第63話戦略的撤退
ビッシャン!
「・・・」
ブン!
ビッシャン!
「よく避けるね」
(焦っている、何故、対人経験少ない、違う、避けられた経験がほとんどない。攻めずに相手が来るのを待とう)
ジリジリと少しずつにじり寄る
「・・・!」
突然何もないところから、剣を取り出すとこちらに振り下ろしてきた
「・・・」
それに続けて指を鳴らし、雷をこちらに向かって放ってきた
ビッシャン!と大きな音を立てながらも盾で何とか防ぐ
「これも防がれるか」
ピッシュン!
「ク!」
杏夏が放った氷魔法が相手の右肩にヒットした
「飛べ斬撃」
黒い斬撃が高速で飛び相手の胴体にクリーンヒットする
呪いが弾かれました
「呪い武器!」
驚いた様子でこちらを見てくる。その顔にさっきまでの笑みは消えている
(本気になったか)
「聖剣よ」
何かを言ったと思うと相手の目の前に神々しい剣が出てくる
「本気で行く」
「主下がって!」
セレスの声に従い後ろへ下がると
「ほい!」
「グハ!」
杏夏が鎖?を地面に叩き付けると同時に光の鎖が相手の体を地面に拘束した
「さっさと逃げますよ!」
「・・・」
「逃げるな!」
地面とキスしている相手を放置し、木から全力で滑り落ちた
「あれの拘束時間は」
「2分ちょいです。相手に耐性があったらもうちょっと早いですけど」
「あいつの仲間はどうするんや」
「あのキザ野郎よりは弱いと思うんで、モンスター使って一瞬でぶっ飛ばして下さい」
「分かった」
ものの数分で木から降りると
「ちょっと!ブライト様はどこよ!」
フリフリな服を着ている女の子が、甲高い声を上げながらこちらに寄ってきた
「・・・」ニヤーと笑い相手の首を抑える、持ち上げる
「カハ!」
「こいつ人質にしようぜ」
杏夏が嫌そうな顔をしながら「速度落ちますよ?」と言ってきた
「逃げなければいいだろ」
「戦う気ですか?」
「ああ罠を仕掛けるぞ」
ブライト視点
「クッソ!なんであんな拘束道具を持ってるんだ」
ブライトは焦っていた。楽に狩れて大量のゴールドと名声を手に入れれると、思い軽率に近づいたことを後悔していた
「あいつはちゃんと隠れられているか、、」
パーティメンバーで、自分をよく慕ってくれている麗華のことを心配していた
「!」
「はよ来い」
「・・・」
(怪しすぎる)
たった一人で自分の前に立つわけがない。そう思いながらも近づくしかなかった
「麗華をどこにやった!」
「感がいいね。あの子は麗華と言うのか」
「貴様!」
一瞬だけだが怒りに意識を持っていかれたその瞬間
「ブライト様!」
「麗華!」
呼ばれた方向へ目を移した、が次の瞬間ハッとした
「目を離したらダメだろ」
「!!」
バキバキ!と音を立てながら地面に転がる
「第2ラウンドだ」
「やってやるよ」
こいつは絶対に倒す。そう意思を固めた
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