第57話犯罪者

ギィ


「~~~~!!」


「見つけたぁ」


クローゼットの中には小さいな子供がおり言葉にならない声を上げていた


「逃がしてあげるよ」


「ぇ?」


「さっさと逃げな、入り口にいるお姉ちゃんに君のボスが許可したって言えば通してくれるよ」


「・・・」


少年は困惑している


「さっさと逃げないと」ツーっと顔を触る


「君の可愛いお目目を引きちぎるからな」


「~~~?!」


「さっさと逃げな」


部屋から出る


「さてと後の人達はどこかな」




「うーん誰もいねぇ」


隠し部屋などが無い限り、全ての部屋を回ったがあの少年以外いなかった


(館燃やすか)


特に誰もいないなら燃やすかと思い杏夏の所まで戻って行った




「おお。ボス誰かいましたか?」


「なんやこの死体」


入口で立っている杏夏の近くには4人の死体があった


「館から逃げ出そうとしたんで殺しました」


「ふーんどこに隠れてたんやろうな」


「天井裏とかじゃないですか?」


「そうかなぁ、少年は外に行ったか?」


「出しましたよ。この死体見て震えてたんで激情して襲い掛かってくるかなって思ってたんですけど、涙を押し殺して出て行きましたよ」


「そうか」


「なんであの少年逃がしたんですか?」


「気分なのと少年が復讐の為に強くなって自分に刃を向けてくれるのを期待してる」


「それはなりきりの為に必要なんですか?」


「自分がなりきりたいのが悪役なのよ。悪役に正義のヒーローは必要だろ」


(全てを失った少年が復讐の為に強くなり、悪役の自分に刃を向ける。面白いことになるだろうなぁ)


そんな妄想をしながら館を燃やした


ドゴーン!と爆発音が聞こえる


「誰かが爆発魔法でも使ったのか?」


わくわくしながら行こうと思ったが


「あっち方面にはアイテム屋があるので火が付いたら爆発するものでもあったんじゃないですか?」


「行って見れば分かる」


「杏夏さん杏夏さん聞こえてますか?」


「ヤド?」


杏夏が肩に乗せていた兵隊が喋り出した


「主様もいるんですね。さっきの爆発はアイテム屋の何かが爆発したようですわ。こちらに被害はなし」


「分かった。町を出るぞ」


「北門で会いましょう」


そう言い北門へ足を進めた


「セレス。デカいなお前」


「主と同じ」


セレスは自分の首ぐらいまでの身長になっていた


「背負えなくないですか?」


「安心しろ。徐々にしぼんでいく」


スペール町を陥落させました


「あ?」


レッドネームが色濃くなります。罰が相当重くなります


罪状が追加されました。指名手配されます


近隣の町へ入れてもらうことができなくなります


あなたは1万ゴールドの懸賞金が賭けられています


経験値を獲得します


レベルが上がります


職業スキルを取得しました


「指名手配された」


「どいうことですか?」




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