第56話ロールプレイング
「通りますよ」
デカい建物の門番を軽く切り命を失わせた所で建物の中に入って行った
「失礼ですがここは通せません」
「執事か」
(元兵士の執事か暗殺者の執事かどっちやろうなぁ)
ガキン!
「見えてるよ」
「・・・」
一瞬で距離を詰めて切りかかってきたが、目で追えないほどでは無かったので、余裕を持って防げた
キン!ガキン!
「爺さん。お前が勝つのは無理やと思うから。さっさと諦めてくれないか」
「・・・」
(早すぎて攻撃当たらねぇんだけど)
「吹き飛べ」
「うお」
(結構飛んだな)
爺が突然喋ると、どこからか強風が吹き、飛ばされた
「火よ大きくなり続けろ。祝福の火を灯せ。敵を焼き滅ぼせ」
(詠唱か)
「黒き呪いの短剣よ。全てを我の物にする為の刃を飛ばせ。奴の火の全てを奪え」
(ノリで言ったけど恥ずかしいな)
「聖火の火球!」
「飛べ」
白い炎と黒い斬撃がぶつかる
「バカな」
執事は驚いている。それもそのはず邪属性と聖属性がかち合った場合、余程の力差がないかぎり聖属性が基本的に勝つのだ
だが今この時も黒い斬撃が白い炎を吸収している
「さて爺、今は機嫌がいい降参は受け入れてやるぞ」
「この老いぼれ降参する気は毛頭ございません」
決意が固まった瞳でこちらを睨む
「あっそ。じゃあ死んでくれ」
斬撃を飛ばし続ける
「ぐふぅ!」
「おおようやく当たったか」
(いやぁこの爺が避け続けすぎて焦ったよ)
「ぐぅ!館の中には入れさせん!」
爺がこちらに向かってただの火球を放つ
「おお切れた」
「そんな!」
火球を切れるかなと試しに短剣を振ったら見事に切れた
(さっき火吸収してたしやっぱり切れるか)
「じゃ命を奪え」
「カハ!」
呪いを解呪しました。ライフはこれ以上増えません。呪いの短剣にストックします
ギィと音を立てながら扉を開く
(いい建物だなぁ。npcはどこにいるかなぁ)
「雫さんー!」
「どうした?」
後ろから杏夏が走ってくる
「プレイヤーが火球を撃って町が燃えました」
「ヤドたちは燃えてないのか?」
「燃えてません」
「だったらほっといていいぞ。お前はここ守っといてくれ。誰も出すな」
「分かりました」
杏夏に入り口を任せ館の探索を始める
ドン!
「ここにも誰もいないな」
1階は全て回り2階の探索をしてるが特に収穫もない
ガタ
(なんか聞こえたな。どこからだ)
少しだけ物音がした
「館ごと焼こうかな」
少し大きな声でわざとらしく言う
ぇ
「こっちか」
確実に聞こえた方向を見るとクローゼットがあった
(いいな。なりきりがしやすいわ)
ゆっくり足音を立てながらクローゼットに近づく
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