と言うスキルを持っている。このスキルは単純明快!エリアを指定し、そこにいる場合姿形が消えると言うスキルだ!


デメリットとしてログアウトが出来なくなり、ワープ系のスキルも使えなくなるぞ!




「そんな馬鹿げたスキルがあるわけないだろう!」


「デメリットだとあるんだよなぁ。修正はすぐされるだろうけど、修正前にお前の精神は俺に服従するだろう」


「そんな、、嘘だろう、、」


「流石に強制ログアウトは出来ると思うぞ。まあさせないがな」


「やめろ、、待ってくれ!」


「一本、目!」


腹を思いっきり蹴る


「ぐあ!」


「ポーションを寄越せ」


「はい」


じょぼじょぼと頭にかける


「グオオ!」


花が成長を始める


「2本生やしたらどうなるかな」


ゴ!


「グギャアアアアア!!」


「この花の名前は寄生花って名前にしよう」


「グオオオ!!」






「いやー時間かかったね」


「耳が痛いです」


「というかあいつはバカだったな。同化率だっけ?を下げればいいのに、一切その素振りを見せなかったぞ」


「忘れてたんじゃない?」


「お、そろそろ着くぞ」


「まさか相手の拠点に乗り込むことになるとは」


「あいつがぽんぽん言うから悪いんだろ」


被検体から手に入れた情報を、元に相手ギルドの拠点までミラで飛んで行った


「第1攻撃隊の力を見せてもらおう」


「それは前のギルドの話ですよ!」


アバは勢いよく飛び降り、落下していく


「ミラ毒ブレスを吐いて空をゆったり飛んでたら終わる。俺はのんびり風に揺られとく」


「グオ」


のんびりと風に揺られながら昼寝を始めた。


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